RX 【第2章 スターダスト】 1話 義戦 ♪I'm With Stupid
2章に突入!!🤩
成長した主人公に待ち受ける事件とは・・・!?
💀「RX」は僕が初めて書いた作品で、
僕の実体験を活かした自伝的な物語です
あらすじ
悪役レスラーRXの壮絶過去 17才の成長物語
少年時代 学校生活 精神病院 そして闇は光へ
1章 病弱な少年は、レスラーの強さに憧れる
2章 事件が起きて居場所を失い、独りで苦悩
前回はこちら ↓
RX 〜悩める若者への処方箋〜
🟣第2章 スターダスト 1話 義戦
①
夢を抱いた少年時代から、数年が経った。
今、僕は17才の高校生。
大会に向けて、柔道部で猛練習の毎日だ。
年月が僕を大きくした。
苦労の末に、手に入れた黒帯。
背は伸び悩んだが、
細身だった肉体は、たくましく丈夫になった。
今日も退屈な授業に耐え、チャイムを待つ。
時計をにらみ続け、
教師の長話しに腹を立てて部活へ急いだ。
結果が全て。
試合に勝てば、道が開け、夢が近づく。
レスラーになるために、絶対勝つぞ。
意気ごむ僕は、熱量が充満する武道場へ。
立ちのぼる湯気や、
汗臭さが道着に染みる。
極限まで追いこみ、稽古を締めくくった。
駐輪場をあとにし、
校門の前に群がる人混みをかき分ける。
ベルを鳴らすと、舌打ちが聞こえた。
家に帰ったら日課の筋トレだ。
夕暮れの逆側、
どす黒い夜空に向かってペダルを漕ぐ。
②
その帰り道、事件は起きた。
街灯が切れかけた公園の横を通ると、
不審な人影が見え、怪しい声がする。
物騒な雰囲気から直感的に、悪事を疑う僕。
隠れて見守ると、
不良らしき数人組の男たちに、
取り囲まれている少女を目撃した。
手足を掴まれ、身動きが取れず、
声が出せないよう口をふさがれている。
悪ふざけでは済まされない乱暴行為。
虚弱だった昔の僕を重ね合わせる。
痛みと恐怖がよみ返り、
居ても立ってもいられなくなった。
許せない、見て見ぬふりはできない。
連れ去られる前に、助け出せるのは僕だけ。
敵を倒せ、やっつけろと、血をたぎらせる。
恐れるものは何もない。
臆病で、弱虫だった僕はもういない。
走り出す。フェンスを越え、突撃していった。
③
本能的な勢いそのままに、
カバンを投げつけ、連中に殴りかかる。
絶叫や怒号、
そして少女の悲鳴が飛び交った、
喧騒の中で孤軍奮闘をしいられる。
一人を捕まえ、素早く正確な動作で、
得意の背負い投げを鮮やかに決めた。
たゆまぬ努力の成果が発揮され、
救出に成功した高揚感に浸る。
正義のために戦い、悪を退治するヒーロー。
憧れた強さを身につけ、
誇らしげな僕は油断していた。
しかし喜びは一瞬。
すぐに後ろから何物かで強打され、
衝撃のあまり草むらに倒れこんだ。
今度は僕が囲まれ、報復の袋叩きが始まる。
うずくまる僕を、殴り、蹴り、
容赦ない攻撃の雨あられを浴びせた。
にぶい不協和音が頭に響き、ゆがむ視界。
顔面が変形して、口の中は鉄の味。
腹を蹴り上げられ、のたうち回る。
ようやくパトカーのサイレンが聞こえ安心。
助かった・・・
と思いきや、
「何か言ったら殺すからな」
僕は命をおびやかされるのだった。
(つづく)
♪イメージソング
創作の幅を広げるためにイラスト練習中です
絵は得意じゃないので自信ないですが、
文章以外でも表現できるようになりたい!
僕の活動を多くの人に知ってもらいたい!
そんな思いで取り組んでます💪
(主にTwitterで絵を発信していく予定です)
🟣次回は 2章 2話 邪悪
6/18(日)に投稿予定です☂️
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ご通読ありがとうございました😊
来週もお見逃しなく!✅
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