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BYDが中南米進出加速、カリブ海地域で直販ディーラー設置へ

BYDは南米でのEV販売シェアでトップをひた走りますが、今回カリブ海地域での販売強化に向けて直販拠点を設立しました。
アメリカの裏庭たる中南米で10か国に拠点を設けると報じられており、新たな火種が中南米で起こりそうな雰囲気です

1;BYDの中南米進出

 5/30にBYDは[ポートオブスペイン(トリニダード・トバゴの首都)]にカリブ海地域初の店舗を出店、代理店販売を行ってきたが直販も開始。中国での報道によると24年末までにさらに10カ国に展開する計画で、直近ではジャマイカ/バルバドス/ケイマン諸島に店舗を開設する予定
 BYDは23年にブラジルでEVトップセラーの位置を確立したが、新型モデル/新ディーラー網が勢いをさらに加速させると期待される
 24/05にBYDはメキシコでPUT;Shark PHEVを発売、価格は53,400ドルで当該地域におけるトヨタ;ハイラックスやFord;レンジャーの競合と位置付け。29.58kWhのBYD Bladeバッテリーを搭載、NEDCで100kmの全電気走行距離であり、総合走行距離は840kmに達する

2;BYDの最近の業績

 5月のNEV(EV/PHEV)販売台数は331,817台で前年比+38%となり、そのうちBEVは146,400台。2024年のBEV半場台数は累計で580,974台となり、前年比で+19%となった
 販売好調の背景には24年初めに発表された[既存モデルの値下げ]と[低価格モデル]が。最も安価なBEVである[Seagull EV Honor]は、中国では9,700ドルで販売。中南米でも発売しており、ブラジル;20,000ドル/メキシコ;19,780ドルで販売されている
 欧州進出は2025年度を想定しており、車種としては現在ブラジルでテスト中の[Seagull(Dolphin Mini)]を最も手頃なEVとして発売予定。EUによる関税率アップなどの域内保護施策は想定されるが、BYDは上記モデルを21,500ドル程度で発売する予定
 同時に欧州で製造拠点を2カ所設ける計画で、BYDは当該拠点を通じて出荷することで対応しようとしている
 中型SUVも上市しており[Sea Lion07]は中国で26,250ドルで販売され、Tesla:Model-Yの競合とされる

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