米国の自動車購入体験は(EV優/ICE劣)という結果に
米国の調査会社Cox-Autoの調査によると自動車購入にかかるプロセスへの満足度は昨年に大幅に上昇したとのことです。
中身を見ると購入客は購入プロセスでの時間/手間に重きを置いており、D2Cモデルを取ったTeslaの影響度が大きいとみられます。
一方でDLR志向する顧客も増加しており、一概にD2C/オンラインが是ともいえず、顧客ニーズに寄り添う姿勢が大事だと思うところです。
1;自動車購入体験の満足度;全般
Cox Automotiveの年次レポートでは[自動車購入体験への満足度は69%で前年比+8%]という結果になり、EVのトレンドが牽引しての回復に。
→新車;73%,中古車;68%の満足度で、ことEVは80%の満足度
影響要素として所要時間の長さが影響しているとみられ、D2Cモデルで顧客利便性を最重要視するTeslaの体験価値の高さが本件にも大きな影響を与えている。
一方のレガシーOEMは[Tesla的な効率化]と[EVの別ブランド化]を進めるが、DLRを切るにも切れず何とも中途半端な販売体制になっている…
2;調査の詳細項目
2-1;販売チャネル
全般的に顧客は販促/取引実行/手続きの各プロセス共にオムニチャネルでの接触/実行を望み、全車両購入者の74%が非常に満足(新車購入者では79%)であった
-手続き実施場所;[店舗+オンライン;43%(実行)]
-手続したい場所;[店舗+オンライン;71%][オンラインのみ;21%][対面のみ;8%]
特にEV購入者はオムニチャネル志向で69%がオムニチャネルで一連の流れを実行、一方のICE車購入者は39%であった。更にEV購入者の16%は[完全オンライン購入]を行い、15%は[メーカーから直接購入]をした。恐らく、DLRに行くよりも迅速で効率的と捉えられている
2-2;所要時間
所有時間ではEV/ICEの上記違いが如実に出ており[EV>>>ICE]となり、リアル店舗での待ち時間の長さは全体の購入体験に悪影響をもたらしているとみられる
-EV;77%が所要時間に非常に満足
-ICE;59%が所要時間に非常に満足
別観点で新しいツール/技術でEV購入プロセスの迅速化が明らかに。購入までの時間は[EV購入者=11時間弱]に対して[ICE購入者=12時間強]と1時間強の違いが。
2-3;DLRでの体験
[歯の根幹治療よりわるい]とも評される自動車DLRだが、新車購入者79%は非常に満足しており、それは下記のような体験の高度化が影響している
-試乗体験(82%)/車両集荷&配達(79%)/営業チームとのやり取り(77%)
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