EV時代の広告/プロモは注意は必要
はじめに/サマリ
トヨタとHyundaiのEV広告が充電機能を誇大に謳っていたとのことで英国広告基準局(ASA)から広告停止措置を出されたと英Guardianが報じています。
内容は充電時間/充電箇所アクセスに関するもので、EVプロモに際してガソ車/HV以上にインフラにも気を遣わねばならないことを示しています。
1;広告内容
ASAは2社の広告についての苦情を受理し、広告停止命令を発行。両社とも[充電機能は理想的な環境でしか達しえない水準]と表明して誇大だったと認めている。
-Toyota-
自社ウェブサイトでbZ4Xのキャンペーンを実施する中、サイトで充電機能/アクセスを以下のようにアピール。
[①bZ4Xは150kWの急速充電を使えば30分で80%充電可能]
[②ドライバーは急速充電を必要とする地域の、公共の場所において簡単に急速充電ポイントを見つけることができる]
-Hyundai-
IONIQ5のプロモ(自社ウェブサイト&YouTubeチャネル&ピカデリー広場のデジタル広告塔)で宣伝を行い、下記をアピール
[①IONIQ5は350kWの急速充電器を使えば18分で[10%→80%]へ充電可能]
<充電箇所アクセス>
トヨタはEV充電ポイントナビ;ZapMapが、150kWの急速充電器の正確な位置を示していなかったことを確認、一方でZapMapは英国に[134か所x419充電器]があると表示されているとASAに指摘された
実際には[英全土で9か所]のみだった…
HyundaiのChargeMyHyundaiのサイトでは英国内で[37カ所]の350kW充電ポイントを掲載するが、実際には[英全土で10カ所に満たない]数でしかなかった…
2;弁明とASAの指摘
2社は[ドライバーは短時間ドライブでは急速充電ポイントを必要とせず、必ずしも誤解を招くものではない]と弁明
ASAは、広告が消費者に英国全土の急速充電箇所アクセスが"比較的簡単"であるとの印象を与えた。また、現実には気温/バッテリー温度等の要因がEV充電時間に大きな影響を与えるが、これら要因はメーカーのテストで都合良くコントロールされていると指摘
ASAは下記のように声明を出して誇大広告を指摘
A;EV急速充電の条件のいずれかが最適でなかった場合、充電時間はより長くかかる可能性が高い
B;広告で[充電時間に大きく影響する要因][利用可能性への制限に関する重要情報が省略されていた]ため、誤解を招くものであった
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