エアコンをかけようかどうしようかと迷うくらいの暑さが残るのに、部屋の中には真冬の星空があった。赤いチェックのマフラーと黒いウールのコートの袖口が確かに見えた気がした。それは読んでいた本のせい。優れた本はこの場所の温度や季節の匂いまで変えてしまう。冬も悪くないと汗をかきながら思う。

文章を書いて生きていきたい。 ✳︎ 紙媒体の本を創りたい。という目標があります。