牛と暮らした日々-そこにあった句#13 見られる
白日傘傾ぎ見られてゐる労働 鈴木牛後
(しろひがさかしぎみられているろうどう)
うちの採草地のほとんどは人里離れた山奥にあるのだが、自動車がたまに通る道路に面している畑も少しある。
その畑でトラクターに乗っていて乗用車が通りかかると、作業を見られているのではないかと緊張する。
でも実際は、乗用車は普通のスピードで走っているので、そんなにじっくり見てはいない。
しかし、歩行者は見ている。
この道路はウォーキングコースになっているらしく、たまに市街地から歩いて来る人がいる。