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【週刊ユース分析】【2022最新版】高校サッカー。結局どこが一番強いのよ!?

2022年の大みそか。皆さんいかがお過ごしでしょうか。
今年のネタは今年のうちに。ということで毎年恒例のコチラ行ってみたいと思います!

高校年代最強チームはどこだ!!2022年最新版!!


高校サッカーってとても面白いんですけどね、長年多くのサッカーファンを悩ませてきた問題がありました。
特にJリーグが出来てJユースと言うものが存在感を増してからその問題はより顕著に。「振り向くな君は美しい」で毎年盛り上がる冬の選手権ですが、この大会に登場しないサッカーの上手い子たちがまだまだたくさんいるという事実。
故に私たちは思うのです。

結局 高校サッカーはどこが強いのよ?


そんな疑問に立ち向かうべく、誰も決めてないならオレが決めてやる!ヨシ!!と立ち上がったのが2020年3月のこと。
あれから3度目の節目を迎えました。

ネタ元にしたのがJFAが主催する高円宮杯プレミアリーグ
Jユース・高体連・街クラブと2種年代の全てのチームをひっくるめてNo.1を決めようじゃないか!というリーグで、現在は東西併せて24のチームが1年を通じて超ハイレベルなゲームを戦っています。

諸々整備されて本格的にスタートしたのが2011年。2020年の非開催をのぞいて11シーズンが終了。

私はこれら全ての成績を数値化し、その合計点を順位付けすることで高校年代最強チームを割り出すことにしたのです!!

ヒーヒー言いながらエクセルでまとめただけ!!


その数値化方法はコチラを参考にしていただくとして、今年のシーズンの加点状況は以下の通り。

チャンピオンになった鳥栖U-18が最大の20点を上乗せ。EASTを制した川崎が17点を上乗せ。昇格チームは+4。参入戦まで駒を進めたチームは+2。

これらの点数を2011年からの累計値と合わせて叩き出した高校年代の強い順がこちら!!



■トップ10

徐々に揺らぎ始めた上位陣

上位5チームに順位の変動はありませんでした。
ちょうど一年前。WEST優勝がサンフレッチェ広島F.Cユース。EAST優勝が青森山田高校と上位が盤石の力を見せていたわけですけども・・・。

今シーズンはヤバかったですね(汗)。

広島、青森山田が圧倒的な力を示せなかっただけでなく、なんと3位清水エスパルスユースと4位セレッソ大阪U-18が揃って降格。更に8位ガンバ大阪ユースも降格し、昨年落ちた京都サンガF.C.U-18と合わせて、トップ10のうち4チームもプレミア降格してしまいました。

逆に、独り絶好調だったヴィッセル神戸U-18がそのポイントを132まで伸ばし、ついにトップ3を狙える位置まで上がってまいりました。
神戸はあまり育成のイメージが無いかもしれませんが、実はユースが超強いというのは新常識になりつつありますね!

海外移籍する小林選手の後継者としてトップ昇格する寺坂尚悟選手#4


どんどん行きましょう。



■トップ20

好調大津、マリノスが上昇

こちらの注目は大津高校
昨年初めてトップ20入りしたのですが、じわじわと順位を上げています。ライバル高体連の市立船橋の背中が見えてきました。
巨額の資金を以って上位を占めるJユース・私立高校に対して、公立校がここにいること自体が奇跡

そして横浜F・マリノスユースが遂にトップ20入り。
プレミアリーグ参戦が2016年からということで他のJクラブに対してかなり出遅れていたのですが・・・さすがの強さでこちらもジワジワと順位を上げています。

点を取りまくった内野航太郎選手。トップチームに定着できるか。


逆に、
過去の貯金が無くなり今後順位を下げそうなのが鹿島アントラーズユースコンサドーレ札幌U-18浦和レッドダイヤモンズユースアビスパ福岡U-18

いずれも来シーズンのプレミア昇格が叶わず厳しい戦いが続きます。浦和ユースは2016年にライバルの大宮に抜かれ、そこから徐々に差が開いています。所属リーグの差は地元有望選手の獲得に影響が出ますから・・・何としても昇格して強い浦和ユースに戻りたいところ。

次に行きましょう。



■トップ30

大躍進の鳥栖。上位狙える静岡勢。

まず何と言っても、2022年度日本一に輝いたサガン鳥栖U-18
一気に26位まで上昇したわけですけど、何が凄いって・・・鳥栖ってまだ2シーズンしかプレミアで戦ってないんですよ。たった2シーズンでこの順位。歴史的に見れば新興勢力という扱いになってしまいますが確実にここ数年の序列を変えているチームですね。

そして、WESTで好成績を残し来年もプレミアリーグを戦うジュビロ磐田U-18静岡学園高校
ポイントも20位以内のチームに肉薄しておりトップ20入りも見えてまいりました
静岡県勢は長らく清水ユースが引っ張ってきましたがここで他のチームが上昇すれば”王国復活”に向けて非常にポジティブな状態と言えそうです。

磐田をけん引した伊藤猛志選手。悲願のWEST制覇に手は届いていたが・・・。


更に注目すべきは米子北高校尚志高校の高体連勢。来シーズンのプレミア昇格を決めました。結果次第では来シーズン大きく伸びる可能性があります!

続いてトップ40。



■トップ40

猛追する川崎と高体連勢

こちらは何と言ってもEASTを制した川崎フロンターレU-18
OBが凄いので勘違いされがちですが川崎ユースがトップリーグを戦うのって史上初だったんですよね。つまり歴史は浅い。

しかし、あっという間にEASTを制してしまいました。これがどれだけすごい事か!伝われば幸いです。

圧倒的存在感の大関友翔選手。トップチームでも開幕一軍あるぞ!


そして、徐々に上昇中といえば横浜FCユースも同じ。実は横浜FCも鳥栖と同期、つまりプレミア2シーズン目なんですよね。それでいてっトップ40入り。とてもよくやっていると思います。

更に注目は、矢印上向きの履正社高校前橋育英高校の高体連勢。
履正社は久々の、前橋育英は初のプレミアということでかなり苦戦するのではないかと見ていたのですが、全然そんなことなかったですね。まだまだ順位を上げそうです。
それから36位旭川実業高校も来シーズンから久々にプレミア復帰ということで順位を上げそうですね。



■41位以下

新時代を創る桐生第一と昌平

ここからは41位以下になります。

残念ながら降格してしまいましたがプレミア初挑戦を終えた桐生第一高校が45位に上昇。
そして参入戦初挑戦ながら見事にプレミア昇格を決めた昌平高校が55位まで上昇しています。

ついに昌平がプレミアにやって来る!


残念ながら昇格は成りませんでしたが、2度目の参入戦を戦った浜松開誠館高校ツエーゲン金沢U-18V・ファーレン長崎U-18がポイントを積み上げています。
3度目の正直でぜひ来シーズン昇格を狙ってもらいたい!



■64位以下

参入戦経験チーム一覧

こちらは参入戦に1回だけ進んだことがあるチーム。

今回新たに日本文理高校札幌大谷高校帝京高校興國高校がポイントを積み上げました。
・・・帝京や興國でさえ参入戦へ進むのがやっと。改めて高円宮杯プレミアリーグのレベルの高さを感じさせますね。


帝京伝統の黄色いユニフォームはプレミアデビューならず。。。



■2022シーズンとは何だったのか

今から何年か経ったとき「流れが変わったのはあの時」と回顧するならば、それは恐らく今シーズン(2022年)になるのではないかと思います。

それだけたくさんのことが、いつもと異なる状態で発生しました。


①衝撃のトップ争い

まず何と言っても、
鳥栖U-18(プレミア2年目)
川崎U-18(プレミア1年目)という超新興勢力がチャンピオンを争ったこと。
これまでの上位は広島か青森山田か関西勢という大枠の勢力図があったのですが今年はそれが全く別の地域、チームに変わりました。

東西のどちらか一方ならまだしも、両方とも。一気に。しかも決してレベルが低いわけではなく両チームとも複数の昇格選手を保有している状態で、ものすごくレベルは高かったです。

もともと2種年代とはチームの強弱が変化しやすい宿命にあるのですが、それにしてもこんなにも急なのか・・・と現実を突きつけられて驚きが隠せません。


②衝撃の降格

そしてもう一つは、清水ユースセレッソU-18ガンバユースと、トップ10から3チームも降格してしまったこと。昨年までは全く考えられなかったことです。
清水とガンバは開幕から調子が出ずにいると、大量失点癖が出てそのまま降格。セレッソについては夏に日本一になっておきながらの降格。内定選手が多数いて終盤は試合に出ていなかったことも影響したかもしれません。

いずれにせよ、勢いやメンタル的なものを多分に含んで、一度歯車が狂うとズルズルと1年経ってしまうのもまたユースの宿命ですね。

いやそれにしても。。。


③高体連勢躍進の予感

今シーズンのプレミアを席巻した静岡学園、履正社、前橋育英は特筆に値しますね。
少し前なら高体連勢の昇格1年目はいつも厳しく、「何とか残留を」というのが目標だったのですが、今年の上記3チームは強かった。

静岡学園は堂々4位。履正社はガンバ、セレッソ大阪勢に競り勝ち、前橋育英はプレミア常連の流経大柏や市立船橋より上位の6位でフィニッシュしました。

そして来シーズンは旭川実業、尚志、昌平、米子北、神村学園の5チームが昇格し、なんと24チーム中13チームが高体連と過半数を超えました。しかもEASTが7チーム、WESTが6チームとバランスも良く、ある特定の地域だけがというよりは全国的な傾向と言えそうです。

これまでは、実力的にJユース>高体連という暗黙の前置きがあったのですが・・・はっきり言ってこの通説も崩れ去る可能性を大いに秘めていますね。来シーズンに注目です!


■最後に

高校サッカーって結局どこが強いの?という疑問に対して自分なりの切り口で見てみたわけですけどもいかがだったでしょうか。
11シーズン分の累計なので過去の財産(戦績)の影響が割と大きく、もしかしたら”今現在”感じている印象と今回のランキングは多少異なるかもしれません。

しかしながら、歴史込みでウォッチすることによって鳥栖や川崎が近年急に力を付けてきたことが見て取れるし、札幌や福岡が近年少し寂しい状態にあることなんかも見えるのかな、と。

そして、
もう少し続けていけば高校サッカーのもっともっと大きな流れ、気付かなかったうねりみたいなものが読み取れるのではないかと期待して、もうしばらく続けようと思います!!

2023-24の年末年始にまた会いましょう。

本日も、最後までお読みいただきありがとうございました!
鳥栖U-18の皆さん。おめでとう!!福井くんブンデスで活躍を!!





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