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【ジュビロ磐田⚽】【雑感】球際の真相

いやー。完敗でしたね。

試合終盤のイタイイタイタイムも無く、サイドライン際でボール保持する時間稼ぎも無く、最後の最後までピッチ内の強度でもって完封されました。


パススピードの違いとか、パスの質の違いとか、相手より走れてるとか走れてないとか、あの選手は頑張ったとかいまいちだったとか・・

とまぁ色々と感じましたけど、
これら全て 実は一つの原因によってもたらされた結果でしかないとういう気がしたんですよね。

その原因とは、ズバリ「球際」。そのレベル差。


よく耳にする「球際」という言葉。これって一体何なのか。自分自身もニュアンスで漠然と使ってましたけど・・・神戸はこれに関して2つのポイントを強烈に教示してくれたと回顧します。

例によってダラダラと書いてみます。



■「球際」の真相① 懐(ふところ)

「球際」というと、
怪我をも恐れぬ勇敢さでバチバチと激しくぶつかり合う様を想像したりします。恐れるな!激しくいけ!気持ち気持ち!! と。

しかし開幕の神戸戦。
磐田は完全に球際の勝負に敗れたわけですけど、思い返せばファウルすらさせてもらえませんでした。それどころか「何すんだコラ!」と言いたくなるような被ファウルもなかった。

神戸の示した「球際」とは一体何なのか。
それはすなわち、懐の深さではなかったかと考えます。


彼らは相手を背にして全く以ってボールを奪われませんでした。
それは大迫勇也の楔の代名詞のはずだったのですが、気付けば酒井高徳も佐々木大樹も、線が細かったはずの汰木康也も標準装備していましたね。。。

マークの前に入って受ける。背負いながらキープ。キープ出来るので味方が安心して前に動く。連動する。剥がす。チャンスが生まれる。

パススピードが速いのと正確なのもこれに依存します。
プロなんでね、常に相手に対して先手先手で動ければこのぐらいは当たり前にやります。ジュビロの選手が神戸の選手より球の扱いで劣っているかというと、決してそんなことは無いと思います。

違いは、先手か、後手か


ボールを奪われないという絶対の自信。それから、信頼関係に基づく周囲フォローの速さ。前向きのベクトル。そして何より体幹の強さ。体の入れ方。ボールの置き方。

懐がハンパなかったです。
Goal.comより


それはタメ作りであってもワンタッチの裁きであっても同じ。
とにかく神戸の選手は、誰のもとにボールが入っても磐田の選手をボールから遠ざけ、懐が深かった。
故に磐田は奪えない。剥がされる。また追う。疲れる。どんどん体幹が衰えてくる。


これが一つ目の「球際」の真相。



■「球際」の真相② トラップ

今度は磐田側保持の時。

明らかに狙われていたトラップの際のこぼれ球。まぁこれは今に始まったことでもなく2年前のマリノス相手にも同じようなものを感じていたんですけどね。J2の一年ですっかり忘れていました。

やはり神戸は速く、一度たりとも見逃してくれませんでした。これもまた標準装備されているのでしょう。

ジュビロ磐田がJ2との違いとして強く感じたところかもしれません。


そんでこれもまたジュビロの選手のトラップが著しく下手かというとそうでもなくって、
理由はやはり先手か、後手かに依存していると思っています。

保持時に相手プレッシャーから逃げるようにしてパスを出していた磐田。当然パスはズレ、受け手の厳しい位置に流れていきます。もしくは長いボールが増える。
こうなってしまうとどうしてもトラップは跳ねる。跳ねたところを狙われる。まんまと奪われる。必然的にこんなシーンは多くなりました。

そんでそんでこれもまた、
ボールの置き方、体の入れ方が標準装備されている神戸の強み。奪われない方向を知っている選手は、奪いに行く方向をもよく心得ているわけです。

守備時のプレッシャーから連動する(ミスとも言えない)トラップの大きさに対する寄せの速さ。奪い方。

これが二つ目の「球際」の真相。



ただですね、
これについては後半の右サイドで何度か改善されたシーンが出来ていたように思います。中村駿が右に対して気の利いたフォローが出来ていたのと、ペイショットがある程度背負ってくれるので、植村、金子らが本来の技術でワンタッチパスを繰り広げて剥がすことが出来ていました。

やれば出来るんですよ。ここは技術の差じゃない。チームの自信、熟練度の差かな、と。


それを上原やジャメが左に展開してチャンス到来・・・と、その先の課題はもうお腹いっぱいなのでここでは触れないことにします。

この人ずっと狙ってましたね。
ゲキサカより



■どうすればいいか

開幕戦の敗戦で最も反省しているのは上原力也ではないかと考えます。

出来が悪かったという訳ではありません。彼が最も「どうしたら球際で相手より勝れるのか」を自問自答しているんじゃないかな、と。

J2終盤で見せいていた小気味いいワンタッチパスや、ゴール前まで入っていく様はほとんど見られませんでした。正確にはそれどころじゃなかったというのが実態です。

ここでの完敗が、ゲームの完敗でした。


相手に対して先手か、後手か。
それは言い換えれば、磐田はどうしたらボールを奪われないのか、奪われてしまうのか。
つまりは今回明らかになった「球際」で勝てるのか。「球際」とは、今日の神戸が示してくれました。


僕の中でキーマンはやはり上原力也。これは彼がやらなくちゃいけないタスク。彼が誰に何を要求し、誰をどう使って良好な関係を構築して中盤に安定をもたらすのか。

チーム全体のupdateと、全てのポジションの最適解の早期発見を心から期待します。技術の差は無い。チームとして出来るのか、出来ないのかだと思います。




本日も最後までお読みいただきありがとうございました。

いずれにせよ今日の試合で横さんや文丈さんが明確に基準を把握したと思います。全ての選手が崖っぷちですし、全ての選手にチャンスがあると思います。

期待しましょう!!!!






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