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【ビジネス考察】適材適所と適所適材の違いは何か

本日は、最近ビジネス関連のトレンドを漁っていて思ったことを少し。

明確な統計があるわけではありませんけど、世の中の経営者が意識的に「適所適材」という言葉を使い始めているように思うんですよね。

適材適所」ではなく、「適所適材」。

これって文字列的にはちょっとした違いなのですが、よーーーく意味を考えてみると言葉に込められたメッセージにものすごい差分があると気付かされます。

今日はこの違いを自分なりの妄想で膨らませてみたいと思います。


■適材適所

”会社”を言い換えると、「人類の共有資産である人・モノ・金の集合体である」と表現されることは良く知られていると思います。

この共有資産を使って世の中の役に立つことをする行為が事業であり、その指標が利益だったりシェアだったりします。
つまり赤字経営というのは、共有資産を使って世の中の役に立っていないということになり、だからしばしば赤字=悪とされるのだと思います。

さてこの共有資産である「人」。多くの会社では社員を「人材」と呼びお預かりしている大切な資源だという扱いをします。

で、

人材には個性がありますから、それぞれの特徴が活かされるように上手く配置することでアウトプットの威力を最大限にしましょう、というメッセージが「適材適所」には込められているのだと思います。

その人が最も活躍できるところに配置するのは経営側の役目だし、力が不足していれば研修などの機会を与えることも同じく経営側の使命かなと思います。


■適所適材

これら踏まえたうえでもう一度、適所適材という言葉を噛みしめたいと思います。
まず率直な印象として、この言葉は人がメインではないのかな、と。

もちろん社員が財産(人材)であることに変わりはないのですが、「適材適所」が、その人ありきで働く場所へ当て嵌めるイメージであるのに対し、「適所適材」は、働く場所ありきでそこに見合った人を当て嵌めるイメージです。

一瞬、会社側の傲慢かなとも思えるのですが、私の考えでは世の中の動きが必然的にそうさせていると思っています。

というのも、

これだけ世の中の変化が激しい時代になると、「うちの会社はこれをこうやって儲けていきます。」みたいな明言はしにくいからです。

会社も生き残るために事業の方向性を変える必要がありますし、もっと言うと部署ごとに担ってもらいたい活動や行動も変化していくからです。

つまり、変化し続ける方向性に対して部署を修正し続け、それに対応できる人をあてがってアウトプットを最大限にしなくてはいけないのです。


■だから「多様性」とか言う

ここまで把握すると、昨今多くの会社がダイバーシティ(多様性)の重要性を強く説いているのも理解できます。

多様性の一つに”女性の力”というのがあるので、ダイバーシティ=男女平等と勘違いしている人が多いのですが、当然ながらそれは一部でしかありません。

むしろ本質は適所適材という言葉の奥にあります。つまり、
適所適材の「適材」は、多様でなくては賄えないのです。


これからの「人材」側は、臨機応変さが求められると思います。現状維持が好きな人類には少し世知辛いかもしれません。
が、一方でそれは全く違う所に自分の活躍できる場所が誕生している可能性を示唆しています。環境が代われば自分が”多様”になるからです。


いずれにせよ、私たち自身も環境の変化に対応していかなくてはいけません。まずは世の中の動きを素直に受け入れることが大事かなと思います。




本日も、最後までお読みいただきありがとうございました!


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