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なみだの話

情け無い話ですが、聴いてください。職場のお化粧室でこっそりとほんの少しだけ泣いてしまいました。あーあ。大人なのに。恥ずかしい。

いっぱいいっぱいになってしまった。

さらには泣いている自分にまた嫌気がさして泣き止めない。

泣けば良いと思っているんだろ、と思われているかもしれない。だけど泣けば解決するなんて思っていません。ただ、反射みたいに、わあっと溢れて来てしまうのです。抑えが効かない。ごめんなさい。止めようとすればするほど溢れてくる。

(でもそのあとちゃんと仕事片付けて帰りましたから許してください。)

こんなへこたれた日はそうだ、少し歩いて帰ろう、となる。

スマホで、BUMP OF CHICKENの『涙のふるさと』を流す。

『探さなきゃね 君の涙のふるさと 頬を伝って落ちた雫がどこから来たのかを』

ああ、藤くんの声は、歌詞は、どうしてこんなにも優しいのだろう。さらにヒロ、チャマ、ヒデちゃんの音が重なっていく。彼らが奏でる音楽は、私の心の1番繊細なところをふわ、と包んでくれる。

『リュックの中は空にしたかな あれこれ詰めたら重いだろう』

心配性の私のリュックはいつでもパンパン。不安だから、とあれこれ詰めてしまうのだけど、これでは本末転倒だ。今日は置いて帰ろう。

『会いに来たよ 消えちゃう前に来たんだよ 消せない心の内側から 遠ざかる世界まで ちゃんと見て欲しくて』

『君の涙のふるさとから 乾き切った世界まで 僕を知って欲しくて 君を知って欲しくて来たんだよ』

ああ、会いに来てくれたんだね。涙くん。

『忘れないでね 帰る場所があることを』

どうやら私、まだ泣き足らないみたいだ。

今日はあともうすこしだけ涙を止めなくても良いかな。

そんな夜です。






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