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なんでも器用にできることだけが全てじゃない話

息子の保育園の送り迎えでのこと。

何でも器用にできることだけが全てじゃないって思う出来事がありました。

いつも保育園の駐車場の前で交通整備をしてくれる2人のおじさんについて。

1人はいつもニコニコ子どもたちにも笑顔で挨拶してくれて、歩行者にも「今渡れるよ」と声をかけてくれる気配り上手なおじさん。

もう1人は、気弱そうでちょっと不器用なおじさん。そのおじさんの番の日は歩行者は自分で安全を確認して道路を渡らなければいけません。

大人だったらその時間同じことをして過ごすのなら、気持ちよく働いてくれたらいいのにとか考えてしまう人も中にはいるかもしれない。

でも、交通整備って色々なことに気を張って神経を使う仕事だと感じます。

そのおじさんはきっと必死でそこまで気が回らないのでしょう。

ある日の朝息子は、「今日はバイバイしてくれるおじさんだ!」と言いました。

その日は気配り上手なおじさんの日。

息子も2人のおじさんの対応の違いに気付いてる様子。

シャイな息子は挨拶が苦手です。

でもおじさんには笑顔でバイバイしていて、気配り上手なおじさんは、シャイな子どもの心も掴んでしまうんだと感心しました。

次の日。息子は、「今日はバイバイしてくれないおじさんだ」と言う。

バイバイしないのかと思いきや、息子が自分から満面の笑顔でバイバイしているではないか。


そして不器用なおじさんもバイバイで応えてくれている。

自分から挨拶できない息子がいつもバイバイしてくれないおじさんだと理解しながらも、勇気を出した姿になんだか感激。


息子がどんなことを思ってバイバイしたのか本当のことは分かりませんが、自分のようにシャイなおじさんに自分から挨拶をした息子は成長したと思うと同時に色々と敏感に感じ取っているようにも思うのです。

できないという経験は人の気持ちを理解することにも繋がります。

なんでも器用にこなせる人が仕事ができるとか、いい人だとか判断するのではなく、そっときっかけを作ってあげられたり、その人の良さを見つけられるような優しさをこれからも持っていてほしいと感じたのでした。



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