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「しない」という選択ができる強さ
子育てにおいてやった方がいいことは溢れていますよね。SNSやネットを見れば知育、早期教育、英才教育などの情報が飛び交っています。
そんな時代だからこそ、親の子育て方針や教育の軸のようなものがないと新しい情報を目にするたびに、不安や焦りを感じたり流されたり呑まれたりしてしまうのだと思います。
「選ぶ」という選択以上に「選ばない」という選択が難しい時代。
ヘリコプターペアレントという言葉を知っていますか?
子どもの転ばぬ先の杖になって、困っていることや失敗しそうなことを先回りしてヘリコプターのように巡回する親のことをいいます。
京都大学の心理学者、河合隼雄教授がこんな言葉を残しています。
昔の親はお金がなく、子どもに最低限の衣食住ですら十分なことができなかったため、何をしてやろうかと考えた。けれどいまの親の愛情は「何をしないか」を考えなければならない。
これは、何においても同じことが言えると思います。子育てに限らず、仕事での上司と部下の関係でも夫婦関係においても全ての人間関係でいえそう。
人間関係だけにとどまらない。きっと自分自身について考える上でも「しないという選択」の必要性があるでしょう。
「やったらいいこと」、「やらなければいけないこと」ばかりで埋めてしまうのはもったいない。恵まれた環境を用意してもらうことは、自分で考える力や問題解決力、自己選択力を奪ってしまうことに繋がりかねないのです。
親子関係、上司との関係、夫婦関係、全ての人間関係で「しないという選択」からお互いに依存せずに自立できる関係性を築いていけたらと思うのでした。
誰かに望み通りの環境を用意してもらおうと思うのではなく、自分で自分の道を切り拓けるようになりたい。
やらないことを選択することは、強い信念がないとできない。「しない」という選択で強い自分になれそうな気がするのです。
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