アイキャッチ編集__1_

2019-08-21 『正しいものを正しくつくる』について、エンジニア、デザイナー、BizDevそれぞれの現場から考える #DevLOVE

2019/08/21 に開催された 『正しいものを正しくつくる』について、エンジニア、デザイナー、BizDevそれぞれの現場から考える のイベントレポートです。

●イベント概要
『正しいものを正しくつくる』をそれぞれの現場から考える

『CXプラットフォーム KARTE』というBtoB SaaSを開発・提供するプレイド。そのエンジニア、デザイナー、BizDevのメンバーが、それぞれの立場で『正しいものを正しくつくる』について考えていることを話します。


■PLAIDのBizDevから見た『正しいものを正しくつくる』

宮原 忍さん [株式会社プレイド]

●KARTE
・顧客体験プラットフォーム
・いつもこんな説明をしています
  あなたのサービスに
  今誰がきて、どうしているか
  知っていますか?
・JSタグ or SDKを入れるだけ
・0.4sec程度で分析
・ここ一年の新規プロダクト
  KARTE for App
  KARTE Live
  KARTE Datahub

●KARTE Datahub
・データを蓄積、加工、分析をフルマネージドで提供
・ほぼすべてGCP

●BizDev
・果たす役割は刻々と変わる
  立ち上げ期
  成長期
  成熟期

・プロダクトマネジメント
  新規事業
  既存事業
・アライアンス
  ビジネス
    パートナー開拓
    営業支援
  プロダクト
    パートナー開拓
    他社プロダクトとの連携
    営業支援

・ビジネスとプロダクトの両面が必要
  多くの専門性を統合して、新たな価値を生む役割

●正しいものを正しくつくるを読んで感じたこと
・ゴールデン・サークル
  正しさはWhy
・正しさは相対的なもの
  BABOKでも、目的との適合具合
・プロジェクトに正しい基準をもたらす
  大きなうねりを生み出す
  事業成長を実現するために、他者の心を動かす
・アジャイル開発の向こうに正しさがある
  越境
  我々はなぜここにいるのか
  目的を見つけよ。手段はあとから付いてくる。


■PLAIDのデザイナーから見た『正しいものを正しくつくる』

萩谷 都未さん [株式会社プレイド]

●Why/なぜやるのか
・多様性にあふれている
  プロダクト
    ツールや開発手法も
  人
    言語や人種も
・ビジネスモデルも変わってきている
  使い始めてからSTART
  体験設計をカスタマーサクセスでつくっている
・どこからどこまでがデザインかも変わってきている
・目指していること
  ユーザー、エンドユーザー、会社の幸せ
  プロダクトを通じて人や社会を幸せにしたい
  模索しながら続けていく

●How/組織としての動き
・フォーカス
  ミッション、ビジョンにむけて
  数カ月に一回フォーカスすることを決める
・領域はない
  とあるデザイナがやっていること
    CX DIVE
    展示会でプロトタイピング
    ノベルティ作成
    UIデザインのデータ整備

●What/具体的にどう開発しているのか: reBAISUの場合
・仮説検証
  目標
    全画面にデザインシステムを適用
    やること、やらないことを決めている
    みんな役割を超えて、必要なときに、必要なことをやっている
  計画する
    変更を前提にざっくりスケジュール
    ざっくりカンバンをつくって、可視化とストック
  現状を知る
    エンジニアが仕様を整理して、チームに共有
    問い合わせや要望をgithub issueでラベル付け
    ユーザーヒアリング
  課題を見つける
  スコープを決める
・開発
  slackや口頭でこまめに共有
  miroでデザイン案を共有&フィードバック
  毎週ふりかえり会
    KPTをマインドマップで残している
・社内でテスト
  リニューアルの目的を、チーム外へ
・社外リリース
  βリリース
    新旧を切り替えられるように
    KARTE Friends Meetupで紹介
    チャットサポートにチームで参加
  クリティカルな課題に対応してから、本番リリース

●Realize
・良かったこと
  役割を決めすぎない
    役割を超えて動くことで視点や視座が広がる
  早く出してユーザーの声を聞きに行く
・課題
  細かい改善に手が出せない
  デザインの指摘は難しい
    みんなではじめるデザイン批評
・これから
  目指す先のゴールはみんな一緒
  KARTE Friends みんなで進んでいく


■PLAIDのエンジニアから見た『正しいものを正しくつくる』

門脇 恒平さん [株式会社プレイド]

●プレイドの開発スタイル
・前提・環境
  正解がない
    顧客体験って何だっけ?
    自分たちが世界観や市場をつくる
  タイムリミットがある
    崖の上から飛び降りながら、飛行機をつくる
・必要なこと
  トライ&エラーを繰り返す
    どれだけ高速に回せるか
    どれだけ学びの質を高められるか
  個人の創造力・発想を最大限活かす
    プロセスは固めず、個人の裁量で
・プランニングで大事にしていること
  ルールをできるだけ決めない
  ゼロベースで考える
    前うまく行っても、今は変わっているかも知れない
  プロダクトアウトを大事にする
    良いと思うものをつくって出す
    だめなら壊して作り直す
・フォーカス
  イテレーション、スプリントに近い
  2, 3ヶ月で区切る
  いま注目するテーマを決める
    KARTEを強くする
    あえて余白をつくって個人の裁量を引き出す!w

●正しいものを正しくつくれているか?
・前提にとらわれない形でチャレンジはできている
  が yes とは言えない
・プロダクトの理想と現実
  直感的に理解できるか
  プロダクトアウトに振り切れているか
  まだまだギャップは大きい
・フォーカスする は、フォーカスしないものを決める
  面を広げる新機能と、既存機能の磨き込み
  現時点の正しいものは見えているが、なりきれてはいない
・タイムリミットがある中で目標に到達できるかのか
  チームはころころ変わる、学びは個人に蓄積される

●正しいものを正しくつくるために
適切な目的のもと
適切な方法・順番で
問題を適切に解いていくしかない

・開発力はすべてを癒す
  できないことがあるなら、できるようになるしかない!
・いろんな視座を行き来する
  視座を上げることでぱっと開けることも
  自分 / チーム / プロダクト / 会社
  行き来することが大切
・学びが伴う形で行動する
  正しいことを言う -200点
  issueをつくる -100点
  issueを解く/推進する 0点
  結果を出す 50点
  結果から学びを得て次に繋げる 100点


■パネルディスカッション

モデレータ:市谷 聡啓さん [DevLOVE]

●「大きな目的」をチームが見失わないために気を付けていることや、実践していることはありますか?
・門脇さん
  2ヶ月のスパンだと、その手前で視野が狭まってしまう
  月1くらいの頻度で、3年後どうなっていたいんだっけ?を話たりする
  うちのプロダクトが良くなったら、何が滅ぼされるか
  全体に通知して、任意参加
・宮原さん
  採用をやっていると、toBのプロダクトは、あまり人気がない
  新しいプロダクトをつくるときに、BizDevの振る舞いが効いてくる
  障害が発生するのはしょうがないこと
    振る舞いを間違えると、動きにくくなってしまう
    自分と別の人の視点で見ると、今の問題はどうでも良いことが多い
・萩谷さん
  人とコミュニケーションをとる
  一人だと、考えが悲観的になってしまいがち
  大したことないよ な会話で、見方が変わる

●「役割を決めすぎない」と「スキルセットに応じたアサイン」はトレードオフ。どう解消している?
・門脇さん
  前提が変わればトレードオフではない
  採用時点で横断的なスキルを持った人を採っている
  新しいことのキャッチアップ、これまでのこだわりを捨てて進んでいける人
  1,2ヶ月がんばればキャッチアップできる

●新規事業はどんなことをされているのですか?市場調査みたいなことからされている?
・宮原さん
  市場調査は特別なものではない
  toBのSaaS、マーケティングに使われる
  SalesForce, Googleなど、日頃たくさんの情報に接している
  会社なので、事業計画を立てるときにはやる

●デザインシステムは専用のチーム?デザイナーはそれ以外のタスクはしない?
・萩谷さん
  チームは別れている
  reBAISUチームは、古いプロダクトにデザインシステムを当てている
  プロダクト側のデザイナーチームが新しいものに当てている

●フォーカスは面白いで仕組みだと思いますが、評価制度とどうやって連携してますか?
・門脇さん
  評価された、という感覚はない
  半年に一回くらい、共同創業者としゃべりば(1on1)
  未来の行動の期待を話す
・宮原さん
  このプロダクトをやっている、この会社なら、こうできるはず!
   を持ってジョインした
  評価されるのは、やったことが外に出て、フィードバックを受けた時
  未来のある時点からバックキャスティングで捉え直す

●個人で必要なスキルをみにつける、というのは、個人に依存していること?会社やチームとして推進していることは?
・門脇さん
  ルールが原因で成長にキャップがかかるのをやめたい
  性善説で、選択肢を狭めない
  手を挙げるかどうかは個人の判断

●フォーカスすることは、どう決めている?
・門脇さん
  最終的には、CPO(チーフプロダクトオフィサー)が決める。
  ユーザーを解析して答えを出す
  使い方によって見え方は様々
  やりたいことは様々
  ここからどれ削る?を悩む
  個人個人にヒアリングして、背景を伝えならがら決めていく

●人を信じるについて、採用が非常に重要だと思うのですが、そのあたりの話が聞きたいです
・門脇さん
  プロダクトのミッション、価値にどれだけ共感してもらえているか
  遠くでは同じ方向を見れている
・宮原さん
  面を追う局面では、見るポイントが変わってくる
  企業 = プロダクト = 俺 のような価値観
  遠い未来を見て、楽しく話せる人

・市谷さん
  プレイドに 希望 を感じる
  140名という規模で良い取り組みをやっている
    フォーカス、デザインシステムなど
  メンバーが参画している
    ビジネスが成功すると、最適化、歯車になっていきやすい
  こういう現場があるのは希望


■感想

市場、顧客、事業、チーム、個人、それぞれの状況に応じて変わってくる必要な役割に、「企業やプロダクトのビジョン・ミッション」と「そこに共感して集まった個人」が、境界を越えて正しさを求め続ける。

この活動を続けらているのはすごい文化ですね!KARTE、KARTE Datahub のコンセプトがすてきなのは、この文化に支えられているのだな、と改めて感じました。

登壇者の皆さん、PLAIDのみなさん ありがとうございました!!


この記事が参加している募集

いつも応援していただいている皆さん支えられています。