これまでの昇降格情報と1軍戦力の整理(前半)

すずです。今日は一つ前の記事でも紹介したように昇降格情報、つまり1軍への登録と抹消の情報をまとめながら1軍の戦力の分析をしたいと思います。

↑記事も読んでもらえると嬉しいです。

後半の分析部分が長くなったので前後編に分けます。

これまでの登録と抹消

今シーズン限定ルールで1軍登録は29人から31人ベンチ入りは25人から26人外国人選手の出場枠は4人から5人に増えています。

2020年シーズンのジャイアンツの開幕メンバーは以下の30人。

外国人選手の登録は投手3、野手1で4枠を使用。

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31人登録してもベンチ入りは26人なので、余裕を持った選手登録です。

先発が菅野、サンチェス、田口の3人だけなので、開幕2カード目の先発と数名を入れ替える開幕特化の構成です。

そして、今日(7/26)時点までの登録・抹消情報の履歴は以下の通り。

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こう見ると、投手14、野手17が基本路線みたいですね。

他のチームまでは詳しく調べてないですが、例年と比べると選手枠に余裕がある分、それほど入れ替わりは多くないなと思っています。

気になるのは外国人枠と先発(スタート)の部分。

7/26現在はパーラとウィーラーのみで投手0野手2の構成。デラロサとサンチェスは故障で抹消。パーラも昨日今日は休養でベンチにも入りませんでした。

先発ローテも現在は、菅野、戸郷、メルセデス、桜井の4人になっています。

中継ぎは人数は変わっていないのですが、顔ぶれはだいぶ変わっています。

大竹は故障から復帰、トレード加入の高梨、そして大江、堀岡、田中豊は開幕前は予想できなかったファーム昇格で一軍経験の少ない若手です。

入れ替わった選手の戦績

入れ替わっていないということは、一定の数字を残しているか、首脳陣からよほどの信頼があるかです。入れ替わるということはその両方が足りていないということなので数字を見てみましょう。まずは投手から。

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この表から何を分析するかですが、まずは現在2軍に降格したリリーフからみていきましょう。表の下の方の選手たちです。

まず、故障離脱デラロサを除いて藤岡〜鍬原の被打率とWHIPに注目しましょう。

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赤色+太字にした部分です。被打率は平均的に打者と対戦した場合の安打を打たれる率。この投手が投げた時の相手打者の打率と考えた方がイメージできるかもしれません。

藤岡、鍬原は.231なので今日時点の坂本と陽が打率.238なのでそのくらいですね。なかなかヒットは打たれないイメージです。

ビエイラ、古川は被打率が4割、澤村も.280と高いです。

ではWHIPはどうか。僕が投手を見るときに好きな指標でこのブログにはよく出てきますが、その投手が1イニング投げた時に出塁を許すランナーの数です。つまり、1.00以下だと平均的に1イニングで出塁を許さないということになります。

ただ実際は投げていれば打ち込まれたり、四死球を与えたりもするので、もっと高くなります。1.32が平均と言われていて、1.20以下だと主力クラス。

1.50以上は悪いとされ、1.60以上はかなり悪いとされています。

特にリリーフはランナーのいる場面での登板やワンポイントの起用もあるため、ランナーを増やしたり、出すだけ出してお役御免なんてのは信用しにくいんですよね。

その観点で見ると、降格したリリーフ投手は全員1.50以上です。

その上の昇格した選手でも堀岡の1.80以外は1.32以下の数字です。

ちなみに、開幕からブルペンを支えるリリーフでは高木0.88、鍵谷1.10、中川1.30(申告敬遠もあり四死球が6とやや多い)、宮国1.17と1.20以下です。

もちろん防御率も大事な指標ですが、計算ができるという点でWHIPは非常に分かりやすい指標です。

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という観点で見てみると、故障で降格した3選手は優秀な数字だと分かります。

次に注目したいのは奪三振率。

奪三振率は、もしこの投手が9回/27アウトをとる場合、何個三振を奪うかの指標です。

例えば1死1,3塁で少ない点差内野はゲッツー狙いで中間守備。でももちろんゲッツー崩れの可能性もあるし、犠牲フライもある。四球で満塁は避けたいみたいな場面。

意外とよくありますよね。理想は三振か内野フライです。犠牲フライで本塁アウト、ゲッツーの可能性は100%ではありません。三振の際にパスボールや内野フライを落とす確率の方が低いと考えられます。

奪三振率は7.50~8.00で優秀。9.00を超えると超優秀です。もちろんゴロやフライで打ち取るタイプの投手も個人数字としては防御率や被打率、WHIPの観点で優秀な投手は多いのですが、その打者1人を自力で抑える能力として、僕は特にリリーフは重要な指標かなと思っています。

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例えば、田口やサンチェスは凡打で打ち取るタイプの投手なので7.00以下ですね。大竹は1.69と極端に少ないです。内野ゴロを打たせるイメージがあります。

少ない登板/投球回の選手を除くと、色をつけた選手が優秀ですね。

高梨、堀岡、大江は三振が奪える投手であることが分かります。

ビエイラ、鍬原、澤村も奪三振率は低くはないですが、被打率とWHIPを考えるとピンチの火消しでは送り出せないですよね。

奪三振率は高木が8.74と中川や鍵谷、宮国と比べて高い数字です。逆に中川以下3選手は奪三振率はそれほど高くないため、三振の取れる投手という点で高梨、堀岡、大江、そして田中豊が選ばれたのかなと思います。

田中はまだ1イニングで奪三振0ですがファームでは16.93と驚異の数字でした。1軍レベルの選手にどこまで通用するかですね。

先発はチーム状態的に勝ち星がかなり多いので菅野、戸郷、メルセデス、桜井は落とす理由がないですよね。田口の穴は今村が2登板し埋めましたが、ここにきてサンチェスもとなると、田口が復帰しても、2軍の先発で好投の畠やルーキー太田、状態次第ですが野上や高橋のような選手で考えなければいけません。

リリーフ投手だと、宮国、古川、藤岡あたりは先発もできますが、少し不安ですね。

また定期的に個人成績のまとめはやろうと思いますが、その時には先発も動きが多いかもしれませんね。

では、前半の投手編はここまでで。野手編は明日更新できるように頑張ります。

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