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聴くを磨く。コーチングから学ぶインタビュースキル。

月に一度、三カ月受けていたコーチングが終了した。

といっても、座学やオンラインでコーチングの講座を受けていたわけではない。

コーチでもあり友人でもあるよこじゅんさんとマンツーマンで話をするという、一見するとただの雑談(笑)をしていた。
(Coaching Lab Tranquillaという名前で活動されています)

だけどその雑談の中身は
夢というほわっとしたものを
ゴールという見える形に設定するために
コーチと話をしながら掘り下げていくという
やや暑苦しいもの(笑)

一言でいうなら「語り合い」みたいなものかな。

クライアント(この場合わたし)からの本音を引き出すために、コーチング的手法で話を聴き、質問をする。体感すると分かるけど、自分の中から言葉が絞り出されてくる。

わたしって、こんなことを考えてたんだ。
望んでいたのは、こういうことなんだ。
やりたいこと、あるじゃん…!

誰かから押し付けられたわけでもなく、自分自身から発せられた言葉だから、納得感が半端ない。

腹落ちするってこういう感覚か。

***

これからやっていきたいことが大きく2つある。

1つはエッセイや本のレビューを書くこと。

ひとり時間を増やして、日常のささいなアレコレを、つらつらと書き綴れたらいいなと思う。

自分との対話を兼ねた読書は、これからもっと力を入れていきたいところ。(ムーミンの読書ノートも買ったのでまずは100冊!)読みたい本は、後から後から溢れてきて今も積み上がって、リストは渋滞中。

2つ目はインタビュー。

他者との対話から生まれてくるもの。
自分の価値観がアップデートされる尊い行為。
と同時にその人の一部分を切り取ることにもつながる、恐れも感じる行為。

インタビューはまだ一度しかしたことないけれど、それがとってもとっても楽しくて、濃密な時間だった。(ベーグル屋さんを営む友人にインタビューした記事はこちら)

あんな風に大人同士で語り合えるのって、インタビューという形式のおかげなのかもって思えた。

そういう濃い時間をもっと過ごしたい。
対話だからこそ生み出せる熱量を言語化していきたい。
だからインタビューの腕を磨いていきたい。

そう思った時に、コーチング的手法からインタビューに変換できることって、たくさんあるのでは?と思った。

備忘録も兼ねて、コーチのよこじゅんさんから教えてもらった
「コーチングから学ぶインタビュースキル」と題してまとめてみました。
少しでも誰かのお役に立てたら嬉しいです…☺︎

[前提] 話の起点の相違

コーチングの場合「何を話すか」のボールを持っているのはクライアント。問題を抱えていたり、問題との向き合い方を求めて話をする。コーチはその話を土台として、質問をすることでクライアントの本音を引き出していく。またその内容の還元先は基本的にはクライアントのみ。

インタビューの場合は、基本的にはインタビュアーが「この話を聞かせて」というボールを持っている。会話のキャッチボールをしていく中でインタビュイーのことを掘り下げていく。その対話の内容を言語化し、第三者の目にも触れる形で還元される。

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信頼関係を築く

いきなり核心って感じですが(笑)
コーチングでもインタビューでも、何を差し置いても、一番大切なのはコレ。
話し手がたくさん話したいと思える「場の安心、安全」を作り上げることが、聞き手であるコーチもしくはインタビュアーにとっての最も重要な役目。

だって、お母さんが子供に「怒らないから言ってごらん」っていうときの顔、こんなのだったら絶対言えない…

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絵が下手すぎですみません…。

では、どうやって安心安全を感じる場を作り上げるか。コーチングとインタビューに共通するポイントをまとめました。

1)ice break。いきなり本題に入らない。

「あなたの人生の目標はなんですか?」とかいきなり聞かれても
「え??占い師ですか??」みたいな感じで引いてしまうので(笑)

一つのやり方として、closed question というyes/noで答えられる質問から入っていくという方法がある。(人はyesを3回いうと安心するらしく、笑っていいとものオープニングはそれを取り入れたものだったらしい)

その上でopen questionという5w1hで内面を探っていく質問に入っていく、という流れだとスムーズに話に入っていける。

2)pacing ペーシング 相手の話すペースに合わせること。

「同じ」であることで安心を感じる。質問がやたら早口だったりして双方のペースが合わないと「違う」を感じ「恐れ」を抱き、安心して話すことができない。

3)否定をしない、受け止める。

話を聴くときに「そうだったんですね」「そうなんですね」と受け止めることが大切。否定をしないことが、相手の存在を認めることにつながる。

この「認めてもらえた」という実感がないと、いくら切れ味鋭い質問を投げかけても、ただ豪速球を投げているだけで相手はしんどいし、尋問になってしまう。

4)受け止めると受け入れるの違い

自分と違う価値観に対しての反応は難しい。ここで「共感」つまり、100%受け入れてしまうと、聞き手がしんどくなるし、否定したい気持ち(でも〜ですよね?)が生まれてしまう。受け止めると受け入れるの違いを認識することが大切。

つまり100%受け入れる必要はないが、本音を語ってもらうことに意味があるので、(あなたは)「そう思ったんですね」と受け止めることが大事。軸は相手に在る。相手の本音を引き出すことがコーチングやインタビューの一つの目的といえるので、否定や反論したい感情が芽生えたとしても、そこは抑える。

5)沈黙は考えている時間

沈黙があると、何か言葉をかけたくなってしまうが、話し手が自分自身の中に言葉を探しに行っている間は、じっと待つこと。

6)気づきを築く

話し手は知っているけど、忘れていた、もしくは見失っていたものを、対話を通して一緒に手繰り寄せる協働作業が、コーチングやインタビューといえる。話し手は自分の言ったことを自分の耳で再度聞いて認識するため、自分で「気づいた」という納得感が得られる。そういった「気づき」を共に築いていく協働の行いといえる。

以上が、コーチングとインタビューの共通するポイントです。前提の違いはあれどコーチングからインタビューに活かせるポイントはたくさんあるなぁと、自分で書きながら改めて思いました。

来週は書くを楽しむコミュニティsentenceでのインタビューイベントがあるので、ここに書いたことを活かせたらと思います。

ありがとうございます! サポートいただけましたら、より良い文章を書くために、書く以外の余白の時間の充実に使わせていただきます◎