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「今さら」ではなく「今から」。

いつだったか古本屋さんで見つけた一冊。
家の本棚に並ぶ背表紙が目に入り、ふと読み返したくなった。



暮らしのおへそvol.23

パラパラめくっていると、ぐぃっと胸を掴まれるような言葉。

「今さら」ではなく「今から」。
それだけで人生は変わります。

理論物理学者の佐治晴夫さんの言葉だ。

音楽家になりたかったけれど、単なる憧れでしかなく、数学科に進んで卒業はしたものの、周囲の天才たちに圧倒されて方向転換。
落ちこぼれ続けて、最終的には理論物理学者になったけれど、惑星探査機「ボイジャー」にバッハの「プレリュード」を搭載しようと提案できたのは、音楽と数学の知識があったから。
結局、人生というのは、そのときでよかった悪かったとは言えないものなのです。

凝縮された言葉に、ぐぃっと引き込まれる。



今までの選択があって、今のわたしがいるわけだけど、短期的にみてよかった悪かったって判断するのは、もったいないなぁってやっと思えるようになってきた。

ついつい結果に目がいって、わたしはこれしかできなかったけど、あの人はあんなにできてるって比較しては落ち込んでた。

繰り返して、続けられている人は強い。

その一線を超えることはなかなか難しい。

だけど選ばなかったからこそ、感じられたものや得たものが、絶対にある。

過去は固定されたものではなく、自分の都合のいいように作り変えたり、脚色したりすることができると、佐治さんは言う。

事実は変えられないかもしれない。でも受け取り方、焦点の当て方は今の自分が変えられる。むしろ変えていい。未来の自分のために変えることができると思えたら、今までの自分を否定する必要なんてないって思えた。

それが今を生きる自分にできることなのだから。

人は毎日生まれ変わる。
昨日の自分はもういない。
過去は単なる記憶であって、実際に経験した過去そのものではないと佐治さんは言います。過去は固定されたものではなく、自分の都合のいいように作り変えたり、脚色したりすることができるのだと。

「そんな実体のない過去にこだわるより、この先どう生きていくかを考えた方が建設的だと思いませんか?」

過去書いたこの記事にも通じるなぁ。こうやって理解を深めていくんだね。



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