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太極拳に学ぶ身体操作の知恵 〜第一訣〜

読書記録として10回に分けてまとめていこうと思います。

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この本は『太極拳十訣』という近代太極拳の秘訣を10の要素として文書にまとめられたものを説明し、また筆者独自の視点も加えて解説したものである。


第一訣 虚霊頂勁(きょれいちょうけい)

からだの芯をだす -自然体はすべての基本ー

頂勁とは頭容(頭のかたち)を正直にし、神を頭上に貫くことである。
力を用いれば項(首すじ)が強張り、気血を流通させることができない。
すべからく虚霊で自然の意を有するべきである。
虚霊頂勁でなければ精神は立ち上がることができない。


自然体とは?
自然体とは「静にして静にあらず、動にしてどうにあらず」いわば、静と動の間に存在する中立な体勢のことである。
つまり、自然体はそれゆえに難しいと言える。


体重の左右差をチェックしてみよう!
バランス感覚はスポーツだけでなく、生きるための基本感覚である。
体重計を2つ合わせれば、体重の左右差を計ることが可能である。

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姿勢分析をしてみよう! -まっすぐに立つー
鏡の前で目を閉じて静かに立つ。それから数秒後、ゆっくり目を開けて姿勢を点検してみよう。

Q 肩が左右とも水平になっているか? 
 どちらかの肩が前方に出ていないか?

「もし右肩が左肩よりも出ている場合」
からだ全体が右から左方への「ねじれ」が生じていることになる。


Q 顔が曲がっていないか?

曲がっている場合は必ず下の方まで影響している。


Q 眉と目が両方とも水平かどうか?
 これに対して鼻と顎が垂直かどうか?


Q 両耳は水平かどうか? 
 同じ大きさに見えるかどうか?

どちらかの耳が大きく(幅広く)見えるときは、顔面が前方ではなく回旋していることを示す。耳の見え方で、頭部の微妙な回旋度が簡単に分かる。

顔面の回旋度が大きいと頸部筋肉に緊張差が現れてくる。つまり、胸鎖乳突筋に左右差がはっきり現れる。これくらいになると、頭痛、耳鳴り、肩こり、腰痛さらには胃腸など内臓諸器官まで関連する症状が現れることも。

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正しい姿勢とは、側面から見て重力線が耳から肩、股関節さらに膝、そしてくるぶしのセンターを貫いていることをいう。


♦ 立禅によってバランスを回復しよう!

【主なポイント】
・肩幅よりやや狭めに両足を開いて立ち、目を閉じる
・イメージの上だけで無形の足踏みをして、からだを左右に揺すってその動きを次第に小さくしていき「からだの芯をだす」
・「力を入れず柔らかく立つ」というのも極めて重要
・両膝の力を抜き「膝裏との対話」を重ねること
・「眉間を開け!」と呼びかけること
   目をつむり、いったん眉間にしわを寄せ、それから少しずつ柔らかく開いていくとその味わいが分かる。徐々に両ほほが和らいでいき表情が明るく なる。素直になり、顔つきが全体的に美しくなる。

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呼吸法の極意

人間はおぎゃあと生れた時から呼吸の達人である。
しかし、しいて挙げるならば
極意は「呼吸の気配なく呼吸せよ」である。


虚霊頂勁の極意は「首すじすっきりと立つ」こと


【 感想 】
ここ最近、右の胸鎖乳突筋の張り感と軽い痛みが出ていた。
今回、第一訣を読んだおかげで理由がわかりすっきりした気持ちになった。普段から頭だけでなく、胴体も左方に旋回している自覚はあったのだが、あまり改善に努めることはしていなかった。
初めて立禅の方法を知ったので、習慣づけていきたい。
そして、「呼吸の気配なく呼吸せよ」の言葉が気に入ったので、はじめは意識しながらも無意識に呼吸できるようにしていきたいところだ。


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