ライカMマウントレンズ Carl Zeiss Planar T* 2/50 ZM
インフレが進むライカMマウントにおいて、ひときわ高いコスパと実用性を誇るのがCarl Zeiss Planar T* 2/50 ZM。日本のレンズメーカー・コシナが作るMade in Japanのプラナーです。
2018年の5月にこのレンズを手に入れ、ライカM3とセットで半年間使ってきました。きょうはこのレンズと撮った写真のレビューです。
(ちなみにこのnoteの写真はすべてフィルム。デジタルとの相性が知りたい方はフォトヨドバシの記事がおすすめです)
では外観から。まず注目したいのはその質感の高さです。
マウントやコントロール部には金属パーツを使用。メーカーによると「数十年間の厳しい撮影に耐える設計」とのこと。すごい。
たぶん「厳しい撮影」ってプロやハイアマチュアを想定されていて、ぼくのような写真好きにはややオーバースペック。であれば、このレンズは自分が飽きない限りずっと使えるレベルじゃないでしょうか。
M3に付けるとこんな感じになりました。
Carl Zeiss Planar T* 2/50 ZMの作例
続いて写真です。今回はLomographyのISO400を使って撮影しました。
鮮やかな発色はさすが現代レンズ。ふだんは沈胴ズミクロンを使っているのでそのコントラスト差に驚きました。
光のすくい方も好きな雰囲気。ネガ自体の特性も相まって、シャドウは潰れず、ハイライトも飛ばずです。
ボケは開放F2で必要十分。ポートレートをガッツリやりたい人以外はこれくらいでいいんじゃないでしょうか?よほど狭い場所でない限りボケ感も出せそうです。
ここからフィルムはコダックのULTRAMAXです。
ULTRAMAXらしい爽やかな青がよく出ています。というか、このフィルムにプラナーだとかなり彩度高めですね。
古いライカレンズよりも最短が30cm短い(0.7m〜)ので、こうして寄って撮りたくなります。
このフィルムは今はなきNATURA 1600。
もちろんモノクロフィルムでもよし。
オールドレンズに不満がある人はぜひ
ぼくがそもそもこのレンズを検討したのは、沈胴ズミクロンに不満があったからでした。本文でも書きましたが、原因は最短撮影距離とカラーネガでのコントラスト。
50mmレンズで最短1mだとダイナミックに寄れませんが、0.7mならそこそこいける。
また、オールドライカレンズはモノクロの階調こそ素晴らしいですが、カラーの写りはオールドすぎて好みがわかれるところ。ぼくはそこまで好きになれなくて、沈胴ズミクロンはもっぱらモノクロ専用になっています。
Carl Zeiss Planar T* 2/50 ZMはそうしたライカレンズの弱点を見事に補う1本。もしも「ライカでカラーもモノクロも、人もスナップも撮りたい」というならば間違いなくプラナーを選ぶべきです。堅牢性や中古でのレンズの状態を含め、安心できるのは現代レンズでしょう。
と言いつつ問題はそこまでシンプルじゃなくて、ぼくの場合は...
→沈胴ズミクロンに不満があって売却
→プラナー購入でオール解決!
→それでもライカレンズのロマンが気になり...
→再び沈胴ズミクロン買い直し
→カラーはプラナー、モノクロは沈胴ズミクロン
こんな道筋を歩んでいます。我ながら理解に苦しみますが、ライカを使ってる人はだいたいこんな感じだと思っています。
観葉植物のラジオ 配信中です
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最後に僕が使ったことのあるM / Lマウントレンズのnoteリンク。お時間のある方はどうぞ見てやってください。
・Summicron 50mm F2 1st - ぼくが偏愛する沈胴ズミクロンのこと
・滑り込みで新レンズ。フォクトレンダー COLOR SKOPAR 35mm F2.5 P II
・Summitar 5cm F2と歩く
・フィルムライカにCanonのオールドレンズ。Serenar 50mm F1.8という選択
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