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Summitar (ズミタール) 5cm F2と歩く

ライカLマウントのオールドレンズ、Summitar(ズミタール)をお借りする機会に恵まれました。

Summarの後継機であり、Summicronの前身となったのがこのSummitar。1939年の発売から戦後まで製造されたライツのロングセラーで、シリアルを見る限りこの個体は終戦直後に作られたレンズのようです。

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沈胴機構と鏡胴の質感は僕が持っているSummicronとそっくりで、M3との相性も良好です。

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Summicronとの数少ない違いはこの絞り。クリック感がないのでザックリと合わせる仕組み。大らかな気持ちで使えということですね。

今回はこのSummitarを使い、カラーとモノクロ両方のフィルムを撮ってきました。


Summitar × Color Negative

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これは梅雨入り直前のスナップで、写真がとても気持ち良い。カラーを撮るなら晴天に限ります。

4枚目の空の青さはどうしたんだろう?ビックカメラで普通に現像してますが結構な高彩度に仕上がっています。

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沈胴させたまま撮ってしまうあるある。

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レンズを引き出してもう1枚。あれ、撮り直すほどでもなかった...?

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夕日が差し込む家。我が家の光は圧倒的に夕方が良い。この時間を少しでも長く味わいたくて、休日は早めに帰宅しちゃうことが多いです。

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ハイライトはまばゆいばかりに滲みます。

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参道の、今よりもっと昔の姿が見えそうな写り。

Summitarをカラーで撮るとやはり随所に古さを感じます。70年も前の工業製品ですから当然と言えば当然です。パキッとは写せませんが、ハイライトのを生かす撮影を模索するのも面白そうです。

Summitar × B&W Negative

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後半はSummitarとモノクロフィルムの取り合わせ。レンズの時代背景を考えればむしろこちらの描写こそ重要だったはずです。それではいきましょう。

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先ほどのカラーを上回るオールド感。コントラストが低く穏やかな写真になりますね。ロケーションは東京・深大寺。モノクロフィルムを詰めるとどうしても足が向いてしまう場所ですね。

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フィーバーもすっかり落ち着いた令和グッズ。

まわり気味のボケが好きな人、多いんじゃないですか...?

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こんなのとか。これはキレイに出た例ですね。開放近くを使うとこんな感じになります。

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着物姿。

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カラーで撮ったのとほぼ同じ写真だ...

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絞ったときの解像度は必要十分なレベルにも感じられます。こんな写真に心惹かれるのはSummitarの力なのでしょうか。

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今回はレンズを試すという名目だったわけですが、スナップのためだけに出歩くのは個人的には珍しく、新鮮な体験となりました。改めて、レンズを貸してくださった方には感謝です。

撮影後にはCOLOR SKOPAR 35mm F2.5の写真と比較もしてみたのですが、その違いたるや。見比べるとSummitarの古めかしさが際立ちますよ。

ライカ M3と35mmレンズをノーファインダーで試してみる

値段も手頃ですし、Summicronほどは写らないからオールド感も味わえる。ライカのオールドレンズ入門としてはちょうど良い選択肢の1つと言えそうです。

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