COLOR SKOPAR 35mm F2.5でスナップ初め
このところフォトウォークや家族行事で映える場所ばかりに行っていた。去年の後半は特に。
これはこれで楽しいのですが、毎食ステーキみたいな感じでお腹がちょっと膨れ気味。今回はちょっと気を抜いて、昨年末に手に入れたCOLOR SKOPAR 35mm F2.5 P IIで家の近所をぶらぶら撮り歩くことにしました。
・滑り込みで新レンズ。フォクトレンダー COLOR SKOPAR 35mm F2.5 P II
東京・調布市を流れる野川の風景。夏は水遊びをする子供やランナーがいっぱいの川沿いも年始は静か。犬の散歩をする人の姿がぽつぽつ...という程度でした。
土手を降りるとちょうど川面に太陽光が反射するタイミング。かなりの逆光でしたがさすがコシナ。さすがフォクトレンダー。
光は滲みすぎず、奥の岸も潰れず写っています。こういうシーンはライカのオールドレンズでは苦労しそうです。
橋を渡った先には中学校。こちらもひっそり。
ライカM3ではずっと50mmの沈胴ズミクロンばかりを使ってきたので35mmはすごく気楽。気になったものにカメラを向けるとだいたい画面の範囲内。50mmに比べて1歩2歩踏み込む意識で撮りました。
・Summicron 50mm F2 1st - ぼくが偏愛する沈胴ズミクロンのこと
ここから普段は通らない道を進むことに。すると、昔ながらの商店やクリーニング店が点在する渋いエリアにたどり着きました。
寂れ具合がちょうどいい。
プランターを乗せた棚に書いてある「アサヒ スーパーイースト」。聞き慣れないので調べてみると、どうやらアサヒがスーパードライに続くヒット作を求めて作ったビールとのこと。公式の掲載はありませんが1989年発売で、わずか2年ほどで製造中止になったみたい。
となると、少なくともこの棚はもう30年も使われているのか。そりゃあ年季が入るわけです。
バイクが良いアクセントの酒屋さん。実は、このカットでちょっとびっくりすることがありました。
先日のnoteに書いたように、ぼくはネガをデジタル一眼レフで撮影することでjpgデータにしています。一眼レフのライブビューを拡大してフィルムの粒子にピントを合わせるんですが、このカットを拡大したら思わず「えっ?」と声が出ました。
日本酒の銘柄まで...ハッキリとわかる...!
八海山の文字が認識出来るレベル。
フィルムがACROSというのもありますが、すごい解像感。半世紀前のズミクロンを使い続けてきた僕にはちょっと理解できません。恐れ入りました。
ここまで描写特性が違うと、今後ズミクロンとカラースコパーの使い分けに頭を悩ますことはなさそうです。
そして再び川の近くに。あの電車の向こう側がスタート地点だったので、川を渡ってぐるりと歩いてきたことになりますね。
レンズを太陽に向けてもフレアは最小限。さらに、シャドウ部の電車もつぶれない粘り強さがあります。
35mmレンズの最短70cmだとこれくらいが寄りの限界ということになるでしょうか。スナップとはいえ、こういうカットを入れていかないと単調になってしまうかもしれませんね。
最後は1駅だけ電車に乗って帰ってきました。
35mmのスナップは楽しい。
Zuiko 40mmが付いた OLYMPUS TRIP35を手放して以来、広角レンズとは疎遠でした。こうして街中で使ってみると、画角に無理がなくてスナップがとにかく楽しい。フィルムも自家しているモノクロということで、どんどんシャッターを切れました。
カジュアルに使える反面、主題を明確にしないと写真がふわっとしちゃうのはデメリット。このあたりは使い手が精進しないといけない部分ですね。
このカラースコパーはこれからもっと活躍してくれそうな予感です。本文でも書きましたが、手持ちのズミクロンと大きく性格が違うので使用シーンが被りません。
ライカ1台を持っての旅行にはこの小さなレンズとビューファインダーを足すだけで50mmと35mmの2焦点をカバー出来る。荷物の重量は撮影の満足度に相当な影響を与えるのでこのメリットは大きいはず。
2018年最後の買い物がハマって良かった。実家に帰省したときにカラーでも撮ったので、そっちの現像上がりも楽しみです。
Leica M3 - Voigtländer COLOR SKOPAR 35mm F2.5 P II
FUJIFILM NEOPAN 100 ACROS
Kodak D-76(stock) 20℃ - 7分15秒
* * *
同じくCOLOR SKOPAR 35mm F2.5 P IIをカラーネガでも使ってみました。
・チェキとライカで夕焼けを撮りに行った
(追記)そして最終的にはビューファインダーすら付けないスタイルに落ち着きそうです。
・ライカ M3と35mmレンズをノーファインダーで試してみる
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