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全知と無知。


全知と無知。

全知の神と無知の神は
同一の神である。

全部を知っていると言えるのは
自分のもつ知識以外の知は
存在しないと言えることが
前提になる。

故に無知の知をもつ者は
全知には成り得ず、
無知の無知こそが
全知と成る条件である。

よって
全知の神は
無知の神である。

絶対性を語る者よ。

絶対性を語る者は
森羅万象を知る者。

故に全知の神のみが
絶対性を語ることができる。

絶対性には真実が含まれ
我々もそれをよく語る。

我々はそんな真実を
当たり前のように語っているが
果して全知の神なのか。

然し我々を無知の神と認めれば
この世から真実は無くなる。

現実の雲。

現実とは
実際に起こっているという
確信である。

確信という事は
信仰であり
信じるか否かが
現実の真偽を決める。

信じるとは
それ以外の可能性を排除して
それのみを思う強い意志であり
その中に現実が立ち現れる。

現実は無知が生み出した世界。

矛盾の外。

矛盾しないと言い切るには
この世に存在する全ての事象が
あまねく矛盾していないと
言えなければならない。

故にそう言えるのは
全知の神か無知の神だけである。

我々は全知ではない。
常に矛盾の中で溺れている。
それなのに科学の前提は
矛盾しないことである。

我々は無知の神。

目隠し。

全てを知っていたとして
何が楽しいのだろうか。

もし
貴方が全知の神であったとして
暇を持て余しているのだとしたら
どうすれば楽しくなると思うだろうか。

未知があるから
それを知る喜びと
この先にある想像を超えた世界へ
胸を高鳴らせることができる。

だから私達は目隠しをした。

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