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# 16 悩める人間

イスラエルとハマスの戦いは世界中を震撼させている。そんな中で、感じた違和感を述べたい。

ハマスは突如、イスラエルへの攻撃をはじめ、1500名の人命を奪った。イスラエルは反発して、ガザ地域での戦闘が続いている。

病院爆破に関して、ハマスは全世界にイスラエルの残忍さを宣伝している。だが、イスラエルはこれはガザ地区からの「イスラム聖戦」の誤爆によると主張した。ここ数日、論争の行方を世界は見極めている。
ハマス側からの一方的な主張は一貫しているのだが、論証はない。
一方で、イスラエルは衛星写真から「我々が爆撃したのなら、穴が開くほどの衝撃があるし、周囲への被害も甚大。しかし爆撃されたという駐車場は自動車の残骸はあるものの、穴はない。周囲の建物の損傷も極めて少ない」。
この報道から、誤射されたロケット弾の落下と、炎上による実態が炙り出され、イスラエルの主張に主なる国は同調しはじめた。
バイデン大統領もイスラエルの主張を認めた。彼は独自の検証をして、そうなったと言っている。

一方で、ハマスは、周辺のイスラムの諸国に、抗議デモを訴えている。更にはハマスのトップが匿われて居るというカタールの仲介で、米国人捕虜の返還を始めた。
バイデン大統領のイスラエルへの援護が鮮明化する中で、ハマスは恐怖を感じ始めたのではないだろうか。
恐怖は一度、それに襲われると、取り返しがつかない。特に米国へのそれは奈落の底へ突き落とされる様なものであろう。
ここまでは我々も理解できる。然し、ハマスはこの段となって命乞いをしている様に見えてしまう。
そんな弱さを見せるハマスは、とことん打ちのめされてしまうと言うのが目に見えるストーリーだ。

さて、冷静になってみると、この争いに勝者はあるのだろうか?
多分、多くの民間人の犠牲者を伴った末に、パレスチナ暫定自治協定を成立させたオスロ合意を再確認し、そこに収斂する様に停戦に向かうと思う。
PLOやイスラエルがなくなるという様な戦争ではなさそうだ。
ウクライナ侵略とは全く違う。


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