ローマの休日。2000.04.15
今を去ること20年前。
ぼくたちは、ローマに立っていた。
中田英寿のローマ・ダービーを観るために。
当時二人の旅テーマは「◯◯を観に行く」だった。
マジソンスクエアにユーイングを観に行く。
アメリカワールドカップにロマーリオを観に行く。
全豪オープンにフェデラーを観に行く。
スポーツ観戦好きな二人は、
いろんなところに飛んでいった。
観光地が目的になったことはなくて、コト志向。
その目的を果たすための行程として、
移動や宿泊先が組み込まれる。
コト志向の旅は、今でも変わっていない。
ペルージャでの大活躍が認められて
ASローマに移籍。
あの頃、中田英寿は特別な存在。
大観衆のスタジオオリンピコ。
発煙筒でスタンドが燃える中、
中田英寿が途中交代でピッチに立つ。
なんだか、涙出てきた瞬間を覚えている。
そうそう、この瞬間を味わいに来たのだ。
でも、なぜか...
スタジアムで撮った写真が1枚も残ってない。
どうやってチケットを買ったのかも覚えていない。
ほんとに中田英寿を観たのだろうか...
スタンドは煙や炎。飛び交うサポーターの怒号。
暴動レベルで騒然としたスタジアム。
怖気付いて、カメラを出すこともできず、
真っ白になっていたのかもしれない。
20年前の記憶は、やはり曖昧だ。
幻。曖昧。それでいいのかもしれない。
でも、美しい街の写真だけは残っていた。
街を歩けば「ナカータ!ナカータ!」と、
気さくに声をかけられたのを覚えている。
20年前。
それにしても
おしゃれなイタリア人たちには脱帽である。
では、また。
サポート、ありがとうございます! 撮影してきて欲しい場所などあればリクエストください。 飛んでいけるところなら、できるかぎり飛んでいきます♪