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ずぶ濡れになった白い化合繊のシャツと
青い血管のすっと通る絹のような肌を
残照は包み込むように洗い
寂れた改札の前にぽつねんと立つ少年の
買い損ねた切符のような感傷を
深く色めく風はひと月先へとさらって行く

とおくで揺らめく蜃気楼は
すっかりと色褪せておぼろげ
かつてはぺトリコールの心地良い
鈴のような夏がありました

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