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詩・まとめ(1) 20/12~22/03

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noteで公開した詩をまとめてみました。
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#創作

湾岸線

潮風で錆びた煙突を背景に 湾岸線が北へ南へと流れてゆく 運河を吹き抜けるつよい風が雲の背中…

葉月勧
2年前
7

マリアナのような底より

街の音は遠く不明瞭で わたしは耳から髪の毛までが重く マリアナのような深い海溝に沈んでいる…

葉月勧
2年前
3

花売り

松の林の合間を縫って 花売りが花の市場をひらく 鮮やかな南国の赤から 深く落ち着いた緑まで…

葉月勧
2年前
4

尾状花序の詩

たとえば想像のなかの雪 もしくは護岸に打ち付けて飛沫をあげる波のような 柔らかいものに包ま…

葉月勧
2年前
8

ずぶ濡れになった白い化合繊のシャツと 青い血管のすっと通る絹のような肌を 残照は包み込むよ…

葉月勧
2年前
2

オリオンの腕

オリオンの渦状腕に抱かれて きみは眠っている シリウスが地平に隠され 代わりにベガが昇る季…

葉月勧
2年前
2

国境(Rebuilt)

最寄駅の改札を抜けてから玄関までの道のりを 昨日とおなじ歩数で帰る その繰り返しをあるいは時間と呼べるだろうか 遺失物の肩書きが付けられて どこにも届けられないでいる傘のような彼を こんなにも近くに感じられるのに すっかり声が隠されてしまって 私の虹彩は夜の海のよう 何も描かれることのない暗闇のなかで ゆらゆら揺れる水面だけをたしかに感じる 背筋に沿う気配も どれほどの間ここに留まって どれほどの後に流れ去るのだろう 問いかけてもすり抜ける 日々は

来訪

うつくしくも たよりなくもある とかく比類のないそのあかりは 芯にちかづくほどに濃く揺ら…

葉月勧
3年前
2

離京

土産の弁当箱を手に提げて新幹線を待っている いちど発てば帰る足もないし 懐かしんで帰る故…

葉月勧
3年前
2

坂道の下(短詩、習作)

坂道をめいっぱいの速度で駆け下り 両手でつよくブレーキを握りしめてみる 前輪は動力の減衰を…

葉月勧
3年前
4

はためきの詩

「あれは開花の瞬間が美しく映るようにできているが きらびやかな見かけの核にあるのは矮小な…

葉月勧
3年前
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