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SDGs勉強会第3回「関係人口から生まれるニューノーマル」

本イベントの主催である社会システム研究所のメンバーであり、Sustainable Week実行委員会4回生の西野です。

まずは皆さん、「関係人口」という言葉を聞いたことはあるでしょうか。
「関係人口」とは、移住した「定住人口」でもなく、観光に来た「交流人口」でもない、地域や地域の人々と多様に関わる人々のことを指します。
この企画では関係人口をテーマに、ローカルジャーナリストと地域で活動する学生、教授がざっくばらんにディスカッションを行います。

実施概要
日 時|2020年10月8日(木)17:00-19:00
場 所|ZOOM参加・アーカイブ公開
定 員|30名
主 催|立命館大学社会システム研究所
後 援|立命館大学Sustainable Week実行委員会

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出演者の輪

今回ご出演いただく皆さんを紹介します!

まずはローカルジャーナリストの田中輝美さん。
簡単にご略歴を記載しておきます。

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田中輝美さん

島根県浜田市出身。大阪大学文学部卒業後、山陰中央新報社に入社し、ふるさとで働く喜びに目覚める。2014年秋、同社を退職して独立。変わらず島根を拠点に、地域のニュースを記録、発信している。著書に『関係人口をつくる』(木楽舎)、共著に『みんなでつくる中国山地』(中国山地編集舎)など。2020年、大阪大学大学院人間科学研究科で関係人口をテーマに研究し、博士(人間科学)を取得。

-定住でも交流でもないローカルイノベーション-」の著者が田中輝美さんでした。総務省のHPでしか見たことのなかった関係人口という言葉を具体例も含めて知ることができ、自分の活動する上でのモチベーションにもなった一冊です。

ではなぜ田中さんにご出演いただけるようになったのか...。実は、昨年まで立命館大学で講師をしておられた先生(大変お世話になった方)が今年から島根で働いており、なんと来年から島根県立大学で田中輝美さんと同僚になるらしい、というお話を聞いたんです。
世界のほとんどの人は3人?辿れば繋がる、という話もあるかと思いますが、私が大好きな本の著者である田中さんは、私の知り合いの知り合いという近さで繋がることができました。そうしたご縁があり、今回ご出演いただくことになり、本当にうれしく思っています。

他の出演者の皆さんもご紹介します。
学生パネラーの一人目は、立命館大学文学部の4回生であり、京都市伊根町を拠点に活動するOrangEarthの元代表を務めておられました、髙島千聖さんです。髙島さんは京都以外でも多くの地域と関わって活動されており、いろんな地域の方とつながりを築いている印象があるため、関係人口の在り方について自身の活動と重ねてお話が聞ければと思っています。

学生パネラー二人目は、京都大学総合人間学部2回生で、淡路島を拠点に活動する京都大学エスノ3ジョウ の副代表、京都大学地域振興研究会のメンバーとして活動する森下航平さんです。森下さんがエスノ3ジョウで活動している淡路島の洲本は、ゲストの田中さんがつい最近企画で講演されたそうで、そちらも元々つながりがあったようです。地域を越えた人と人との繋がりが感じられてとてもワクワクしています。
エスノ3ジョウは、昨年私が甲賀で活動していたときに企画で協力していただいたりと、同じ地域で活動する学生団体としてお世話になっていました。

そしてこの2人に加えて、社会システム研究所・山中グループの研究員であり立命館大学食マネジメント学部教授の小沢道紀先生をコメンテーターとしてお迎えします。
先日行ったこの企画の打ち合わせで、ゲストの田中さんが「小沢先生の論文拝見したことありますー」と言っておられて、研究の世界でも繋がりがあるのか!と感動しました。

このように、それぞれに少しずつ繋がりを感じられるメンバーをゲストに迎えてディスカッションを行います。この勉強会を機に、またそれぞれの繋がりが深まれば良いなと思っています。

私が関係人口に興味を持った背景

先ほどから何度か話を出している甲賀で行っていた活動について少し触れておきます。今回ディスカッションでファシリテーターをする中西優奈さんと一緒に昨年滋賀県甲賀市の空き家に1か月間住み込んで毎日企画をする、というプロジェクト「甲賀でつながる30日」をしていました。

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このプロジェクトは、移住や定住するのは物理的に厳しかったりハードルが高いけど、観光よりも人との関わりを強固にできるような地域との関わりをつくる1か月間にしたいとの想いで、まさに自らが甲賀の関係人口になり、1か月間で同世代で甲賀に関心をもってくれる人を増やしたいというものでした。

このプロジェクトを行うにあたって、地域は何を望んでいるのか、関係人口に求められていることは何か、などを学ぶために本を読んだりしていました。私が関係人口という言葉をちゃんと理解したのはこのプロジェクトを行うとなった頃なのですが、まだまだ関係人口の課題や疑問点は溜まるばかりです。

移住・定住するわけではない。けれども地域と継続的な関係をもつ人。責任があるようでない立ち位置ですよね。自分の故郷でもない地域のために活動するモチベーションはどこにあるの?と聞かれることも多いのですが、私の場合は完全に「縁」と「甲賀の雰囲気が好き」という理由でしかありません。たまたま立命館大学と甲賀市が連携協定を結んでいて連携しやすい関係にあった、先輩が甲賀をフィールドにした企画アイデアを持っていた、など偶然が重なって甲賀に1か月住むことになったのは、何かの縁と思わざるを得ないでしょう。そして、実際に行ってみると地域の人たち同士の関わり方や地元への想いなど、大阪出身の私には新鮮すぎる地域の実態を知ることになるのです。知らない人でもすれ違ったら挨拶するとか、畑仕事してる人がいたら話すとか、テレビで見るような田舎暮らしの風景がとても魅力的にうつり、この地域コミュニティの一員になってみたいという関心も湧くようになりました。

学生として地域でこんなことしてみたい!というアイデアをさまざま地域にもっていって実現させたりできなかったりするなかで、地域の方が私たちに一番求めているものは企画のアイデアの面白さでもなく若者の集客でもなく「活動の継続性」ではないかと思っています。
どうせ団体を卒業したら地域との関わりも消えるんだろう、単発企画だけやって去っていくんだろうと思われている方もたくさんいます。
もちろん卒業しても引き続き活動を続ける人はごく少数ですし、それは仕方ないことだと思います。こうした学生団体の地域活動においてみんながもつ悩みにも言及していけたらと思っています。

Imagine the Future

Sustainable Week 2020のテーマ「Imagine the Future」になぞらえて、この企画で目指す未来を最後にお話します。

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先ほどから書いているように、この企画では「地域との関わり方」についてさまざまディスカッションをしていきます。ただ関係人口を増やすことを目的としているのではなく、多くの人が地域と幸せな関係を築いていくために、またそういう関わり方がしやすい世の中にしていくことを、この企画の「Imagine the Future」とさだめ、目指していきたいと思っています。

現在地域で活動している学生の皆さんはもちろんのこと、少しでも田舎にいってみたいな、地域に興味がある、という方にぜひ参加していただきたいです。
企画当日に用事があるという方は、ディスカッション部分のみ後日YouTubeでアーカイブを公開する予定なのでぜひそちらをご覧ください!

企画の詳細はこちらから
https://sustainableweek.org/sw2020/sdgs_study_3/

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