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陸上中長距離の試合前日 / 前々日の刺激走について五輪選手の調整メニューを参考に考察する。

日本で学生時代に陸上中長距離に取り組んでいると、試合前日 / 前々日に刺激走と呼ばれる1000m(前日)or 2000m(前々日)の調整練習を経験する人が多いだろう。

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64.5%:これまでに刺激走をやったことがある
58.8%:今は刺激走をやっていない
41.2%:今も刺激走をやっている(現役時代にやっていた)
29.6%:試合前は軽いジョグと流しでよくない...?

ちなみに...前日 / 前々日の刺激走は“日本特有の伝統”である。

この刺激走の起源は日本らしく“駅伝”の入りの1kmでオーバーペースを防ぐためといった理由や、駅伝のチーム内最終選考で刺激走の動きを見てメンバーを選ぶなど諸説ある。

刺激走の是非については、
・レースの1週間前までの練習で90%は決まっている
・調整方法にバリエーションを持っていたほうがメリットがある
・刺激走をやらないことで得られるメリットのほうが多い人がそれなりにいるのかもしれない

という考えを私は持っている。

この記事ではジョグ+“流し”は刺激走に含まず、刺激走とは1000-2000m程度のレースペース付近の強度での調整練習とする。

レース前の刺激走に関する研究論文

まずは、刺激走に関する論文を紹介する。

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