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青山学院大学とマラソン

2020年の東京マラソンでは、青山学院大卒の選手の活躍が目を引いた。
近年の青学の卒業生が6人出場してサブ2:09が4人。素晴らしい。
原監督は今年、箱根駅伝。別府大分マラソンに続いて鼻高々だろう。

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これを書いている私が大学4年の時(2008年)、第85回箱根駅伝で青山学院大は総合22位だった。

その6年後に箱根駅伝で総合優勝を果たし、それから4連覇を達成して圧倒的な強さをみせていた。

しかし、「青学の卒業生はマラソンで結果を出せていない」ということが囁かれていた時期が少しだけあった。

これは、青学が駅伝で強すぎるが故に、期待値が高かったのだろう。

旭化成の選手がMGCに1人も出場していなかったが、高い地力さえあればこういった暗黒時代はすぐに通過していくものかもしれない。

青学出身の選手のように、旭化成の選手もじきにマラソンで活躍する時期がやってくるだろう。

青山学院大学出身選手のマラソン10傑

2020年12月17日現在(カッコ内は記録を出した時の所属)
1. 吉田 祐也(GMOアスリーツ) 2:07:05, 2020年卒 ※日本歴代9位
2. 小椋 裕介(ヤクルト)2:07:23, 2016年卒
※ ハーフマラソン日本記録保持者(1:00:00)
3. 下田 裕太(GMOアスリーツ)2:07:27, 2018年卒
4. 一色 恭志(GMOアスリーツ)2:07:39, 2017年卒
5. 藤川 拓也(中国電力)2:08:45, 2015年卒
6. 橋本 崚(GMOアスリーツ)2:09:29, 2016年卒
7. 出岐 雄大(青山学院大)2:10:02, 2013年卒 ※日本学生歴代3位(当時)
8. 神野 大地(コニカミノルタ)2:10:18, 2016年卒
9. 渡邉 利典(GMOアスリーツ) 2:11:17, 2016年卒
10. 中村 祐紀(住友電工)2:11:58, 2018年卒 

サブテンが6人。

1〜4位の4人は大学時代からのロードでの強さをマラソンにも反映することができた。

6位の橋本は箱根駅伝には出場することができなかった選手であるが、MGCでは5位に入るなど、マラソンで飛躍を遂げている。

7位の出岐は雨のびわ湖毎日マラソンで、あと一歩でサブテンを逃すという内容だったが、箱根2区での快走も含めて彼は強さと速さを持った選手だった。

8位の神野はサブテンこそ出せていないが、MGCの3ヶ月後に走ったアジアマラソン選手権では優勝している。

9位の渡邉の記録は1月の勝田マラソンでの序盤からの単独走によるものである。東京マラソンのようなレベルの高い大会に出場すれば、もちろん彼もサブテンを出せるポテンシャルがあると考えてよいだろう(彼が出場を予定していたボストンマラソンは9月に延期→中止となった)。

これに加えて、林奎介、森田歩希のGMOアスリーツ勢も先輩たちの活躍に続きたいところである。


どの世代が卒業後に輝くか?

青学の箱根総合4連覇を支えた2016年卒、2018年卒の主力選手。
彼らはマラソンでもしっかりと結果を出している。

2016年卒:小椋、橋本、神野、渡邉
小椋:ハーフ日本新、マラソン青学ランキング2位
橋本:MGC5位
神野:アジアマラソン選手権優勝
渡邉:サブテンのポテンシャルあり

この世代には久保田和真というエースがいたが、2020年10月31日に引退を発表した。

2018年卒:下田、中村祐
下田:小椋先輩に最後抜かれたもののGMOアスリーツ新記録(当時)
中村祐:サブテンのポテンシャルあり

この世代には2019年日本選手権10000m優勝の田村和希がいる(2020年は27分28秒92の3位で惜しくも標準を切れず)

また、2018年卒には小田俊平も在籍したが、彼は今回の東京マラソンでは、大学時代の自己記録を塗り替える2:15:54の自己新だった。

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彼は実業団選手ではないが、彼のようなアマチュア(非実業団・非プロ選手)の選手が良い結果を出すことで、青学の同期に刺激を与えている。

卒業後も伸びる選手を輩出し続ける原監督の偉大さは高まるばかりである。

今後も青山学院大出身の選手の走りに注目したい。

2020年12月17日追記:

吉田祐也が福岡国際マラソンを2時間07分05秒で優勝。マラソン2戦目にして青学出身選手の歴代1位に躍り出た。

また、青学出身選手としてはサブテンでマラソンを優勝した1人目の選手でもあった。次のマラソンはまだ先になるが、歴代の青学の先輩たちを一気に超えて、早くもマラソン適性の高さをみせている。


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