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藤田湘子による俳句の型まとめメモ

新20週俳句入門を読み終えました。
図書館での借り物なので、20週よりだいぶ早く読む必要があったので。

結論、めっっっっっっっっっっちゃくちゃおもしろかっった!!
こんなにおもしろい俳句の本があるのかというほど感激しました。
さすが夏井先生のレコメンド。
藤田湘子という俳人の、俳句そのものへの真摯な態度、俳句のこれまでへの敬意、俳句の将来へのちょっとした憂い、初学者への愛情、などがとてもリアルに感じられました。
カルチャースクールで教えられていたということですが、受講されていた方たちがとてもうらやましいです。

特徴的なのが、文体です。
基本常体ですが、ところどころ、湘子の感情がよりダイレクトに現れる表現になっています。
たとえば…と挙げたいところですが、ぜひ本書にあたってください。
歳時記とならんで、自分で購入して手元においておきたい一冊でした。

手元にないうちのために、藤田湘子による俳句の型と、自分にとっての要点をまとめておきます。

俳句の型4つ。
その1 季語(名詞)や 下五に関する中七 名詞止め
その2 ひと繋がりの上五中七 季語
その3 ひと繋がりの上五中七 季語かな/けり/なり
その4 季語 中七 かな/けり/なりで終わる下五

この4つ、めちゃくちゃわかりやすい。
あくまで私のまとめなので、詳しく知りたい方はぜひ原著をあたってください。

あと、現時点で、じぶんにとって大事な俳句のポイント3つ。
多くは覚えられないので、3つにしました。
1 自分の俳句を、自分のためにつくる
2 俳句は韻文である
3 「今」を一点に絞って詠む

1は過去記事にも書きましたとおり、いつまでも忘れないでおきたい。
類想類句の凡句をおそれず、どんどん多作多捨する姿勢を保つためにも。

2、湘子は繰り返し「俳句は韻文である」と説いています。
それを自分の言葉で要約説明し直すより、これをそのまま胸に刻むのが早いと思いました。
韻文と考えると、プレバトでよく言われている「散文的」という指摘もなんとなくわかる気がするし、自作を「韻文としてどうか」の視点で推敲できたら、よりよいものにできそうです。
自分なりの韻文のイメージを確立するためにも、過去の名作を読み込む時間もとらないとですね。

3、これもプレバトでよく言われている気がします。
対象を広く、全体をひとまとめに表現するのではなく、一点・部分を詠って、それ以外を想像させる、ということです。
わたしが俳句を好きな理由がまさにそれです。
季語がイメージを広げ、切れ字がこころに響いてくるのは、一点を詠っているからこそですよね。

総じて、ほんとうにおすすめの本でした。
20週といわず、読むだけならすぐに読めます。
最近出ている俳句入門本とは真逆で、白黒で、文字も小さく、ページ数もたぷり、イラストなんて一つもありませんが、それがかえって魅力的に感じます。
腹のくくり具合を問われているようです。
「どうせやるなら一生やりなさい。それが大げさなら少なくとも10年はやりなさい」みたいなことを、湘子も言っていました。

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