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食品用ラップをちょっとエコに身体に優しくする方法

プラスチックごみを減らしたいけどどうしたら良いか分からない。また、いきなり完全にプラスチックなしで生きていける気がしない方に、なるべく環境負荷を減らす方法を解説します。

食品用ラップとは、食材や料理を包んだり、皿など食器を料理ごと包む際に用いられる樹脂フィルムです。商品名はサラ〇ラップ、ク〇ラップなどで親しまれています。

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このラップ、PETボトルや食品包材などと比べるとプラスチックごみに占める割合は小さいかもしれません。でも、だからこそ知っておいて欲しいことを書きます。

塩化ビニルと塩化ビニリデンは環境負荷が重い

食品用ラップは塩化ビニル(PVC)、塩化ビニリデン、ポリエチレンで作られることが多いです。このうち「塩化」と点いている2つの素材である塩化ビニル、塩化ビニリデンがほとんどの商品で使われていますが、これらは「難燃」で燃やすとダイオキシンを発生させることが知られております。

以前の「バイオプラスチックと生分解性プラスチック違いとは?脱プラスチック生活の前に基本を元開発技術者が分かり易く説明」でプラスチックの困った点は1.丈夫にも程がある、2、原料の石油は有限な資源であると説明しましたが、塩化ビニルと塩化ビニリデンはこれに加えて3、「難燃」で燃やすとダイオキシンを発生させる、が乗っかります。かなりタチ悪いプラスチックですね。

環境負荷を減らす方法① 使うならポリエチレンラップ

使い捨てプラスチックは使わないに越したことはありませんが、どうしても使いたい人や、少しづつしか生活を変えられない人もいると思います。また、この辺は価値観の問題だと思いますが、私個人としては環境負荷の優先順位としては食品廃棄を減らす>ラップを減らすだと思ってます。ですので頑張ってラップを減らそうとして、食品廃棄が増えては元も子もないと思ってます。ですので、絶対に使うなとは言いません。

ですが、使うのを続けるのであれば断然ポリエチレン製をお勧めします。具体的に宇部フィルム「 NEWポリラップ」などは塩化ビニルや塩化ビニリデンではなくポリエチレンでできています。

ポリエチレンも、石油由来で生分解しないプラスチックですが、燃やしても燃えにくくダイオキシンを発生させる塩化ビニルや塩化ビニリデンよりは、まだましです。使った感触やガスバリア性能(ガスを透過する性質)が異なりますがこちらの方が環境に優しいです。

また、塩化ビニルや塩化ビニリデンラップにはほぼ添加物として柔軟剤(可塑剤)、安定剤が含まれております。これらはラップを柔らかくしたり容器と密着し易くするために用いられております。これらは急性毒性が弱い決して危険なものではありませんが、食べるものを直接包むのに気持ちのいい物ではありませんよね。

次回買うときからは原料がポリエチレンの物を選んでいただければと思います。

環境負荷を減らす方法② 使う量を減らす

工夫すればラップの使用量は減らせます。筆者がやっていることをご紹介します。

・何も掛けたり巻いたりせずに冷蔵庫へ
別にラップをかけたからと言って乾燥や酸素の影響を完全に排除することはできません。ですので、食材はあまり気にせずそのまま冷蔵庫に入れています。ただし、野菜等は乾燥しやすくなるのですぐに使い切るようにしています。

・ジップロックやガラス容器等の繰り返し使う容器で保存
ジップロックやガラス容器等使い捨てではなく蓋がある容器を使えば洗い物は増えますがラップを使い捨てずに済みます。これらの良いところは中が見やすいところで、ついうっかり食べ忘れて廃棄するリスクは皿+ラップより低いと思います。

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・他の食品包材を活用
あまりうれしくはないですが、ほとんどの食品は包材に包まれていて、中には丁寧にチャック付きのものも多いです。これらを一回だけ使って捨てるのではなく活用しましょう。筆者は麦茶の袋などを転用して食品を冷蔵、冷凍したりしてます。

どれも初めは戸惑いますが、続けると自然にできるようになります。

環境負荷を減らす方法③ 蜜蝋ラップを使う

多くのプラスチックフリー生活で紹介されているのが蜜蝋ラップです。

自然由来で洗って繰返し使えます。密着性はイマイチですが、バリア性は良いと思います。なお、蜜蝋ラップについては以下のブログに詳しいのでご紹介します。

ただし、使用には好みがあると思います。おしゃれなデザインにはなっていますが、中が見えないのは危険です。食品廃棄を増やしてしまうリスクを感じるようであれば無理に使うことはないと思います。

まとめ

食品用ラップはPETボトルや食品包材と比較するとゴミに占める割合は大きなものではありません。でも、塩化ビニルと塩化ビニリデンは環境負荷が重いですし、添加物も入ってます。スーパーで購入する時の食品用包材を減らすのは難しいですが、家庭で使うラップは私たち個人の努力や工夫で減らせます。ちょっと頑張ってプラスチックごみ削減を目指してみませんか。

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