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料理とは個人にできる最大レベルのプラスチック削減と環境問題への取組み

プラスチックを削減したい、使い捨てのライフスタイルを改めたい、環境にいいことをしたい。でも、脱プラスチックを何から始めていいか分からない方におススメの生活習慣があります、それは「料理」です。

使い捨ての食品包材が減る!

加工食品、冷凍食品、テイクアウト、コンビニ、デリバリーを思い浮かべてみてください。あなたが食事をする場所と、その料理を作る場所が異なる場合、必ず料理を運ぶためにとても立派な食品包材が必要になります。もちろんスーパーで食材を買ってもその多くはプラスチック製の包材に包まれてるから同じなのでは?と思うかもしれません。しかし、よく考えてみてください。食材生産者から食品工場に運ばれるときもプラスチック製の包材は使われています。

料理:食材生産者→みなさん
加工食品:食材生産者 → 食品工場 → みなさん

加工食品やテイクアウトを選択すると1回移動が増えるので使い捨てプラスチックの使用量と廃棄量が増えることになります。

そればかりではありません。食品だけでなく食品包材を持ち運ぶためのビニール袋、使い捨てのカトラリー、ウェットティッシュなども使うことになりますが、これらもほとんどがプラスチック製品でたった一度だけ使われてごみとなります。あなたが料理をすればこれらも減らすことができます。

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また、今現在に我が家は全て家で食事をしているという方は本当に全ての加工食品を使っていないのでしょうか。おそらく、パン、麺、チルド食品、合わせ調味料(マーボー豆腐の素みたいなもの)、発酵食品などは購入されていると思います。もちろんこれらを使っても家で食べるのは非常に良いことです。しかし、これらも調理して自家製にするともっとプラスチックを減らした環境に優しい暮らしができます。

しかし、あなたが料理をするメリットは脱プラスチックだけではありません。

塩分も減らせる!

基本的に作った料理はすぐに傷んで食べられなくなります。しかし、加工食品、冷凍食品、コンビニの料理はすぐには痛んでは、売り物にもならない上に食中毒を起こす可能性もあります。このため、加工食品や中食は簡単には腐敗しない工夫がされています。もちろん、これらは衛生管理された食品工場や調理場で生産している等の工夫もありますが、高い塩分と食品添加物で腐敗を止めているというのも理由になっています。食品添加物については次項で述べるのでここでは塩分について説明します。
食品の腐敗は基本的にばい(黴)菌つまり黴(かび)と細菌によって引き起こされますが、これらは基本的に水分がない場所では増殖できません。つまり水分がないと腐敗しません。ですので食品の保存には乾燥が良く用いられます。塩そのものには殺菌効果はありませんが、以下の作用によって菌の増殖が防げます。塩分濃度が高いと塩分と水分が結合して微生物が自由に利用できる「自由水」が減って実質的に乾燥したのと同じ効果が得られます。加えて、塩分があると浸透圧によってばい菌から水分が奪われるので生育が難しくなります。このため、人類は食品を塩漬けや砂糖漬け(ジャム等)にして保存してきました。
話が逸れましたが、加工食品や中食では防腐効果を狙って意図的に塩分量を上げています。人間はもともと高塩分の食品を好みますので、防腐に加えて美味にもなるので一石二鳥なのです。

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食品添加物も減らせる!

加工食品と中食には自宅の料理には決して含まれていない物が含まれています。それは食品添加物です。食品添加物とは保存料、甘味料、着色料、香料などです。
食品添加物は危険ではありません。科学的に安全だと断言します。食品添加物は科学的に安全であるエビデンスがあって、そのエビデンスが厚生労働省に認められたものしか使用できません。しかし、炭水化物や塩が代表例ですが人間の体はどんなものでも多量に摂取すると毒になります。
加えて例えば、砂糖水に甘味料、着色料、香料でそれっぽくしてあるオレンジジュースとオレンジを絞ったオレンジジュース。どちらが人間の身体の栄養になるかは説明不要ですよね。食品添加物が悪いとは言いませんが、なるべく原材料の原型や姿かたちを留めたものを食べる方が健康にいいです。

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料理であなたの人生を豊かで実りあるものに

このような話をするとおそらく、「忙しいから買物や料理などできない」、「1人や2人で料理をしても食材と料理の両方で食品廃棄が増える」、「調理器具や器をそろえるのに初期投資がかかる」などと反論したくなる方もいると思います。
しかし、コロナ禍ですのでおうちの時間も増えたと思います。簡単には会食できない状況になったと思います。1ヵ月したら忘れるネットニュースを追いかけたり、SNSを見たりするよりは食材や火加減と向き合う方が人生が豊かになると思います。
また、最初は半端に食材や料理したものを残して食品廃棄が増えたりするかも知れません。しかし、あなたが普通の能力を持った方であれば、食材や料理したものの廃棄は毎日減っていくと思います。
調理器具をそろえたり調理のスペースを作ったり、食器や調味料を揃えるには確かにお金や時間がかかります。しかし、継続すれば必ず投資は回収できます。

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一方、料理をすると前述のプラ、塩分、食品添加物削減以外にもあなたの人生にたくさんのいいことがあります。お金を節約できるようになること、サバイバルするスキルが身につくこと、食材の生まれ育ちに興味が湧くこと、プロの料理人への尊敬と感謝の気持ちが芽生えることなどがあります。

できることから少しずつ

私も料理を始めたころは合わせ調味料やチルド食品を多用してました。最初はキッチンに立つことから始めるといいと思います。始めなければ始まりません。
まずは、おにぎりを止めて自分で米を炊いてみる。緑茶はペットボトルで買うのではなく自分で急須で入れてみる。季節限定のコンビニスイーツを買うのではなく、旬の果物を買って皮をむいてみる。小さなことからでいいので始めてみませんか。時間はかかりますが、料理は必ずあなたの暮らしを必ず豊かなものにします。

最後まで読んで頂きありがとうございます。


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