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【伊豆の国まるごとポタリングEp12《歴史の転換点「伊豆の国」!》】 SURUGA Cycle Journal Vol. 134

伊豆の国市さんとのコラボ企画「伊豆の国まるごとポタリング」、通称「伊豆の国まるポタ」。歴史情緒あふれる伊豆の国市の素敵なスポットをまるごとご紹介します。

2022年2月から始まった伊豆の国まるごとポタリング。今回で第12回を迎え、第1フェーズの最終回となりました。

最終回のテーマは、歴史の転換点「伊豆の国」!韮山反射炉や江川邸など、日本史に大きな影響を与えた歴史的スポットが点在する伊豆の国市。時代の軌跡が残るさまざまなスポットを巡りながら、伊豆の国の歴史に思いを馳せる旅の幕開けです!

今回のナビゲーターは、サイクリングプランナーの田代恭崇さん(右)、伊豆の国市地域おこし協力隊の平尾さん(左)、そして最終回ということで、伊豆の国市の山下正行市長(中央)がお越しくださいました。

スタートは「伊豆の国市長岡総合会館(アクシスかつらぎ)」から。
今回は全員E-BIKEで巡っていきます。市長はご自分のE-BIKEで市内や沼津方面へサイクリングに行かれることが多いのだとか。

自転車で走行する際の交通ルールやハンドサインなどを確認して…いよいよ出発です!

まずは狩野川沿いを守山西公園方面へ走っていきましょう。

雲ひとつない快晴で気持ちいい!撮影日は2月上旬ですが、ポカポカ陽気で走っていると暑いくらいです。
守山西公園に到着すると、濃いピンク色の河津桜が咲き始めていました。

また、隣接した狩野川さくら公園は道路の両側にソメイヨシノの桜並木が約450m続いています。 3月下旬~4月上旬には桜のトンネルになって、幻想的な景色が広がります。
景色が彩られる春が今から待ち遠しいですね。

ちなみに過去のまるポタで、桜が満開の時の狩野川さくら公園にも訪れています。圧巻の景色をぜひご覧ください。

守山西公園を北上したところに「伝堀越御所跡(でんほりごえごしょあと)」という国指定史跡があります。

時は室町時代、日本各地で大名の勢力争いが激化している中、直接関東地方を支配するため、鎌倉公方として足利政知が派遣されました。しかし、戦乱のため関東(鎌倉)まで行くことができず、韮山の堀越の地に御所を構えたことから「堀越公方」と呼ばれました。しかしこの御所も、政知の死後に北条早雲によって滅ぼされてしまいます。ここは、戦国時代の幕開けの地とも考えられます。

実はこれまでの発掘調査では御所がどこにあったのか明らかになっておらず、まだ謎が残っています。

一見すると何の変哲もない原っぱのように見えるこの地が、時代の転換点となったと思うと感慨深いですね。

各所に富士山ビュースポットが点在している伊豆の国市。夏の力強い黒富士も素敵ですが、冬の雪化粧した富士山は素晴らしく美しいものです。

狩野川沿いのサイクリングロードは景色が開けているので、北上しながら富士山に向かって走れるのが魅力です。「松原橋」付近まで走り、少し足を止めて記念撮影!


景色、におい、風を切る爽快感…その地を五感で感じられるのがサイクリングの醍醐味ですね。

さて、ここからは狩野川を離れ、田んぼが広がる平地に出ました。

タイミングが合えば、伊豆箱根鉄道の電車と富士山の2ショットが見られます。

この先は少し道が細くなりますので、安全に気をつけて走っていきましょう。
続いてやってきたのは「韮山城跡」です。

韮山城を築いた北条早雲は、先ほど訪れた「伝堀越御所跡」に攻め入った人物で、その後韮山城を本拠地として伊豆から関東地方へ進出し、戦国大名北条氏の基礎を築きました。

韮山城は「龍城山(りゅうじょうざん)」という山の上にあったとされています。現在建物は残っていませんが、階段で上までのぼることができます。

ちょっとハイキングの気分。階段が結構急なので、足元にはお気を付けて!

まずは林の中に「熊野神社」の鳥居が見えてきます。

木漏れ日が綺麗ですね。地元では、北条早雲が城の守護神として創建したものだといわれています。

さらにのぼっていくと、富士山が見えてきました。これは素晴らしい!かなり高いところまで来ましたので、伊豆の国市一帯を見下ろせます。

2本の松の木の間からちょうど富士山が見えました。

それから、韮山城跡は土塁や堀などが戦国時代の頃の姿を残しているのも特徴です。ぜひ周りも見渡してみてくださいね。

韮山城跡から自転車で5分ほど走ったところにあるのが、次の目的地「江川邸」です。伊豆の国市を代表するスポットのひとつです。

江川邸は世界遺産「韮山反射炉」を作った36代江川太郎左衛門英龍の生家で、国指定重要文化財になっています。

江川英龍は反射炉以外にも、日本で最初のパンの製造、韮山塾の開設、種痘(天然痘の予防接種)に尽力するなど、実にさまざまな分野で多大な功績を残しました。さらに絵画や書の才能も発揮し、「坦庵(たんなん)」という雅号で有名です。

食品に建築に医療…なんて多才なんでしょう。

主屋の土間には現在も使われているという大きな竈があります。

上を見上げると屋根裏の「架構(かこう)」という梁と柱の構造が見られます。今で言う耐震の役割を持っているんです。

さまざまな資料が多数展示されている他、このように実際に中に入って構造が見られるのはとても貴重ですね。

今度は江川邸から韮山反射炉を結ぶ「坦庵公思索の道」を進んでいきましょう。

古い山間の道ですが、竹林の緑がとても綺麗です。途中に急勾配がありますのでお気をつけくださいね。

「坦庵公思索の道」という名前は、平成26 年度道路愛称選定事業で、市民から応募から決定したものです。
勾配を抜けたら、のどかな風景が続く道をのんびり進みます。このまま韮山反射炉方面へ!

さて、ここで少し休憩。「反射炉自然公園」に立ち寄りました。
ここに来る途中で、伊豆の国市の特産品、いちごとトマトを購入しました!赤くてツヤツヤで美味しそう。

いちごの広大な栽培地帯を持ち県下を代表する生産地である伊豆の国市。栽培する品種は主に「紅ほっぺ」「章姫」「きらぴ香」の3種類で、12月~5月にはいちご狩りを楽しめます。そして伊豆の国市はミニトマトの生産量が県内一であることをご存知ですか?「伊豆の国ミニトマト」は安定して糖度が高く、甘みのある濃い味がポイントです。

続いては、伊豆の国市が誇る世界遺産「韮山反射炉」の見学に行きましょう!

反射炉とは、金属を溶かし大砲などを鋳造するために使われた溶解炉のことです。韮山反射炉は実際に稼働した反射炉として国内で唯一現存するもので、明治日本の産業革命遺産として2015(平成27)年に世界遺産に登録されました。

静岡県にある世界遺産は、富士山と韮山反射炉の2つ。そのうちのひとつがこの伊豆の国市にあるのです。
センター内には反射炉の仕組みや歴史が分かる年表や写真などの展示スペースがあります。

各年代の反射炉を写した写真ギャラリー。長い年月にわたって見守られてきたことがよくわかります。

韮山反射炉の実物もすぐ近くで見学してみましょう。

見る角度によって煙突の数が違って見えます。周りをぐるりと一周できますので、ぜひさまざまな角度から見てみてください。
まるポタのお供をしてくれている「てつざえもん」は韮山反射炉のPRキャラクター!こうしてみると頭がそっくりです。

韮山反射炉から自転車ですぐのところには、蔵屋鳴沢さんの「反射炉物産館」があります。

反射炉をバックに、反射炉の築造に携わった江川英龍の像と記念の1枚!

蔵屋鳴沢さんの目玉商品はクラフトビールとお茶です。

クラフトビールの定番商品は「太郎左衛門」や「早雲」、「頼朝」など、伊豆の国市ゆかりの歴史上の人物の名前のビール!
特に蔵屋鳴沢さんでは毎週のように新商品が発売されるほど種類が豊富。さまざまなフレーバーを掛け合わせて、「いちばん美味しい組み合わせは何か?」と追求するのが、クラフトビールならではの醍醐味です。

お茶のコーナーにもこんなに豊富な商品が!

富士山が見える茶畑で育った茶葉を自社の製茶工場にて製造している商品もあります。お土産にもうってつけですね。
店内には自園の茶葉を挽き抹茶を作る機械もありました。

ちなみに地産地消を意識して、お茶を生かしたビールも限定品で登場します!どんな味か試してみたい・・・
ぜひいろいろ飲み比べしてみたいですね。
物産館「蔵屋鳴沢」さんで販売されているクラフトビールは、併設された「反射炉ビヤ」さんのブルワリー(醸造所)で作られています。美味しさの秘密を紐解くべく、今回特別に中を見学させていただきました!
(※一般の見学は行っておりません。)

クラフトビールは麦汁に酵母を入れ、二酸化炭素とアルコールに分解されることで作られます。麦汁製造時に副原料と呼ばれる材料を入れることによって、さまざまなフレーバーのビールができあがります。

これは試飲ではなく、香りをお試し中。ブドウが入ったフルーティなものや、柑橘類が入った爽やかなものなど、同じビールでもガラリと印象が変わります。

さらにバレルセラーと呼ばれる部屋に案内していただくと・・・

ウイスキーの樽に入れたビールが発酵の真っ最中でした!

発酵の仕方、糖度の調整、副原料の選び方で無限の可能性があるクラフトビール。反射炉ビヤさんの日々の挑戦が新しいビールとの出会いを作り出しています。

蔵屋鳴沢さんの奥の坂をのぼっていくと、一面に茶畑が広がる展望デッキがあります。

清々しい眺めですね。春・秋にはここで茶摘み体験が楽しめます。
(※体験は事前予約制です)

この展望デッキの一番の魅力は、富士山と韮山反射炉のW世界遺産が同時に見られること!

これは日本唯一ここだけの眺めです。天気のいい日には茶畑越しの富士山と韮山反射炉という、なんとも静岡らしい豪華なショット

反射炉に来られた際には、ぜひこちらもお忘れなくお立ち寄りください。
いよいよラストスパート。再び狩野川沿いを走っていきます。

スタート地点だったアクシスかつらぎに帰ってきて、ゴールインです!

長かった今回の旅も無事終了です。お疲れさまでした。

今回は幾度となく歴史の転換点となった伊豆の国市の史跡めぐりをお届けしました。それぞれ違うスポットでも、共通するできごとや人物にゆかりのある場所が市内に数多く点在しています。その関連も学びながら、伊豆の国市をもっと深く知ることができるコースになりました。
季節ごとの景色の移り変わりも楽しみながら、歴史情緒あふれる伊豆の国市ならではの歴史探訪にぜひいらしてみてください。

それではまたお会いしましょう!

【Information 1】
▼伊豆の国市
https://www.city.izunokuni.shizuoka.jp

▼伊豆の国市地域おこし協力隊
https://www.city.izunokuni.shizuoka.jp/kankou/tiiki_okoshi_kyoryokutai/index.html

▼伊豆の国市長岡総合会館(アクシスかつらぎ)
https://www.city.izunokuni.shizuoka.jp/bunka/manabi/shisetsu/axis/

▼守山西公園
https://www.city.izunokuni.shizuoka.jp/tosikei/shisetsu/kouen/038.html

▼伝堀越御所跡
https://www.city.izunokuni.shizuoka.jp/bunka_bunkazai/manabi/bunkazai/kunishite/denhorigoe.html

▼韮山城跡
https://www.city.izunokuni.shizuoka.jp/bunka_bunkazai/manabi/bunkazai/20140925.html

▼江川邸
http://www.egawatei.com

▼反射炉自然公園
https://www.city.izunokuni.shizuoka.jp/tosikei/shisetsu/kouen/hannsya.html

▼韮山反射炉
https://www.city.izunokuni.shizuoka.jp/bunka_bunkazai/manabi/bunkazai/hansyaro/

▼蔵屋鳴沢
https://kuraya-narusawa.co.jp

▼反射炉ビヤ
https://kuraya-narusawa.co.jp/brewing/

【Information 2】
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https://www.surugabank.co.jp/reserved/landing/road_bike/index.html?ad=maru_pota

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