【ふじさわキュン♡ぽた Ep10《紫陽花がつなぐ藤沢花めぐり》】SURUGA Cycle Journal Vol.156
藤沢市さんとのコラボ企画「ふじさわキュン♡ぽた」。“キュンとするまち。藤沢”で、心がキュンとする素敵な自転車旅をご紹介します。
今回のふじさわキュン♡ぽたのテーマは「藤沢花めぐり」。撮影日は2023年6月、梅雨真っ只中です。雨模様が続くと何かと憂鬱な気分になりがちですが、藤沢市各地の公園には、梅雨を彩る紫陽花をはじめとしたお花の見どころスポットがたくさんあるんです。今回は自然豊かな公園の景色とともに、この時期ならではの花々を楽しむサイクリングに出発しましょう。
ナビゲーターは藤沢市職員の小島さん(左)と渡邉さん(右)。相棒の自転車、デイトナポタリングバイクに乗って、最初に訪れたのは「花とせせらぎの道」です。
小出川(こいでがわ)沿い約500mの間に、約500株の紫陽花が植えられており、6月~7月には大輪の紫陽花を見ることができます。毎年6月には「遠藤あじさいまつり」が開催されており、多くの人々で賑わう場所です。
(2023年の遠藤あじさいまつりは6月18日に終了しました。)
青に紫、ピンクに白と、株によって色とりどりの紫陽花が川の両側に咲き誇っていてとても綺麗!思わず見とれてしまいました。
「花とせせらぎの道」の名のとおり、この紫陽花は地元の方々が植栽されたもので、花と共に美しい小出川が地域の方たちの手で守られています。
ちなみに、小出川には以前のキュン♡ぽたでも訪れましたが、この紫陽花エリアからさらに下流では、毎年9月下旬~10月上旬にかけて数万株の彼岸花が咲き誇ります。
「花とせせらぎの道」から南へ向かって自転車で走ること20分ほど。続いては「大庭城址公園」にやって来ました。
かつて大庭城があった場所にある、長い歴史を持つ公園です。今回のお目当ては園内にある「花の広場」。自転車は、公園入口にある駐輪場をご利用ください。
まずは円形に広がっているバラ園。さまざまな種類の可憐なバラが咲き誇り、花からは上品な香りが。
そして大きな花を咲かせた紫陽花が遊歩道沿いに続いています。
淡いグラデーションの色合いや、目が覚めるような青や紫など、株によって花の色もさまざまです。
さらに奥に進むと、辺り一面に足跡が続いている場所がありました。
ここは藤沢市の市制施行50周年を記念した「足型モニュメント」です。当時の市民からの応募により集まった足型が刻まれています。離れて見ると、モニュメント全体も大きな足型になっているのが分かります。真ん中の「50」の文字が見えますか?
長年の時を経て公園に自分の足型が残り続ける、まるでタイムカプセルのような場所ですね。子どもの足型もたくさんありますので、当時の足型を刻んだ方々は、ここへ来る度に「あの頃はこんなに小さかったね」なんて話したりするのかもしれませんね。
春のふじさわキュン♡ぽたでは満開の桜を見に来ましたが、季節が巡りすっかり緑豊かになりました。
広大な園内には、芝生広場やアスレチックエリア、館址広場などさまざまな見所ポイントがあります。
桜が満開の時の大庭城址公園は、こちらからご覧ください。
続いての紫陽花スポットは「引地川親水公園」です!引地川に架かる天神橋を渡って、右側のエリアが芝生の広場になっています。
遊歩道を押し歩きしていると…満開の紫陽花が現れました!
公園の奥側に沿って紫陽花が植えられていて、ピンク色がどこまでも続いているように見えます。おふたりの後ろに見えるピンクの壁が全部紫陽花なんです。花をバックに撮影をされている方もいらっしゃいました。
ピクニックテーブルとベンチを発見!撮影に訪れたこの日も、子どもたちが遠足に来ていたり、ワンちゃん連れの方が散歩をしていたりと、緑豊かな園内を楽しんでいる方々で賑わっていました。弁当を持ってきてのんびりピクニック…なんていうのもきっと気持ちいいですね。
満開の紫陽花の風景をゆっくりと楽しみたくなります。この時期ならではの景色に出会えました。
天神橋の手すりにいるのは、相撲をするカエルたち。ポーズや表情がユーモアあふれていてなんとも可愛らしいんですよ。ぜひお気に入りの子を見つけてみてください。
引地川親水公園は紫陽花の他にも藤棚、ツツジの丘、桜並木など、四季折々の花を楽しめるポイントがたくさんあります。休憩がてらお花に心を癒されてみてはいかがでしょうか。
さて、続いては閑静な住宅街のなかにある史跡「耕余塾(こうよじゅく)跡」にやって来ました。
1872(明治5)年、羽鳥村名主の三觜八郎右衛門(みつはしはちろうえもん)が小笠原東陽(おがさわらとうよう:江戸時代後期の姫路藩士、儒学者)を招いて、教育普及のために読書院と称した郷学校(ごうがっこう:民間の有志が設立した学校)を開いたことが始まりです。その5年後、東陽が新塾舎として建設したのが、この耕余塾です。現在は市指定文化財になっています。
ここは当時の敷地の一部で、現在建物は残っていません。しかし、東陽の没後「耕餘義塾」とあらためられてからも、ここで勉学に励んだ生徒は政治、実業、教育などさまざまな業界で活躍しました。元内閣総理大臣の吉田茂氏は耕餘義塾の卒業生なんですよ。
この近所には小学校があり、子どもたちの声が聞こえてきます。現在も教育普及の思いが受け継がれているのかもしれませんね。
続いては耕余塾跡から西に向かって1kmほど走り、「明治市民センター」にやって来ました!
センター2階にある明治郷土史料室には、先ほど訪れた耕余塾に関する資料が展示されています。
常設展示の他に、期間限定の企画展も行われています。この時に開催されていたのは、「藤沢宿・四ツ谷立場を中心に」展です。
近隣にある明治小学校の児童の皆さんが藤沢宿の歴史を調査した展示なのですが、かつて宿場町の重要スポットだった場所の現在の写真、神社の謂れ、近隣のマップなどとても細かく分析されていました。
あらためて自分の町を見つめ直すと、今まで知らなかった歴史が見えてきますね。
(「藤沢宿・四ツ谷立場を中心に」展は2023年5月10日~7月29日で終了しました。)
常設展「耕余塾と小笠原東陽」も、ぜひじっくりとご覧ください。耕余塾の復元模型や、歩んできた歴史について学ぶことができます。
実際に耕余塾に行く前・行った後に訪れると、より歴史の流れを感じることができます。
さらにこちらでは、国登録有形文化財である旧三觜(みつはし)八郎右衛門家住宅の中をVR体験で見ることができます。詳しい解説付きで本当に邸宅の中にいるような感覚になります!
現在、実際の旧三觜八郎右衛門家住宅は一般公開されていないので、ぜひこちらで360°細かいところまでじっくり見学してみてください。(VR体験はスタッフの方にお声がけください。)
明治郷土史料室はどなたでも無料で入場できますので、藤沢のまちの歴史に触れてみてはいかがでしょうか。
ここでランチタイムにしましょう。今日は「アメリカンハウスダイナー辻堂店」さんにやって来ました。
アメリカのダイナースタイルで、古き良きアメリカの憧れを感じさせるレストランです。
壁一面には古いポスター、オープンテラスにカウンター…店内に足を一歩踏み入れると、まるで本当にアメリカのお店に来たような雰囲気が漂います。
メニューにはハンバーガーやステーキなど、アメリカンなメニューがずらりと並びます。 さっそく注文しましょう!
おふたりが選んだのは「BLTサンドウィッチ」と「チキンファヒータライス」。
背の高いBLTサンドはアメリカの王道メニュー。レタス、トマト、ベーコンの組み合わせは定番ですね。このボリュームがまさにアメリカンな感じです。太めのポテトもつまみながらどうぞ!
チキンファヒータライスは、ちょっぴりピリ辛のファヒータ(肉炒め)がご飯の上にのっています。鉄板がジュージューと音をさせながら運ばれてくるので、熱々を召し上がれ!
メニューがボリューミーでリーズナブルなので、平日のお昼でも店内はお客さんでいっぱいの人気ぶり。テラス席はワンちゃんと一緒のご来店もウェルカムです。店内の雰囲気も堪能しながら、楽しいランチタイムが過ぎていきました。
午後一番は腹ごなしがてら、「神奈川県立辻堂海浜公園」にやって来ました。明るく開放的な南国を思わせる園内で、広い敷地にはグラウンドやジャンボプール、芝生広場などがあります。
誰でも利用できるバリアフリーの公園として、年間を通して多くの人々が訪れます。
園内での自転車の走行はゆっくりめでお願いします。遊歩道を進んでいくと、広い駐輪場もありますのでぜひご利用ください。
園内中央にある芝生広場では、レジャーシートを敷いてピクニックを楽しんだり、「花の庭」ゾーンで色とりどりに咲き誇る花を眺めたり…遊歩道をゆっくりと散策するのもいいですね。
「海の広場」には船の帆を思わせる大きなモニュメントがありました。待ち合わせにはこちらが分かりやすそうです!
ちなみに辻堂海浜公園が最も賑わうのは、ジャンボプールがオープンする夏です。海の近くにあるおかげか開放感に溢れ、市民に愛される憩いの場所です。
「辻堂海浜公園」を後にして、今度は北上して緑豊かな「長久保公園 都市緑化植物園」にやってきました!
メインストリートを彩る「花のプロムナード」や、桜の木に囲まれている芝生広場など、園内を歩いているだけで四季折々の花々や自然豊かな景色に心が癒されます。
その他にも、さまざまな植物の違いを楽しむことができる「見本園」が点在しています。なかでも「生垣見本園」はまるで巨大な迷路のようで、子どもたちにも人気のエリアです。
上から見るとこんな感じ。よく見ると生垣の種類が場所ごとに違います。こちらにも着目してみてください。
また、普段見られない珍しい熱帯植物や食虫植物を見られる「生物多様性センター」の展示温室や、植物に関する相談ができる「みどりの相談所」などがあります。植物の「見て楽しむ」「育てて楽しむ」の両方を考えるきっかけになる素敵な公園です。
センターには中庭がありますので、こちらでベンチに座って休憩もどうぞ。中庭内の植物たちは販売もされているので、お気に入りが見つかったらおうちで育ててみてはいかがでしょうか。
ちなみに、藤沢市では緑化を推進するため、藤沢市民の方は「出生・結婚・新築」に際し、お祝いの記念樹が配布されるんですって。記念の日に寄り添う植物、なんだか素敵ですね。
続いてやってきたのは「湘南T-SITE」さんです。
本屋と、テーマに即した個性豊かなショップがシームレスに繋がり、湘南らしいライフスタイルを提案する複合施設です。今回はその中でも「パンとエスプレッソと湘南と」さんでブレイクタイムにしましょう。
味はもちろん、見た目もオシャレな焼きたてパンが並んでいます!
ナビゲーターのおふたりのオススメは、「日本の食パン名品10本」に選ばれた「ムー」という食パン。
バターの香り豊かな味わいは、1度食べたらリピートしたくなるのだとか。他にも、その時期の旬の野菜や果物を使った彩り豊かなパンがたくさん。季節ごとに違ったパンに出会えるので、いろいろ食べてみたくなっちゃいますね。
ドリンクも期間限定メニューが多数登場します!ぜひ中のイートインスペースでどうぞ。
撮影日の6月下旬に登場していたのは、梅シャーベット×梅ソーダがスッキリ爽やかな「梅クリームソーダ」(左)と、エスプレッソなのに炭酸&甘いシロップがマッチする「洋梨エスプレッソ」(右)。
テイクアウトもできるので、サイクリング中の休憩にもぜひお立ち寄りください。
続いては「伊勢山緑地」、通称「伊勢山公園」を目指します!
藤沢市を一望できる高台にある公園で、上りの階段はなんと200段以上。
くぅーっ!上るのはなかなか体力がいりますね。周りを木々に囲まれ、木陰のトンネルのようになっていて涼しいです。
途中に咲いていた可愛らしい紫陽花に元気を貰いながら、ようやく頂上に到着!
展望台からは藤沢の街並みを一望できます。遠くには江の島も見えました。
その昔、伊勢参りに行けない人々がこの山から伊勢神宮に向かって参拝したことから、伊勢山と呼ばれています。
また、ここは藤沢宿の西側、東海道の北側に位置するため、東海道を見下ろすことができるのもポイントです。
「江の島の見える展望台」から反対側に進んでいくと、たくさんの紫陽花が咲き誇るポイントを発見しました!これは圧巻ですね。
紅色、紫色、白色と色もさまざまですが、花の形も変わった品種のものが植えられていて、思わず見とれてしまいました。6月の紫陽花の季節だからこそ見られる景色ですね。
ちなみに、春には吉野桜約200本が満開になり、桜の名所としても人々を楽しませてくれています。
さて、今回最後のスポットは「大清水境川アジサイロード」です!
藤沢市立大清水中学校の近くにある大清水橋から鷹匠橋までの約400mにわたって、境川沿いに紫陽花が植えられています。
ここは境川サイクリングロード、遊歩道として多くの市民に親しまれる道で、境川の景観作りや、周辺の中学校に通う生徒さんに気持ちよく通学してもらおう、という考えから、地域の人々の手で少しずつ植栽され、今のアジサイロードの姿になりました。手毬のような大きな花をつけた紫陽花を眺めながら、川沿いを走るサイクリング。市民の皆さんが地域を思う気持ちが作り出した、素敵な花の道が続いていました。
のんびり散策ができる公園や、梅雨時期を彩る紫陽花スポットが藤沢市にこんなにたくさんあるなんて!梅雨でも晴れ間が楽しみになるようなコースでした。
藤沢市観光協会の「藤沢花めぐり」ページでは、見ごろになる花ごと、公園ごとの花ごよみが紹介されています。今回は紫陽花スポットを中心にお届けしましたが、年間通してさまざまな場所で花の名所に出会うことができます。ゆったりと散策できる大きな公園もたくさんありますので、変わりゆく季節とともに藤沢の花めぐりに出掛けてみてはいかがでしょうか。
▼藤沢花めぐり
https://www.fujisawa-kanko.jp/feature/fujisawa-flower_f.html
それでは今回のふじさわキュン♡ぽたはここまで。次回もお楽しみに!
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