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【伊豆ぽたでサイクリング「10月の下田、吉田松陰の軌跡を追って」】 SURUGA Cycle Journal Vol.84

伊豆急行さんとの共同企画「伊豆ぽたでサイクリング」。レンタサイクル「伊豆ぽた」に乗って、伊豆急沿線の素敵なスポットを巡り、ご紹介していきます。

第8回は、歴史渦巻く下田の地が舞台。明治維新に大きく影響を与えた思想家・吉田松陰の史跡を辿ります。

スタートは伊豆急下田駅から!関所の門のような改札口が歴史を感じさせます。

今回のナビゲーターは伊豆急行の小澤さん(右)、そして『伊豆急オモシロ駅長』である齊藤さん(左)です。

『伊豆急オモシロ駅長』は、伊豆急行のPR大使として伊豆の魅力を発信されている8名の方々。その中でも、齊藤さんは「伊豆半島ジオパーク冒険団駅長」として活動されています。20年ほど前に伊豆に移住されてきたとの事ですが、ジオパークや伊豆半島の土地の成り立ち、歴史などにとってもお詳しいお方!タスキと帽子がトレードマークですよ!

伊豆半島はジオパークが多数存在する場所です。今回のコースでも伊豆半島の歴史に関わるジオスポットをいくつも見ることができましたので、その秘密をたくさん教えていただきましょう!

それでは早速出発しましょう!
伊豆急下田駅には「伊豆ぽたSTATION下田」がありますので、そのまま自転車を借りて出かけられます。

最初に訪れたのは「下田時計台フロント」さん。1961年(昭和36年)の伊豆急下田駅開通とともに開業した、歴史あるレトロなお土産屋さんです。

なぜスタートからお土産屋さん?
実はこの後のスポットで使うポストカードを選びに来たのです。何に使うかはお楽しみ!

どれにしようかな…
綺麗なカードばかりで迷ってしまいますね。

悩みに悩んで、伊豆急の黒船電車とキンメ電車のカードと、秋らしく紅葉を描いた版画のカードの2枚に決めました。

ちなみにこの紅葉の版画のポストカードは、下田にある「六部工房」さんが作られたものなんですって!

続いては「湯の華小径(ゆのはなこみち)」にやって来ました。

伊豆急蓮台寺駅周辺の蓮台寺温泉で有名な場所で、この辺りは「稲生沢(いのうざわ)」と呼ばれています。湯の華小径をゆったりと散歩しつつ、道中のスポットを一緒に巡っていきましょう。

蓮台寺温泉は下田の温泉の中でも歴史が古く、1300年前に僧の行基が発見したという伝説も残っています。お湯の量が豊富で、現在も下田の旧町内(伊豆急下田駅周辺)の温泉はここから引いているんですよ。

今でもさまざまな場所で温泉が湧き出しているのを見ることができました。石の器に湧き出しているのは、その名も「手湯」。触ってみると結構熱いんです。

道中で石垣に白っぽい部分があるのを見つけました。これは伊豆の地の成り立ちに関係があります。かつて伊豆半島が海の底にあった頃に、熱が化学変化を起こしてできた石英が含まれているのだそうです。石英は鉱物の一種で、溶岩石に含まれるものは無色か白っぽく見えることが多いそうです。

さて、次のスポットは「湯谷山(とうこくざん)広台寺」です。

緑あふれる美しい庭園ですね。

時は明治時代、多くの仏像などが廃棄された廃仏毀釈(はいぶつきしゃく)が起きた時、この近くの天神神社に安置されていた大日如来坐像をこの広台寺でかくまっていたとされています。
天神神社はこの後のコースで立ち寄りますので、お楽しみに。

また、伊豆横道三十三観音の第十九番札所でもあり、本尊の十一面観音菩薩は30年に1度だけ御開帳されるのだとか。

静かな佇まいの中に深い歴史を持ったお寺でした。


さて、さらに歩いていくと、湯の華小径の真ん中辺りまで来ました。

やって来たのは、今回のテーマである吉田松陰の生涯において重要なスポットである「吉田松陰寓寄処(よしだしょういんぐうきしょ)」です。

1854年(嘉永7年)、今から170年ほど前ですが、吉田松陰は海外密航の機会を伺い、米軍ペリー艦隊を追って下田に到着しました。役人の目を逃れて、皮膚病の治療のためにこの地を訪れた時にこの家の主、村山行馬郎(むらやまぎょうまろう)医師と知り合ったことにより、しばらくの間この村山邸に身を寄せたことから「吉田松陰の隠れ家」として、現代にも残されています。

今回は、松陰先生隠れの間と伝えられる2階の小部屋に上がることができました!

急な階段をゆっくりと上って…

そこには、屋根裏部屋のような天井の低い居間がありました。窓から穏やかな風が吹き、その眺めに厳かな気持ちになります。

松陰先生はこの部屋で、どんなことを感じていらしたのでしょうか。


この他にも、当時の暮らしを物語るものが残されていました。

まずは囲炉裏。おや?部屋の端にありますね。
ここは元々診療所だった建物で、待っている間に患者さんに温まってもらうため、囲炉裏が部屋の端にあるのです。

こちらは松陰先生が入浴をしていたとされるお風呂。もちろん蓮台寺温泉のお湯が入っていました。

ポイントは真ん中の仕切り。下に隙間が空いていて、お湯が行き来して温度が一定になるような仕組みになっているのです。

現代に残っている松蔭先生の数少ない肖像画など、貴重な資料が展示されています。

また、「吉田松陰寓寄処」ではオリジナルの手ぬぐいを販売しています。稲生沢名物がイラストになっていてかわいい!

さらに稲生沢の散策がもっと楽しくなるマップがあります!古写真と同じ場所を探して写真を撮るとオリジナルポストカードが貰えるキャンペーンも実施中ですので、ぜひ参加してみてくださいね。
(キャンペーンはポストカードがなくなり次第終了とのことです。詳細はホームページをご覧ください。)

さて、続いては「天神神社」にやってきました!

目の前に見えるのは、なんと117段の階段…!これを登って御本尊を見に行きましょう。

天神神社は、御祭神に学業成就の神様である菅原道真公を祀っており、蓮台寺の鎮守の神様として大切にされています。

実はこの場所には元々御神木があったのですが、残念ながら令和元年(2019年)の台風により倒れてしまったとのこと。今は記念碑が建てられ、神木の根であった部分を見ることができます。

御本尊である大日如来坐像(だいにちにょらいざぞう)は木造で国指定重要文化財でもある、伊豆の名宝。本来は年末年始、春季、秋季にそれぞれ僅かな期間で公開されますが、今回は特別に見せていただくことができました。

中央が大日如来坐像、周りを囲んでいるのが四天王像です。

漆箔の美しい金色、穏やかなお顔が特徴です。四天王像は2019年に京都で修繕を終えたばかり。でも色は作成された当時のまま残っているものなのだそうです。

眺めていると不思議と心が落ち着きます。

(今回特別な許可をいただいて建物に入室させていただきました。通常の公開時でも、このように中に入ることはできません。)


帰りもあの急な階段を…いえ、ゆったりと降りたい方のために、その名も「ゆるい道」があります!

木で作られた階段を折り返しながらのんびり降りられます。このまま次のスポットに行ってみましょう。


天神神社の裏側を少し歩いたところにある「三福屋」さんにやってきました。

こちらは「牛乳せんべい」が名物の和菓子屋さん。昔ながらの原材料と製法を大切に、1枚1枚を職人が手焼きで仕上げたせんべいを販売しています。

販売されているのは2種類のせんべい。少しおやつタイムにしましょう。

こちらが定番の牛乳せんべい。
焼印がされていますが、これは唐人お吉(とうじんおきち)という幕末の下田でハリスの待妾(じしょう:身の回りのお世話をする女性)だった人物を描いたものです。

こちらは味噌の風味豊かな「みそせんべ」。
素朴な甘さの中に香ばしさがあり、どこか懐かしくなるような味…パッケージもかわいらしいですね。

現在この牛乳せんべいを作られているのは三福屋さんだけ。下田土産にいかがでしょうか。

湯の華小径を戻る途中、松蔭通りで「自由にどうぞ」と書かれた足湯を発見しました。

なんでも地元有志により作られた足湯なのだそうで、手作りのあたたかみを感じます。

はぁ〜あったかくて気持ちいい〜!

散歩の休憩がてら、自慢の蓮台寺温泉を堪能できるスポットです。

外の塀には下田ゆかりの人物やスポットが描かれていました。手書きの看板に下田のアート、地元愛に溢れていますね。


ここで少し寄り道。
なんと、伊豆急蓮台寺駅には「いずきゅん」が描かれた自販機があるのです!

過去の伊豆ぽたにも度々登場してくれている「いずきゅん」は、伊豆急行の観光電車「リゾート21」をモチーフにしたキャラ!名前には『きゅんとときめく旅をしてほしい』という思いが込められているのだそうです。
つぶらな瞳に胸きゅんしてしまう可愛さですよね。

普段のいずきゅんに加えて、キンメ電車・黒船電車にお着替えしたバージョンもあるんです!この自販機はご覧の通り、さまざまないずきゅんに出会うことができます。
蓮台寺にこられる際には、いずきゅん自販機もぜひチェックしてみてください!


さて、蓮台寺エリアから離れ、そろそろお昼の時間。やって来たのは「古民家カフェつわぶき」さんです。

思わずほっとしてしまうレトロな店内!

メニューも優しい家庭の味を感じるものばかり。
自家製ピザ、ふっくら卵のオムライス、マイルドな味わいのクリームナポリタンなど、喫茶店メニューがいろいろ楽しめます。

そして実はつわぶきさん、メニューの半分を占めるくらいコーヒーの種類がとても豊富!

食後には縁側に置いてある望遠鏡で近くの島を覗いてみたり…

癒しの力をたくさんいただいたカフェでした。


お腹も満たされたところで、次は吉田松陰ゆかりの重要なスポット、「弁天島」にやって来ました。松陰先生が黒船乗船を試みた場所と言われています。

島と名前がついていますが、現在は陸続きになっており、海沿いに芝生の広場があります。ここには松陰先生と弟子の金子重輔(かねこしげのすけ)の銅像があります。

そしてもうひとつ。弁天島はジオスポットとしての魅力も持っています。

足元の筋のようなものが残る岩場は、大昔に伊豆が海底にあった証。「ウニやなまこなどが海底を這いずった跡が化石になったもの」なのだと、齊藤さんが教えてくださいました。これを「生痕化石(せいこんかせき)」と言います。

奥に進むと、崖に見事な地層を見ることができます。近づいてみるとすごい迫力!

これは数百万年前の海底火山による火山灰や軽石でできたもの。場所によって色が違うのは、波や風で表面が削られるからなんですって。白っぽい部分は削られた部分が露出していたんですね。


続いては、松蔭先生と金子重輔が身を隠していた地へ。

やって来たのは「鷺島神社(さぎしまじんじゃ)」と「下田龍神宮(しもだりゅうじんぐう)」。

海外渡航を志した吉田松陰・金子重輔はペリー艦隊に向かう前、高台の上にあるこの祠に身を隠したと言われており、吉田松陰踏海の軌跡として下田市指定史跡になっています。

この場所からの海の眺めが絶景!湾を丸ごと眺めているようなパノラマで、遠くには船が見えますね。さすが港町!
黒船乗船を目指す志を想像しながら…

今度は「下田柿崎郵便局」さんにやって来ました!

ん?郵便局?実は松蔭先生にまつわる特別なポイントがあるんです。

実はこちら、吉田松陰デザインの風景印が押してもらえる郵便局!風景印とは、郵便局にゆかりのある風景や名所を描いた消印の一種。旅先から手紙を送るのに、もうひとつその地に根ざしたものを添えてみましょう。

ここでスタートで買ったポストカードの出番!という訳です。切手を貼って、風景印を押してもらいました。今回はこちらは投函せずそのままお土産にすることにしました。下田に来た記念に、こんな思い出の残し方もあります。

松陰先生と下田の海を行く船が描かれたデザイン。この松蔭先生は実在する像が描かれたもの。次はこの像を見に行ってみましょう。

いよいよ今回最後のスポット、「三島神社」に到着です!下田柿崎郵便局から歩いてすぐです。

下田柿崎郵便局で押してもらった風景印にデザインされた吉田松陰先生の像はこちらにあります。
鳥居を入って左手にあるのですが、少し奥まったところにあるのでお見逃しのないように。

生えているのは大きなソテツかな。緑に囲まれた静かな境内です。

もうひとつの注目ポイントがこの地層!こちらも弁天島と同じく、伊豆半島が海底火山だった名残です。

左の傾斜の部分が黒っぽい部分は崖崩れがあったため法面工事をしていますが、弁天島付近の地層と同じように、白っぽい部分は風などで削られて露出している部分です。自然の神秘に脱帽ですね!

ちなみに豆情報ですが、弁天島から三島神社は小さな湾を挟んで真正面に見えます。写真中央の鳥居が見えますか?

松陰先生の像は海の方角を向いてらっしゃいます。時を経ても、海を臨む眼差しが今も向けられているのかもしれませんね。


今回もお疲れ様でした。無事伊豆急下田駅に戻ってきました!

最後もビシッと決めていただきました!

今回の伊豆ぽたは、吉田松陰ゆかりの地を巡るポタリングをお送りしました。かつての伊豆半島の成り立ちを物語る地層や化石もたくさん見ることができました。

伊豆急オモシロ駅長は、伊豆急さんのイベントや、各駅長さんが主催されているイベントなどで活躍中です。詳しくは公式HPや公式SNSなどをチェックしてみてくださいね。



ありがとうございました。
次回の伊豆ぽたもお楽しみに〜!

【Information1】
▼伊豆ぽた
https://www.izukyu.co.jp/izu-pota/

▼伊豆急オモシロ駅長
https://izukyu-omoshiro.jp

▼伊豆半島ジオパーク
https://izugeopark.org

▼下田時計台フロント
http://www.front-shimoda.jp/index.html

▼湯の華小径
https://www.city.shimoda.shizuoka.jp/category/100100midokoro/110775.html

▼吉田松陰寓寄処
https://www.city.shimoda.shizuoka.jp/category/100100midokoro/110774.html

▼弁天島
http://www.shimoda-city.info/tourism/bentenjima.html

▼下田柿崎郵便局
https://map.japanpost.jp/p/search/dtl/300123237000/
【Information2】
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