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【CYCLING+ numazu city Ep1 《+歴史文化》】SURUGA Cycle Journal Vol.151

沼津市 がプロモーションする「CYCLING+ numazu city」。サイクリングと「何か」をかけ合わせるアクティビティのコースを設定し、全4回にわたってご紹介していきます。第1回目は「歴史文化を学ぶ」コースです!

▼CYCLING+ numazu city

歴史が苦手な方もご心配なく。難しい話は一切無し、地形から読み解く戦国時代の領土争いの物語です。当時の勢力拡大において、沼津がいかに重要なポイントだったかよく分かります。すべてのコースを走り終えた後、沼津がもっと面白くなる。沼津をもっと好きになる。サイクリングに楽しさプラス!沼津市の新たな魅力を探しに行きましょう。

今回のナビゲーターは5名!愉快な仲間たちと賑やかにお届けしていきます。まずはスタート地点の「NUMAZUサイクルステーション静浦東」に集合。人数が多いので、おひとりずつご紹介します。

【小野さん】
今回のライドリーダー。静岡東部地域の自転車文化発展を目指して活動している「NPO法人カケルバイク」の主宰。

【佐藤さん】
自転車系YouTuber(まりんばちゃん)。小野さんの自転車仲間。

【中尾さん】
NUMAZUサイクルステーション静浦東スタッフ(メカニック担当)。

【中田さん】
NUMAZUサイクルステーション静浦東スタッフ。リメイク作家ナチュラルTataとして活動中。

【棚田】
スルガ銀行サイクリングプロジェクトのスタッフ。

今回走ったコースはこちら(カケルバイク小野さん監修)。面白そうだなと思った方はぜひ走ってみてください!

みなさん準備ばっちり!それでは、NUMAZUサイクルステーション静浦東を元気に出発です。

まずは千本浜公園を目指して海沿いを走ります。途中の沼津港でさっそく寄り道!あんぱん専門店「恵比(えぴ)」さんで腹ごしらえします。腹が減っては走れません。自転車は思っている以上に体力を使うので、こまめな補給が大切です。

ショーケースにずらっと並んだあんぱん。定番の小倉、こしあんの他に、チーズや焼いもなどなど種類が多くて悩みますね。

購入したあんぱんは、まだほんのり暖かくてふわふわ!人気店のため、売り切れ次第閉店の場合があるそうです。

美味しい〜!これから何キロでも走れそうです。

粒あん派?こしあん派?全種類コンプリートしたいですね。

沼津港は朝早くから空いているお店が多いので、港の朝ごはんを食べにお越しください。恵比さんは8時から開いています!モーニングあんぱんはいかがでしょうか?

千本浜公園に到着しました。東海道随一の景勝地として知られる千本松原、松林越しの富士山、そして駿河湾が見渡せる市民の憩いの場です。

穏やかな時間が流れるこの場所も、戦国時代には領土争いの激戦区となっていました。今回の「歴史文化を学ぶ」コースは、当時最強と言われた武田軍VS迎え撃った北条軍のお話です。

東へ勢力を拡大したい武田軍が、山を避けて軍隊を動かすには、箱根または足柄方面へ進む必要がありました。そのためには、まず沼津を突破しなければならなかったのです!

千本浜の沖で両者の海戦が行われ、のちに地上戦も繰り広げられました。千本浜公園の近くには、この戦いによる多数の死者の首を葬った「首塚」の碑があります。

武田軍が北条軍に対抗して築城したのが沼津城(三枚橋城)です。そしてここが武田軍の駿河・伊豆国境の最前線拠点になったのです!

沼津城は沼津駅南側のエリアに築城されました。堀は埋められてしまい、その面影を偲ぶことはできませんが、中央公園には本丸址の碑や解説パネルが設置されています。

狩野川が沼津城のお堀の役割を果たし、対岸は北条軍の領土でした。沼津駅南側は比較的平坦なエリアなので、なぜこんな場所にお城があったのかと疑問が湧いてきます。遠くを眺めて敵情視察するには、山の上にお城を築いた方が都合がいい気がしますよね。

実は富士山から流れた溶岩や土石流が堆積し、沼津城側は対岸よりも数メートル高くなっています。この高低差を利用して、敵の動きを監視する機能を果たしていました。城跡の地図を片手に街めぐりをしてみると面白いですよ。

武田軍の沼津城から、香貫山(かぬきやま)を挟んだ内陸側に、北条軍の「戸倉(とくら)城」がありました。三方を狩野川に囲まれ、周囲の山から孤立した本城山(ほんじょうやま)を利用して築かれた山城です。

現在は本城山公園として整備され、山頂展望台からは360度見渡すことができます。

とっても見晴らしがいいので、ぜひ上まで登ってみてください。天気のいい日は大きな富士山が見えます。

武田軍側に動きがあった際は、周囲の城と狼煙(のろし)を用いて情報伝達を行っていました。

山頂の本丸からは、眼下に柿田川の泉頭(いずみがしら)城、東と南に山中城と韮山城が望め、北条軍の重要な拠点となっていました。

戸倉城址から4kmほど狩野川上流へ進むと、大平(おおひら)新城跡があります。こちらは、妙向山圓教寺(みょうこうざんえんきょうじ)裏の丘陵地を利用して作られた北条軍の山城です。

北、東、南の三方を狩野川に囲まれ、西側は大平山の尾根続きで天然の要害をなしています。尾根をつたって西へ進むと、駿河湾を見渡せる獅子浜城(北条軍)に出ることができることから、両城は緊密な連絡をとっていたものと考えられます。大平新城は、北伊豆防備と内浦湾の水軍基地を防備する上での重要拠点でした。

伊豆半島に攻め込みたい武田軍にとっては、香貫山から大平山へと続く沼津アルプスが大きな障壁となっていました。北条軍は逆にこれを上手く利用し、守りを固めていました。沼津アルプスは標高が一番高い鷲頭山(わしずやま)でも392mと低山ではありますが、起伏が激しいので登山用の装備が必要です。登山をされる方は、しっかりと装備して入山してください。

続いてやってきたのは韮山城跡です。韮山城は、戦国時代に伊勢宗瑞(そうすい)が韮山の丘陵に築いた山城です。宗瑞(通称:北条早雲)は、韮山城を本拠地として伊豆から関東地方へ進出し、戦国大名北条氏の基礎を築きました。

2代目の氏綱(うじつな)が北条氏と改姓し、本拠地を小田原に移したことにより、韮山城は伊豆地域を治める支城となりました。西側から攻めてくる武田軍に対抗する防御拠点としても重要なお城でした。

およそ100年にわたって存続したと伝えられる韮山城址には、現在も曲輪(くるわ)や土塁の跡などが良好な状態で残されています。曲輪とは、お城の中に造られた一つの区画のことで、平らな面を示すことが多いです。当時はどのような攻防戦が繰り広げられていたのか、戦国時代に思いを馳せながら散策してみてください。

韮山城を築き、生涯ここを拠点とした北条早雲。実はこの名前は死後に付けられたもので、存命中は「伊勢新九郎盛時(しんくろうもりとき)」、出家後は「宗瑞(そうすい)」と名乗っていました。

戦国大名の先駆けとなり、新しい時代を切り拓いた新九郎の名前が付けられた「新九郎最中」をご存知でしょうか?十勝小豆を使った特製の粒あんがたっぷり詰まった最中です。

パッケージには伊勢家の紋がデザインされています。

こちらは、沼津御用邸近くの「雅心苑(がしんえん) リヴァージュ」さんで購入できます。季節の花や緑に囲まれた、とってもお洒落な店舗。

今回はお店の開店前に通過してしまったので、撮影時には立ち寄れませんでした。みなさまサイクリング途中にぜひお立ち寄りください!店舗入口にサイクルラックもあります。

お菓子やケーキと一緒に、店内でコーヒーをいただけるスペースもあります。

▼雅心苑 リヴァージュ

韮山城跡のある伊豆の国市からひと山越えて、沼津市海岸沿いの西浦地区にやってきました。海が見えると、沼津に戻ってきたな~と感じます。そして、お待ちかねのランチは「メゾン・ド・メール貝殻亭」さん。駿河湾の新鮮な魚介類や山の幸を使った料理が味わえるお食事処&宿泊施設です。

新鮮なお魚はもちろん、ハンバーグやパスタなど洋食メニューも豊富です。運ばれてきたトレーには小鉢がたくさん!大満足間違いなしです。運動した後の食事は格別ですね。駿河湾に面した富士を望む開放的な店内で、海を見ながらお食事をお楽しみください。

アジの干物定食。沼津と言えば干物が有名ですよね!

ミックスフライ定食。アジフライやエビフライ、コロッケなど。揚げ物好きにはたまらないですね。

コロッケ定食。運動した後はいくらでも揚げ物を食べられますね。天気が良ければ駿河湾越しの富士山が綺麗に見えます。

タコライス風まかないランチ定食。タコライスの器が大きい!超ビックサイズですが、野菜たっぷりでさっぱりといただけます。

突然ですが、みなさん沼津のソウルフード「干物の素揚げ」をご存知でしょうか?撮影日、たまたま本日のおすすめメニューに登場した干物定食(※通常メニューにはありません)。干物の調理方法が選択できたので(焼きor素揚げ)、素揚げをチョイス。素揚げにすると、干物を頭からしっぽまで食べられるので、小骨が苦手なお子様や小骨を取るのが面倒な方にもオススメです!ぜひお試しください。

貝殻亭さんで食事をした後、地図を見ながら今回走ったルートのおさらいです。

ここまでに巡ったお城の位置関係がよく分かり、「何でこんなところにお城があったのか?」と、点で捉えていたものが線で繋がりました。山や川といった地理的条件を上手く利用した、昔の人の知恵と工夫は素晴らしいですね。

貝殻亭さんから海岸沿いを走り、長浜城跡に到着しました。アップダウンが激しい伊豆半島ですが、内浦・西浦地区の海岸沿いは平坦なのでサイクリングには最適です。

長浜城は、内浦湾に突き出た岬の地形を利用した城です。北条軍が武田水軍との戦いに備えるため築かれたと考えられています。内浦湾の沖に淡島があるため攻められにくく、城の周囲は崖になっており、水軍城として絶好の立地条件にあったといえます。

また、長浜城跡の東にそびえ立つ、発端丈山(ほったんじょうさん)山頂付近の三津城を狼煙(のろし)台として利用し、内陸側の城に情報伝達していたと考えられます。

お城の1番高い場所に位置する、第1曲輪からの眺めは格別です。北側の対岸には千本松原や愛鷹山、その奥には富士山が望めます。北東側には淡島、沼津アルプスの山並みが見え、内浦湾とともに美しい風景を楽しむことができます。

深く入り込んだ内浦湾にあった長浜城は、波が安定して常に穏やかで、船の係留に適していました。現在、城跡の周りに多くのヨットが係留されているように、戦国時代には軍船が停泊していました。

戦国時代後半に登場した大型軍船の「安宅船(あたけぶね)」は、安定感のある船体に加え、全体を覆う楯板の防御力と前面に設置した大砲の攻撃力で敵を圧倒しました。全長25m前後、1隻につき漕ぎ手が50人、戦闘隊員が50人乗り込んでいたと言われています。

長浜城跡の広場には、安宅船の原寸大模型が展示され、漕ぎ手が乗り込んだ船倉(ふなぐら)の様子を平面で示しています。道路を走る車と比べてみると、その大きさがよく分かりますね!北条水軍には安宅船が10隻はあったと伝えられています。

長浜城跡からNUMAZUサイクルステーション静浦東にはあっという間に到着。約60kmの自転車旅が終了しました。今回の「歴史文化を学ぶ」コースはいかがでしたか?戦国時代に領土争いの激戦区となった沼津。沼津城や長浜城など、それぞれお城が築かれた理由や役割を知ると面白いですね。実際に自転車でめぐってみてください。城跡近くは道が細かったり、駐車場がない場合もあるので、小回りのきく自転車が最適です。

海のイメージが強い沼津市ですが、狩野川や沼津アルプスの山々など、変化に富んだ景色を楽しめます。次回のサイクリングプラスもお楽しみに!

【Information 1】
▼沼津市
https://www.city.numazu.shizuoka.jp

▼CYCLING+ numazu city
https://cyclingplus-numazu.jp

▼NUMAZUサイクルステーション静浦東
https://www.city.numazu.shizuoka.jp/cyclist/cycling/station/

▼千本浜公園
https://www.city.numazu.shizuoka.jp/kurashi/sumai/park/kouen/kobetu/senbonhama.htm

▼千本浜の首塚
https://www.city.numazu.shizuoka.jp/shisei/profile/bunkazai/shiseki/kubizuka.htm

▼沼津城
https://www.city.numazu.shizuoka.jp/shisei/profile/rekishi/genshikara/numa_shiro.htm

▼三枚橋城・沼津城跡
https://www.city.numazu.shizuoka.jp/shisei/profile/bunkazai/siro/sanmai.htm

▼中央公園
https://www.city.numazu.shizuoka.jp/kurashi/sumai/park/kouen/kobetu/chuou.htm

▼本城山公園
https://www.town.shimizu.shizuoka.jp/toshi/s_toshi00001.html

▼大平新城跡
https://www.city.numazu.shizuoka.jp/shisei/profile/bunkazai/siro/oohira.htm

▼韮山城跡
https://www.city.izunokuni.shizuoka.jp/bunka_bunkazai/manabi/bunkazai/20140925.html

▼雅心苑 リヴァージュ
https://www.gashinen.com/rivage.html

▼メゾン・ド・メール貝殻亭
http://www.kaigaratei.com

▼長浜城跡
https://www.city.numazu.shizuoka.jp/shisei/profile/bunkazai/siro/nagahama.htm

【Information 2】
スルガ銀行ロードバイク購入ローン
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https://www.surugabank.co.jp/reserved/landing/road_bike/index.html?ad=numazu_pota

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