見出し画像

土の上で生きていく

ムスカ:「終点が玉座の間とは、上出来じゃないか。ここへ来い」

シータ:「ここが玉座ですって? ここはお墓よ。あなたと私の。国が滅びたのに、王だけ生きてるなんて滑稽だわ。あなたに石は渡さない!あなたはここから出ることもできずに、私と死ぬの。今は、ラピュタがなぜ滅びたのかあたしよく分かる。ゴンドアの谷の歌にあるもの。”土に根をおろし、風とともに生きよう。種とともに冬を越え、鳥とともに春を歌おう”。どんなに恐ろしい武器を持っても、たくさんの可哀想なロボットを操っても、土から離れては生きられないのよ
1986年上映「天空の城のラピュタ」より
© 1986 Hayao Miyazaki/Studio Ghibli 

https://www.eiga-square.jp/title/tenku_no_shiro_laputa/quotes/20
天空の城ラピュタ スタジオジブリ作品静止画より

突然の見慣れた台詞に驚かれましたか。
大好きなジブリ作品の一つ『天空の城ラピュタ』の作中での台詞です。

改めまして、こんにちは
そしてようこそ、スールラテールへ。

冒頭に書いた台詞ですが、実は私が1番好きな台詞です。「40秒で支度しな!」など、数々の名台詞が多い映画ですが、シータのこの台詞が1番、こころに刺さりました。

金曜ロードショーで天空の城ラピュタに出会う度、この台詞の意味について考えてきました。

土から離れては生きられないのよ

人の原点は土地である。そういう風に感じました。いくら高度な科学技術を身につけることができたとしても、いくら便利な機械が増えようとも、大地から離れては生きていけない。
人間は大地に根ざした生活をしてこそ、生きていくことができるのだと。

至極当たり前で、ごもっともなことですが、私はいつしか忘れかけていました。

高層マンションが建ち並び、歩道と車道、自転車道まで整備されたコンクリートの道を歩く日々。アーケードにはアーチ状の屋根が取り付けられていて、雨からも日差しからも逃れることができる帰り道。便利で、安心で、この上なく快適なこの外の世界を、私は地球とは別の場所であるかのように錯覚していました。

筆者撮影

部屋にお花や観葉植物を飾っていました。無意識に、自然を単なる飾りものとして扱っていました。

便利で小綺麗な生活に慣れてしまって。手や靴が汚れることが嫌になって。虫が嫌いになって。私は自分がどう生きたいか、どうでありたいかしか考えなくなりました。

ある日、シータのこの台詞を思い出しました。大学の授業で、自然との共生について考えていた時です。
自然、例えば花や木や葉っぱの置いてある部屋で生きることが、自然と共に暮らすことを意味するのだろうか。
高層マンションの入り口に、木々を植えることが自然との共生であるのか。
果たして、山小屋での生活こそ、自然と共にある暮らしなのか。
都市生活で謳われている自然との共生は幻なのか。そもそも、自然とはなんなのか。なぜ自然との共生は必要だと言い切れるのか。

すべてのことが疑問になり、頭の中が混沌としていました。未だに、本当の答えは導き出せてはいません。
しかし、レポート提出日というタイムリミットを目前に、改めて自然との共生について考え直しました。

自然との共生。大地に根ざした生活。
これは「自然ある暮らし」を単に意味する訳ではなかったのです。
それもきっと大切ですが、それだけではなくて。
人があらゆる生命を思いやって生活することではないでしょうか。

便利な道具や快適な生活を否定するつもりはありません。森の中でサバイバル生活をするべきだと説いている訳でもありません。
ただ、生活している地域のことを知り、環境を想い、行動すること。あるいは、ゴミの量を減らしてみようと工夫してみること。私(人)だけが生きている訳ではなく、そこには本当に多くの生命が共存していると覚えておくこと。

長らく迷子になって、迷走した結果、これが大地に根ざした生活の意味することだと結論づけました。
とりあえず自分が納得するゴールにたどり着いたわけです。

結局、何が言いたかったかというと・・・人は大地に根差した生活をしてこそ生きていける。それは、大地を含めたすべてのもの(種・植物・人・地域など)を慈しみ、思いやる生活をすることです。
時に、それは環境に配慮した製品を使うことを意味するかもしれません。あるいは、地元の野菜を食べることや、地域の伝統を学ぶことかもしれません。プラスチックゴミを綺麗に洗ってから捨てることや、分別をしっかりとすることかもしれません。
なににせよ、〇〇(種・植物・人・地域)のために何かしようと試みる生活をすることです。

そして、そんなライフスタイルを広く普及させるために私は活動しています。
愛するなんていうと、少々大げさな感じがするでしょうが・・・私は、スールラテールでの活動を通して、大地を愛して、大地で生きる、そんなライフスタイルを多くの人と共有していきたいと思っています。

やっぱり私の悪いところで(時には長所にもなるはずですが・・・)、のらりくらりと長話をしてしまうのですが、ここまで読んでくださり、本当にありがとうございます。

自然との共生やシータの台詞は、人によってさまざまに捉えることができるでしょう。私の考えも、そのうちの一つに過ぎません。ぜひあなたの解釈も聞いてみたいものです。コメント欄にぜひ。

それでは、またお会いしましょう。

スールラテール 近藤ひなた

=============
「スール・ラ・テール」
@surla_terre

農家さんを笑顔にしたい!そのために、スール・ラ・テールは畑の恵みをアップサイクルして、余すことなく使い切れる世界の実現を目指します!🌱
野菜本来のやさしい色味が楽しめるアップサイクル製品をぜひ!お楽しみください

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?