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高校数学を解いてみた。~ユークリッドの互除法~

高校生の息子の宿題です。
ユークリッド互除法の問題です。
高校数学に自信がある人はチャレンジしてみて下さい。
問題は4問ですが,同じことをしているという感覚が大切です。

問題1 
$${3007}$$と$${1649}$$の最大公約数を求めよ。





thinking time…





解答・解説
合同式を使っても解けますが,ここではユークリッドの互除法を利用します。
$${3007=1×1649+1358}$$
$${1649=1×1358+291}$$
$${1358=4×291+194}$$
$${291=1×194+97}$$
$${194=97×2}$$
よって,最大公約数は$${97}$$
答え$${\underline{97}}$$

このカラクリですが,例えば,$${64}$$と$${40}$$の最大公約数を考えてみると,次のように求めることができます。
$${(64,40)→(40,24)→(24,16)→(16,8)→(8,8)}$$
なので,$${64}$$と$${40}$$の最大公約数は$${8}$$になります。
これを式にしたのが,謎の式の正体なのです。
これと同じ気持ちで,次の問題をしてみましょう。


問題2 
$${7n+1}$$と$${8n+4}$$の最大公約数が5になるような100以下の自然数$${n}$$は全部で何個あるか。





thinking time…






解答・解説
$${(8n+4)=(7n+1)+(n+3)}$$
$${(7n+1)=7(n+3)-20}$$
つまり,$${n+3}$$と$${20}$$の最大公約数が$${5}$$になればいい。
$${n}$$の1の位が2,最大公約数が5を超えないことを考慮すると

$${n=2,12,22,32,42,52,62,72,82,92}$$の10個。
答え$${\underline{10}個}$$

同じ気持ちで解けましたか?
次も同じ気持ちで解いてみましょう。



問題3
$${n}$$を自然数とするとき,$${n^2+5}$$と$${n+3}$$の最大公約数として考えられる数をすべて求めよ。





thinking time…






解答・解説
$${(n^2+5)=(n-3)(n+3)+14}$$
つまり,$${n+3}$$と$${14}$$の最大公約数となり,考えられるのは$${14}$$の約数となります。
答え$${\underline{1,2,7,14}}$$

同じ気持ちで考えることができれば簡単ですね。
最後にもう一問解いてみましょう。


問題4
$${n}$$を自然数とするとき,$${n^3-5n^2+6n}$$と$${n^2+5}$$の最大公約数は$${n}$$を変えると変化するが,そのうち最大ものを求めよ。





thinking time…






解答・解説
$${n^3-5n^2+6n=(n-5)(n^2+5)+(n+25)}$$
$${n^2+5=(n+25)(n-25)-630}$$
考えられる最大公約数は$${n+25}$$と$${630}$$となりますが,言うまでもなく$${630}$$が最大です。
答え$${\underline{630}}$$


基礎をしっかりと固めておけば,多少問題が変わっても簡単に解けますね。
ちょっとした頭の体操に,数学は楽しみながら取り組めるのではないでしょうか。

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