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真説・チャオズという漢の中の漢【ドラゴンボール考察】
チャオズ(餃子)とは
チャオズ(餃子)というキャラクターをみなさんはご存知だろうか。
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チャオズはドラゴンボールに登場する戦士の一人だ。天津飯とともに鶴仙人の元で修行を積み、第22回天下一武道会のライバル役として登場する。
当初はどどん波や相手の動きを封じる超能力を武器に、クリリンをあと一歩まで追い詰めた優秀な戦士であったが、ピッコロ大魔王編ではあっさりと殺され、第23回天下一武道会では仲間内唯一の予選敗退。サイヤ人編でもすぐに死亡し、ナメック星編もほぼ出番は無い。
ついに人造人間編では天津飯から戦力外通告をされてしまい、以後、戦いの舞台には登場することは無くなった。
餃子はオレがおいてきた。修業はしたがハッキリいってこの戦いにはついていけない・・・
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そのヘタレ具合が愛されているヤムチャと異なり、チャオズの扱いはファンの間でも空気だ。注目されることは皆無と言っていい不遇のキャラクターである。
しかしちょっと待って欲しい。チャオズというキャラクターはただの弱キャラ、ヘタレキャラなのだろうか。
そうではない。いや、戦闘能力が低いことは事実であろう。だがチャオズはけしてヘタレではないのだ。
チャオズは劇中の誰よりも熱く、正義感と勇気に溢れた漢の中の漢なのである。
ここではチャオズが如何に勇気の人であるのかを語っていきたい。
チャオズの自爆
チャオズの劇中で最も印象的なシーンはサイヤ人編、対ナッパ戦だ。
襲来したサイヤ人を迎え撃つ地球の戦士たち。あの世で修行中の悟空はついに間に合わなかった。
大気を震わせながら突撃するナッパ。繰り出されたパンチを天津飯が受け止める。ただそれだけのシーンのはずだった。
しかし、パンチを受け止めた天津飯の左手は切断されてしまう。
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天津飯と言えば当時は悟空、ピッコロに次ぐNO3の実力者だ。神様のもとで修行を積み、直前のシーンでは、ラディッツに匹敵するパワーを持つサイバイマンを瞬殺している。
その天津飯がだ。ただの一発でやられただけではない。パンチを受け止めた手が弾け飛んだのだ。
(サイバイマンをあれだけ圧倒したんだ。もしかすると善戦できるんじゃないか・・?)
このグロテスクな表現によって、読者はたった一コマでその望みを断ち切られた。
天津飯はもう一撃をくらい瀕死の状態となるが、助けようとしたクリリンはエネルギー弾によって足止めされ、近づくことすらできない。
そんな絶望的な状況で、チャオズは果敢にもナッパの背後に飛びつく。
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さようなら天さん・・・・・どうか死なないで。
そして自らの命を燃やし、自爆するのだ。
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地球のドラゴンボールは「同じ願いは2度叶えられない」。
そのため、前に一度死んでいるチャオズはもう生き返ることができない。そのことはチャオズ自身もよく分かっていたはずだ。(この時点ではナメック星の存在も示唆されておらず、復活の希望はゼロだ)
しかし、チャオズは躊躇いも無く、仲間と天津飯を守るために自ら死を選んだ。
もう一度チャオズの言葉を見てみよう。
さようなら天さん・・・・・どうか死なないで。
どうか死なないで。
そこに込められているのは願望だ。状況を好転させる確信ではない。ただ天津飯に死なないで欲しい、それだけなのだ。
ナッパとの圧倒的な力の差を前に、チャオズ自身、自爆で倒しきれるとは思っていなかったはずだ。
直前のシーンでは傷ついた天津飯を助けに行くことすらできなかった。もしかするとチャオズは仲間が天津飯を助けにいく時間稼ぎのためだけに自爆したのではないだろうか。
もう一度表情を見てみよう。
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涙、そして少しの笑顔である。
今生の別れであることを悟りつつ、それでも最後の記憶が悲しい顔にならないよう、わずかでも天津飯が生きながらえる未来を想像しながら、笑顔を作ってみせたのだ。
無謀な行動ではある。しかしただの無謀ではない。そこには確固たる決意があった。
決意のある無謀は、すなわち勇気である。
絶望的な状況において、事態を好転させる確信が無いまま、仲間のために命を捨てて攻めに出る。それを行ったのはドラゴンボール全編を通してチャオズだけである。
(ラディッツ戦の悟空、セル戦の16号、ブウ戦のベジータも自己犠牲は行っているが、いずれも相手を倒せる確信を持った上での行動だった)
結果的に自爆でナッパはダメージを負うことは無く、天津飯も生き残ることはできなかった。
しかし、この不意打ちに怒って雑に攻撃を仕掛けたナッパに対し、地球の戦士たちは初めて反撃を行うこととなる。
そしてその奮闘があったからこそ、間接的にベジータに悟空との戦いを望ませることとなり、悟空が来るまで待つ展開となった。
チャオズの自爆が無ければあっさりと4人は殺され、ピッコロは瀕死にされていた可能性もあり得る。クリリン、悟飯不在の状態で悟空はベジータには勝てなかった。
チャオズはけして無駄死にではなかったのだ。
繰り返す自己犠牲
チャオズが仲間のために自らを犠牲にするのは初めてではない。一度目の死亡シーンでも、チャオズは仲間のために確信の無い行動に出ている。
ピッコロ大魔王編、かつて世界を恐怖に陥れたピッコロ大魔王の封印が解かれ、悟空もやられてしまう。(この時点では死んだと思われていた)
大魔王はドラゴンボールを集めて若返りを画策。神龍が呼び出されてしまう。
クリリンは既に死亡、ヤムチャは負傷で不在。亀仙人は直前に死亡、天津飯も身を案じた亀仙人によって動けない状態にされていたため、動けるのはチャオズだけとなる状況が生まれた。
そしてチャオズは天津飯とテレパシーで会話をし、ピッコロ大魔王が願いを言う前に、神龍に願いを言ってしまう作戦に出る。
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しかしあと一歩のところで大魔王に気づかれ、一撃で殺されてしまう。
願いを叶えるためには神龍に声を届けなければならない。
近くにいる大魔王に気づかれずに声を届けるのは無理だっただろう。まさに瞬間を争う賭けであったが、チャオズは躊躇せずに飛び出した。
ドラゴンボールは神龍の力を超える願いは叶えられず、神がピッコロを殺すこともできない。そのことはこの時点では知る由もないが、それでも願いが叶うまでに若干のタイムラグがあるだろうことは想像していたはずだ。
つまり、チャオズは飛び出して叫んだ時点で、願いが届いても届かなくても殺される可能性が非常に高かったのだ。
それでも仲間と世界のために迷いなく飛び出し、願いを叫んだ。
無謀ではある。しかし、これも決意のある無謀だ。それを勇気と言わずしてなんと呼ぼうか。
チャオズはドラゴンボール随一の、勇気と自己犠牲精神を持った漢なのだ。
本当に「戦力外」だったのか?
こうした経緯をよく考えてみると、人造人間編でチャオズが置いていかれた理由も分かってくる。
チャオズは相手の動きを止める超能力が使える戦士である。
ナッパに対しては効かなかったが、その後の長年の修業、特に超常的な力を持つ神様や界王様の元で積んだ修業で、超能力に磨きをかけていてもおかしくはない。
もしかすると動きを止めるだけでなく、強化や弱体など多様な超能力を使えるようになっていた可能性も十二分にあり得ると言える。
戦闘力という意味では、超サイヤ人級の敵の前では天津飯もチャオズも変わらない。いずれにせよ完全に戦力外だ。むしろチャオズのほうがサポート役として戦力になれる可能性があったはずである。
では何故、天津飯はチャオズを置いてきたのか。
もうおわかりだろう。
チャオズは仲間と世界のため、躊躇せずに命を投げだすからだ。
天津飯とチャオズの関係性は、兄弟弟子という以上のことは語られないが、肉親に等しい感情、相互理解を持っていたことは明らかである。
天津飯はチャオズが、仲間や世界のために迷わず死ねる人間であることを理解していた。最悪の状況下において、逃げではなく、攻めを打つのがチャオズなのだ。
※トランクスの未来でもチャオズは逃げずに人造人間に殺されている
だからこそ、死にたがりのチャオズを静止するため、あえて戦力外としたのではないだろうか。
しかし、静止された程度でチャオズという漢が止まるわけがないのである。
漢が黙って待っているわけがない
人造人間編は力のインフレがさらに加速していく。
もはや地球人は全く太刀打ちできる領域ではない。実際、完全体セルに攻撃を仕掛けたクリリンに対し、セルは一切の反応すら見せることはなかった。
しかしこの力の差を考えると、人造人間編には少しばかり不自然なシーンがある。
そう。天津飯が17号吸収セルを足止めするシーンだ。
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18号が逃げる時間を確保するため、天津飯は気功砲をセルに放つ。気功砲は1撃でも命を削って放つ大技である。それを連続で叩き込み、わずかな時間ではあるがセルを足止めすることに成功する。
この時のセルと天津飯の実力差がどの程度であったか、劇中に具体的な言及は無いが、推測で考えてみる。
※ここではドラゴンボール大全集の設定やアニメの描写は一切考慮せずに考えます
劇中で最後に戦闘力が言及されたのは、フリーザ第2形態の「100万以上は確実」という言葉である。
そこから推測すると、少なく見積もってもフリーザ最終形態(50%)で250万程度、フルパワーフリーザで500万程度はあるだろう。
それを上回る超サイヤ人を更に超える17号、それを圧倒するセル。さらに17号の力自体が吸収によって上乗せされていると考えると、この時点のセルは最低でも1000万以上の戦闘力はあると見ていい。
もし仮に天津飯が界王様の2年間の修業+地球での3年間の修業で覚醒し、ギニュー特戦隊級の実力(7万程度)を手に入れていたとしよう。気功砲を極め、界王拳20倍級の瞬間的な攻撃力を有していたとしよう。それでも計算すると、7万×20=140万でしかない。
体重60kgの大人が8kgの幼児に足止めされるようなものであり、セルは本気を出せば意に介せず抜けられるはずなのだ。
この時のセルは完全体になるために18号に執着していた。あえて遊びに付き合っていたとも考えにくい。ならば何故抜けられなかったのか。
そこにチャオズが関わっていたのではないだろうか。
チャオズの武器は超能力で相手の動きを止めることだ。
実力差のある相手に効かないことはナッパ戦で実証済だが、それでも長年の修業で強化され、レベル差があっても一定の影響が与えられるようになっていた可能性はあるだろう。
チャオズは仲間のために命を捨てられる漢である。仲間のピンチにじっとしていることを命じられて、そのまま従うような臆病者ではない。
この時も気づかれないように付いて来ていた。そして天津飯が気功砲を打つタイミングで、阿吽の呼吸で超能力をかけたのではないか。気功砲と超能力のダブルの影響でセルは足止めされたのだ。
そうでなければ天津飯がセルを足止めできた説明がつかない。
その後、倒れた天津飯を悟空が瞬間移動で助けに来るが、もし悟空が来なかった場合はチャオズが身を挺して庇っていたのだろう。
魔人ブウの動きを止めた?
セルゲーム以降は出番が無くなるチャオズと天津飯だが、魔人ブウ編終盤で再登場を果たす。
魔人ブウ(悪)が残った全人類を抹殺するため、世界中に誘導気功波を放つが、チャオズと天津飯はそれを躱して生き残る。
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あ・・・・あぶなかった・・・
セリフから考えれば、恐らく食らっていたら致命の一撃だったのであろう。
ほぼ全ての人類に命中するほど精度の高い誘導弾であったことを考えると、躱せたチャオズも相当な実力を持っていることが伺える。
余談だが、この時地球上に存在しているはずのもう一人の達人、17号は最終盤の元気玉のシーンまで出て来ない。
もしかするとこの時の攻撃、もしくはそれより前の魔人ブウの攻撃で死亡していた可能性もある。そう考えるとこの時点で生き残っているだけでも偉業なのだ。
この攻撃の数日前、バビディと魔人ブウは世界中に向けてメッセージを発信しており、チャオズと天津飯も地球に危機が訪れていることは知っている。なのに彼らは悟空たちと合流していない。
既に魔人ブウの攻撃によって人々や都市の8割は消滅しており、その一部は映像で見させられている。強大な力を前に、自分たちでは戦力として役に立てないと判断し、人々の避難誘導や物資の運搬などを行っていたのではないだろうか。
そして、守るべき対象が全て殺されてしまったことで、役に立てないと知りながらも再び、戦場に駆けつけたのだ。
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天津飯は戦いの場に駆けつけ、デンデとサタンに向けられた一撃を気功砲でかき消している。
天津飯一人しかいないことから、今回もチャオズは「おいてきた」と思われがちだ。しかし、この場面は世界中全てが死に絶えた世界だ。躊躇なく全て破壊するような相手に対して「おいてくる」ことは意味をなさない。
(これはセルゲームでも言えることだが)
恐らく天津飯は人造人間編でのチャオズの行動によって、「おいていく」ことは無理であると悟ったのだろう。そしてチャオズ自身も成長し、勇気ある、しかし無謀な行動で命を捨てる危うさを理解した。
そうした結果、チャオズは姿を表さずに後方支援に徹するコンビネーションが2人の中で確立されていたのではないだろうか。
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その後、天津飯は魔人ブウの蹴りによって瀕死の状態となる。以下はその直前の悟空の言葉だ。
はっはーっ!!えらそうにしてられんのも今のうちだぞ!!こっちはもんのすごいパワーアップアイテムを用意してんだ!!
魔人ブウはこの言葉にやや動揺を見せており、万が一の可能性を考えての天津飯の始末だった。
全力で蹴ってはいないが、明確な手加減もしていない。この時点で天津飯の実力をブウが知らないことを考えれば、それなりの威力で蹴った可能性も考えられる。
しかし天津飯は死ななかった。
人間と魔人の異次元の能力差を考えれば、本来は確実に死んでいたはずだ。
この時、恐らくチャオズは後方にいた。そしてブウに蹴られる直前、天津飯もしくはブウに何らかの超能力を使い、ダメージを軽減したのではないか。
そして注目すべきは次のシーンだ。
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悟飯がポタラを落としてしまい、もたついている間に悟空を始末しようとする場面だ。悟空に攻撃を仕掛ける瞬間、ブウは不自然に動きを止めている。
普通に解釈すれば、取り込んだゴテンクスの「超サイヤ人3になっていられる時間切れ」により、驚いて動きが止まっただけだろう。
しかし、その前のシーンでブウは以下のように語っている。
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劇中の会話の量、およびシーンの量から推察すると、ここからブウが動きを止めるまでに10分が経過しているとはとても思えない。せいぜい3~4分、穴の中で悟飯をいたぶった時間が描写外であるとしても+2分くらいだろう。
ブウが勘違いをしていた可能性もあるが、この時のブウはピッコロを取り込んでおり、頭脳も聡明である。元来の慎重な性格もあって、そこまで大きな読み違いをするとは考えにくい。力を使いすぎるなど変身時間が短くなることを示唆する描写も無い。
また、その前のゴテンクスの変身が解ける描写では、まず超サイヤ人3が解けてノーマルに戻った後、その数分後にゴテンクス状態が解けていた。
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しかし、ブウは一気にピッコロが強く出る状態にまで変化しており、ゴテンクス状態も含めて解けていることが伺える。
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超サイヤ人3が解けただけであれば、残り時間で普通の超サイヤ人ゴテンクスになれば良い。恐らくその状態だと苦戦はするが、元のブウとの合算で悟飯より力は上だろう。
しかし、このシーンではゴテンクス状態も一気に解けてしまった。これはかなり不自然な変化であり、なんらかの外的要因があった可能性も大いに考えられる。
もしかすると、天津飯登場以降、チャオズがブウに超能力をかけ続けており、その影響で変身時間が短くなったのではないか。そして、ブウの変身が解ける直前に一瞬だけ動きを止め、悟空を助けることもできたのだ。
そう考えればこの変身時間が短い描写や、一気にゴテンクス状態が解けた状況も説明がつく。
元々持っていた超能力の才能に加え、神様、界王様という超常的な存在に師事し、その後も10年近く修業を続けたチャオズであれば、不可能とは言い切れないはずだ。
なお、補足となるが悟天とトランクスは修行中、以下のように言及している。
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実際に変身して戦った際とは異なる挙動だが、これは精神と時の部屋が過酷な環境だったが故、外界より気の消費が激しかったために起こった可能性が考えられる。
チャオズの超能力でブウの気の消費効率を悪化させたことによって、精神と時の部屋と同じ状況を発生させた、と考えることもできる描写ではないだろうか。
その後、天津飯、そしてチャオズがどうなったのかの描写は無い。恐らくは地球爆破に巻き込まれて命を落とした後、他の地球人と同様にドラゴンボールにて復活し、元気玉に力を送ったのだろう。
魔人ブウ消滅後、劇中でチャオズが登場する最後の場面だ。
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たおやかな、ともすれば全王のような笑顔を浮かべているチャオズ。世界は平和になった。もう彼が死に急ぐ必要は無いのだ。
おわりに
ドラゴンボールという作品は、修業や覚醒により、肉体的な強さで相手を上回ることを主眼に置いた作品である。
キャラクターの精神的な強さが描かれることは多くない。
そんな中、2度に渡り犠牲的な精神が描かれているチャオズは、ドラゴンボールの世界では異質な、力ではない精神力、勇気を描写されたキャラクターだと言えるだろう。
チャオズは勇気と自己犠牲精神を持ち、あくまで可能性の上でだが、セルを足止めしたり、魔人ブウを弱体できるほどの超能力の持ち主だったのかもしれない。
けして戦力外の臆病者ではないのである。
チャオズという漢が後世で正しく評価されることを祈って、ここで筆を置きたい。
かしこ。
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