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「人の心に爪痕を残す歌」とは

私はけっこう多趣味で、しかも割と平均点以上を採れる才能が色々あります。

歌はその一つ。

この記事では、私が習得した、「うまく歌うための技」を、さらっと簡単にご紹介します。ヒントだけなので、「どう具体的に表現するか」は、それぞれでお考えいただければと思います。

それではまいりましょう。


「人の心に爪痕を残す歌」とは

01.「人の心に爪痕を残す歌」の定義

まず最初に、さらっと定義しておきましょう。私の言う「人の心に爪痕を残す歌」とは、誰かの記憶に、私の感情を刻み付ける歌。

十年後、二十年後に、私の歌を聴いたことを思い出して、私の歌声そのものは思い出せずとも、「ああ、そういえばあの人の歌を聴いて、じーんときちゃったな、もう一度聞きたいな」と思わせるような歌。人の歴史の1ページに残るような歌。

02.どう歌えば人の心に残るのか

これはもう、私からすると自明。例えばカラオケで、私が歌っているのを聞いて、嫉妬のあまり邪魔をしてくる人とか、普段は私と仲が悪かったはずなのに、驚いて「うまいね」とぼそっと言ってくれるような人とか、そういう「変化」を引き起こすためには、どういう表現をするのがいいかを考えるといいですね。

たんてきに(?)、思いつくままに書いてしまうと、
・本家の歌手よりもうまく歌う
これです。

「歌手よりもうまく歌うだって? そんなのできるなら歌手になれるだろ!」、と思われる方。いえいえ、それは違います。歌手になるためには運やコネや時間やお金が必要で、歌の才能だけではなれないのですよね。それは歌手以外の職業も同じ。

で、「うまい歌」って何かというと、たぶん下記の4つ。
①聴く人に共感してもらえる、感情に訴える選曲
②原曲を理解し、吸収して養分にし、果実という形で表現
③ビートが速く表現が多彩
④常人には使えない発声テクニック

これらをちょっとでも理解して応用すれば、あなたの歌は、今よりも人の心に、爪痕を残せるようになりますよ。

それぞれ簡単に、説明してまいりましょう。

03.聴く人に共感してもらえる、感情に訴える選曲

これはいわゆる「デザイン思考」に基づくものです。これから歌う歌を聞いて欲しいのは誰か、どのような曲ならその人に共感して、感動してもらえるかを最優先に考えて、選曲します。選曲の時点でまず、成功か失敗かが8割がた決まるような気がします。

最近テレビで見たのですけど、「カラオケで若い人で、上司におもねるような古い曲を得意げに歌う人がいるけど、あれって逆効果だよねえ」っていう意見を持っている人がいるようです。私は「えー? そうかなあ? そう思うんだったらあなたはターゲットではなかったのかも知れませんねえ」、と思ってしまいました。そもそも今、昭和の名曲が再評価されているようなので、「若い人がカラオケでナツメロを歌う」というのは、何の意図も違和感もない表現なのかも知れません。

例えば結婚式で、別れの曲とか昭和の物悲しいフォークソングとかを歌ったら、そりゃあ顰蹙(ひんしゅく)でしょう。仲間でカラオケに行って軍歌などを歌うのもドン引きされるでしょうし、卒業記念のパーティーで尾崎豊の「卒業」を歌うのも......、あ、これはちょっと微妙ですね。ありかなしかと言うと、ありかも知れませんね。

まあ、好きな曲を選べばいいという意見もあると思うのですけど、私としては、「なぜその曲を今歌うのか」のわかりやすいストーリーを用意しておくのが、ベストかなと思います。

04.原曲を理解し、吸収して養分にし、果実という形で表現

私は歌というのは、植物における花とか果実のようなものだと思っています。

種を植え、適度な温度と水と、二酸化炭素と太陽光を与えることで、植物はそれを吸収・合成して成長し、花を咲かせて実をつけるのですね。

これを歌に当てはめると、種は原曲になります。元の曲の遺伝子、DNAが記録された設計図ですね。

そして適度な温度と水と、二酸化炭素と太陽光というのは、その歌を歌うあなたの経験や記憶、思想や哲学や宗教観など、さまざまなあなたの感情です。種というDNAの塊に、あなたの感情を与えることで、その曲はあなたなりに成長させることが出来、あなたのものになるのですね。

あなたの感情を与え、合成させることで、その曲はあなただけのものになり、あなただけの花や実をつけます。このことを、しっかり把握しておくことが、2番目に大切なことです。

05.ビートが速く表現が多彩

ビートっていうのは「拍子」。

リズムとかテンポとかに置き換えても構いません。ただし重要なのは、ただ単に曲のスピードを速めればいいっていうものではないこと。

わかりやすく、たんてきに(?)言うと、「曲の解像度をより高めましょう」ということです。

「曲の解像度って、なんやねーん」、とおっしゃる方。そうですねー、例えばゲームでいうと、ファミコンのしょぼいグラフィックは解像度が低い、PS5やパソコンの綺麗なグラフィックは解像度が高い、ということ。つまり曲の解像度を高めることで、「歌」の表現力が高まり、より多くの感情を込めることが可能になるのですね。

もっと詳しく説明することが可能ですけど、今日はここまでにしておきます。気が向いたらまたそのうちに。

06.常人には使えない発声テクニック

私は歌は、義務教育などで教わった以外の特殊なトレーニングは受けていないため、すべて自己流なのですけど、声って喉だけで発するものではありませんね。

楽器で言うと、「大きい楽器は低い音、小さい楽器は高い音を出す」という傾向にありますが、人間の身体と声の関係もそうなのです。背が高い人は低い声、背が低い人は高い声を出しがち。

ということは逆に、背伸びをしたり背をかがめたりすることで、微妙に音程を上下させることが可能。

あと、手を振ったり、こぶしを握ったりすることでも、声は微妙に変化します。これはたぶん、横隔膜に変化を与えることで、声質が変化するのでしょう。

右手を高くあげて、手を開いたり閉じたり、両手を身体の横で開いたりする歌手さんがいますけど、あれも横隔膜の制御をしているんでしょう。

あと、顔を上げたり下げたりするだけで、喉の共鳴具合が変わって声質が変わりますね。いわゆる、のどちんこを変形させたり傾けたりすることでも、たぶん声質が変化するのでしょう。ちなみに、私は幼い頃のどちんこを切除されていますので、他の人とは声質が違うかも知れません。

チャゲ&飛鳥のASKAさんが、「自分の喉は特殊」みたいなことをコメントしていたのを見た記憶があります。ASKAさんののどちんこは2つある、みたいな噂もあったようななかったような(笑。

少なくとも声を震わせる、「ビブラート」というテクニックと、身体の動作を組み合わせることで、2つ以上の音程を同時に発声し、一人の声だけで2音、3音の和音を作ることも出来ます。「オクターブユニゾン」までの音域まで可能かどうかわかりませんが、もしそんな声が出せたらそれだけで聴く人の耳に、強烈な爪痕を残せるでしょう。ただ、喉にものすごく負担がかかるので、ここぞという時にだけ使うといいですね。

07.聞く人の心に爪痕を残す歌声のサンプル

最後に、私が「この人めっちゃ歌うまいなあ」と思っている人たちのYoutubeの動画を紹介しておきます。感情を込めて、曲の解像度をより高め、全身を使って表現しようとしているのが、わかると思います。まあこれが正解かどうかはわからず、好みの問題かも知れませんが(笑。

追記:以下を追加 2024/03/17

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