チューブ吐きになった日


実際のとこ、
フライパンにパスタとか山盛り作って
youtubeとかtwitterを脳死で見ながら
食べてるときが一番楽しいと思ってる。

日々のストレスから逃げて生きる為に
糖質依存になってるのは知ってるけど

でもそうして食べてないと
生きていけない。
じっとしてるだけで苦しくて、
茫漠した不安感で襲われる。

食べ物の魔法がないと
生きるのがつらすぎる。
でも太りたくはない。

初めてチューブに成功した時のこと。

オムライスがどうしても食べたかった。
欲に負けて食べたはいいけど、
喉に指を突っ込んでも米が沈んで
全く吐けなかった。

当時の体重は49kg
世間的には普通なのかも知れないけど、
そんなの知らない。
こっちはもっと痩せたいんだわ。

これ以上太ったらの恐怖と絶望で、
以前からネットで注文していた内径10cmの
チューブ。

はじめの頃は
チューブを入れようとしても、
体が拒否していた。
異物なんだから当たり前だけど。

何度突っ込んでも、
喉の奥に入っていかないで、
汚い嗚咽だけでてきた。

でも
オムライスを食べたあの日の夜だけは

吸収してこれ以上太ったらという恐怖と、
なんで苦しくなるまで食べてしまったんだ、
っていう最悪な自己嫌悪で
頭が真っ黒になって、
泣きながら
喉にチューブを死にものぐるいで
つっこんだ。

一回目。
嗚咽。
2回目
また嗚咽
さん回、
④回、
五回、
何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も

喉に入れ始めて中盤ぐらいにくる、
異物を拒否する不快感。
体の最後最後の禁止抵抗をぶち破って、
胃までチューブが貫通して、
ワタワタしながら
体を傾けた瞬間
ゲロが管から逆流してきた。

あのときの安心感は忘れない。
もう太る心配がない。
もう苦しむ必要がないんだって。
死ぬほど嬉しかったし興奮した。


つくりおき



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?