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働くことに向かっている

今日も気持ちの良い天気だった。ぐるぐると止まらない思考は前向きにはならない。違う思考で切り替えようと思い新宿で「アイアンクロー」を観た。
行きの電車で気づく。眼鏡を忘れた。スタッフの方に相談してみたがチケット購入後の座席変更はできないと。映画を観るのに眼鏡を忘れるなんて!他のこと(仕事再開のこと)で頭がいっぱいな証拠だ。

「アイアンクロー」はすごく好きな作品だった。ザック・エフロンの変わりように驚いた。貫禄ある。強すぎるお父さんに引っ張られて、次第に心を壊していった息子たち。自分の中で必死にバランスを取ろうとする様子が繊細に描かれていたように思った。ふとした表情が深い悲しみに見える。


静かな夜の時間。テレビもつけず音楽も流さずに、一人これを打っている。
昨日のことを思い出す。

一緒に働いていたドクター(女性)が我が家に遊びに来ていた。
私が休職中に、先生が他の病院に出向され、今はその病院も退職されたと。
今はもともと勤めている病院(私の職場)の外来を週に2日だけ勤務していると。
時間ができたから、と言って会いに来てくれた。

先生とスパークリングワインを飲んでビールを飲んで酎ハイを飲んだ。
昼過ぎから飲みまくる私と先生。腹を割って(先生は可能な範囲で)話す。
話倒した。
先生は患者さんと家族のために、あれこれと手を尽くし誠意を持って向き合う人だ。一緒に担当したケースの話で盛り上がる。
私に対して労いの言葉をかけてもらった。
いや、素直に受け取るのならば、ソーシャルワーカーとして信頼する気持ちを伝えてもらった。
涙が出た。
出るよ、そりゃあ。

正直な気持ちを話した。
患者さんや家族、行政の人やケアマネ、医師や看護師、リハスタッフなど多方面からあれこれ言われることが今はまだ怖い。
各方面への適切な対応が、できるかわからない。

先生は黙って聞いていた。
私たちの間に静かな時間が流れていた。

また来月も会いましょう、と言ってお見送り。

先生からいただいたお煎餅。軽くて美味しかった。


「心身ともに健やかに生きる」が私のテーマ。
大腸がん経過観察中であることや、ストーマのこと、うつ病のこと、そして私はこれまでもいくつか病気をしていること。
それらを踏まえて健康を大事にしたい。
今あるこの時間は当たり前ではない。再発率が頭をよぎる。

やりたくないことをしている時間はない、と思う。
しかし同時に、そんな楽しいばかりの仕事なんて無い、とも思う。
生活するのにはお金が必要。
でも、お金より体が大事とも思う。
バランスがわからない。
正解なんて誰にもわからないのかもしれない。
やってみて探って失敗して、を繰り返すしか無いのかもしれない。

ただ「怖い」のだ。
うつ病。
また、あの時のように気持ちが深く沈み、かちこちに固まって、これを終わりにしたいと突き詰めて考えてしまうことが怖い。
大腸がん。
また、あの時のように自分の命の終わりを突きつけられ、どうしようもない孤独感の中先が見えない痛くてだるい治療をすることが怖い。

それなのに、
希望や目標という「楽しさ」が私の底から湧いてくる期待を捨てられない。
いや、持っていたい。

「怖い」と「楽しい」。
今は「怖い」が圧倒的に勢力を増している。
うーん。仕事に「楽しい」は難しい。少なくとも今の私には。
私の中の「楽しい」がんばれ。


L.L.beanのトートに刺繍したセンシティブ。
この日、ウジウジの真っ只中にいたので、ふと目に入って笑った。

先生は13時に来て17時半に帰った。
帰る前に小川軒のレイズン・ウィッチとコーヒーを出して一緒に食べた。
レイズン・ウィッチはコーヒー味だったが、私は酔いすぎて味がわからなかった。
先生は、こんな味があるなんて知らなかった。美味しい。と言って食べていた。
ドラえもんの煎餅の他に、日本橋で買ったという芋けんぴをもらった。
先生が帰った後、やめときゃ良いのに封を開けちゃった。
止まらなくて困った。
芋けんぴってなんであんなにおいしいのかね。

多めのアルコールと脂質と食物繊維で、腸太郎に負担がかかってしまった。
だから、今日は優しい食事を心がけた。
こういうバランスは簡単にとれるんだけどなあ。

来週は異動するかもしれない職場の見学に行く。

仕事再開に向けて、
目の前に船は来ている。
その船に乗るか乗らないか。
さて、どうしようか。

考えるのは一旦おしまい。
朝と夜は楽しいことを考える。
明日はドトールでモーニングの日。
トーストにジャムとコーヒー。
楽しみだなあ。


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