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木枯らしが吹く街で…第4 話
第4話:始まりの季節
『あのさ…優菜…来週火曜から秋休みだろ?』
『うん…?』
私は小さく頷いた。
『いや…その…』
煮えきらない態度を取る涼介
『秋休み、俺に買わせてくれよ』
涼介は真っ直ぐ私を見て、そう言った。
『はあ?何言ってんの?』
私は吹き出して笑ってしまった。
『お前の秋休み…俺が買って、その期間、恋人にしてやるよ』
涼介は至って真面目な顔で言う。
『秋休み買う
木枯らしが吹く街で…第1話
第1話:深まる秋の中で…
私は、相坂優菜
都内の高校に通っている普通の高校2年生だ。
そして、私の隣でYouTubeを見ながらベラベラ喋っているのが、小学校からの幼馴染、倉田涼介
『なんだこれ〜つまんな…優菜見てみ〜』
幼馴染でずっと仲は良いけど、お互い好きって感情は無くて、でもずっと一緒いる…みたいな関係。
涼介の家は超が付くほどのお金持ち…
でも、金持ち独特の嫌な感じは無いし、普通にファス