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期待をかける

日本にいる子どもたちを世界に飛び立たせることを目標にこの仕事をしている。でも、以前の職場の上司にとっては、私が子どもで、私に世界へ行ってほしいと願っている。「あなたには、それが向いている」、この言葉は上司の彼自身への後悔がそうさせている。自分の語学力のなさを憂いている。

多くの保護者は自分の心残りを子どもに負わせたくなくて、自分が手にできなかった幸せを子どもに掴ませようと教育をする。貧しい家の出身である友人の父は子どものころに動物園や水族館に行けなかったから、自身の子どもはあちこち連れて行ったそうだ。一家のアルバムを開けば、子どもよりも楽しんでいる父がいると、友人は笑う。

人は私に開拓心あふれるという表現を使う。準備のない世界を一人で生きているから、そう見えるだけだ。誰であれ、同じ環境であれば、そうならざるを得ない。私の親は自分にできなかったことを子どもにやらせる人ではなかった。ましてや応援もしていない。本当は友人の父親のように、一緒に進路を考えてほしかった。ただ私の親が悪いわけではない。彼らには、彼らの人生があった。介入があれば連鎖は止められる。今は専門家になった私が、私の家族に声をかけるならば、病院へ行け、ただそれだけだ。

私は、私が欲しかったものを手に入れたんじゃないだろうか。本当の意味で、その人のことを考えて言葉を発している人はいない。でも理由がどうであれ、期待をかけられるのも悪くない。それなりに真剣に考えたいと思った。

すぐ忘れちゃうので備忘録

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