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幼稚園に行かない!!

次男4歳が、今朝言い放った言葉。

共働きで延長保育を利用しないと迎えに行けない。子供達3人とも小学校・幼稚園・保育園と延長保育を利用してる。

次男は保育園時代から連れて行くとよく泣いて「行かない!」を連呼する子だった。その時は、「私は泣き喚くこのこを無理やり保育園に押し込んで…いったい何をやっていいるんだ」と気が病んでいた。かわいそうだった。

とにかく、次男は一度嫌だと思うとなかなか切り替えができず、泣き喚いて抵抗するタイプだった。これが結構しんどい。

ただ、最近はどうにもならない状況は減ってきていて、泣いて嫌がっても話が出来るとこまで落ち着くことができる。成長したなと思っていた。

今日の嫌は明確な理由があった。
延長保育に行きたいくない!
最近延長保育時間に何か嫌なことがあったようで、「〇〇君がクワガタとカブトムち弱いって!!!」…ふむ。そうか、その子と遊ばなければ良いのでは?
「たくさんいてやなの!!!」夏期保育の時は人が少なかったのか…。なるほど、一人で端っこで遊べば良いじゃないか。「やだ!!!行かない!!!」。

私と妻はこの辺の対処は心得ている。押してダメな引いてみろ、だ。「じゃ、次男くんは置いていくね。」「じゃ、みんなで行ってくるね〜。」
「いぐー!いく!!いぐー!」×4。
その言い方やめて。

なんとか車に乗せたまでは良かったが、今回は本人の気持ちがなかなかブレなかった。車の中で、行かないと泣き出ししまった。説得をしながら幼稚園に着いたものの本人は車の中から動かない様子。次男の鳴き声はなかなかに大きく、その大泣きが登園の親御さんたちの目を釘付けにしていた。

この後すぐに妻も通勤に車を使うためここで時間を使うことは出来ない。三男も車からおろして抱っこでいる。朝とはいえこの時季の太陽は暑い。じっとしていることもできない。

少し行くように促したが、これは無理そうだ。
こちらの心が折れる。
最後に問うた。帰って良いのね?帰ったら幼稚園もう来れないからね?
「帰るー!!」。もうだめだ。
三男を乗せ直して、車のエンジンを起動する。
タイヤが砂利の上を少し滑った。
「いくー!!イグの!!いぐー!!」。
ブレーキをかける。行くの?
「行かないー!!」。もうダメだ。帰る。

帰るとすぐに妻が出てきた。もう間に合わない。次男は、「やっぱり、行くのーー!幼稚園行く!行くーーーー!!!」。もう行けない。もう遅いよ。
妻が車で敷地内から出ていく。もう幼稚園には行けない。

まだ必死に行くと何度も突進してくる次男を、私は何度もビーズクッションに投げた。もう行けないんだって!タイミングってものがあるんだよ!!もう遅い。遅いんだって。

不憫だ。次男は思い立つタイミングがいつも悪い。やれるタイミングで嫌がって終わると物寂しさからやりたがる。これでは何もできない。

ようやく暴れ疲れた次男は少しずつ私の話を聞き始めた。
もう車がないから行けない。
歩いて行こうにも暑いし、延長保育に行きたくないのであれば迎えに行けない。
歩いて行っている最中に行かないなんてことにもなりかなねい。
休んだからには、幼稚園よりも充実した一日になるように工夫しなさい。
ともろもろ…。

そこからは、なんと素直なことか。
自分のやりたいことを要求してくるが、ゲームやhuluはダメと言われると工作をし始めた。虫を作って自慢げに見てと言ってきた。あの大泣きはどこに行った?

虫を捕まえてくると汗だくになりながら庭を練り歩いていた。何も捕まらなかったと不満そうだったが、オニヤンマがいたとか蝶が早いとか発見があったようだ。

お腹が減ったやおやつ食べたいなどの要求もあったが、私も仕事している。そう簡単に対応するわけにはいかない。パパ、仕事中だから我慢しなさい。こうゆうことに対応できないよってさっき言ったよね?「…。」無言で隣の部屋に。本人なりに理解しているんだろうと思う。次男はバカではないのだ。

昼休みにおにぎりを一緒に作って食べた。
休憩後、また工作を始めてた次男は、しばらく私の方には来なかった。

しばらくすると無言で近づいてきた次男は、私の膝の上に座りたいと催促してきた。懐かしいな。この子は、保育園時代、風邪を引いたり登園できなかった時、仕事中の私のあぐらの上に陣取って、よくそのまま寝ていたのだ。その頃はあぐらにすっぽりおさまる大きさだった。

大きくなった。

膝の上に乗った次男の頭が、私の顎のすぐ下にある。
本当に大きくなったんだな。
「覚えてる?パパの膝の上でよく寝てたんだよ?君は。」
「覚えてるよ。よく寝てたよねー。」
「ほんとかー?」
「へへ」

待って、泣ける。仕事しながら泣くことになるとは。

懐かしいし、その思い出話ができたし、その頃のこの子にはもう会えないし、大きく成長したし…。バカみたいに泣き喚くこのこもいずれ見れなくなるのか。悲しい、寂しい。
…あれ、寝た?寝てるじゃん…。おいおい天使かよ。

結局、膝のうえで寝てしまった次男を移動させて寝かそうと思った。重くなったなぁ。大きく重くなった次男を移動させようと思ったけどぎこちなく移動したもんだから起きてしまった。昔ならそれでも寝た次男だが、「寝ない!」とはっきり起きた。成長したね。

その後、長男・三男・妻と帰ってきて、長男がずるいだの三男がおもちゃを奪うだの喚くいつも通りの次男になっていたが、裏ではちゃんと成長している。大丈夫。

明日はちゃんと行けよ。幼稚園。

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