メンタルクリニックへ相談に行ったら、他にも色々思うところあり

もうかれこれ15年近く、私は睡眠導入剤を服用している。

若い頃から、眠りが浅かった傾向にあったと思う。
仕事のプレッシャーで寝付けなくなり、当時の恋人が服用していた睡眠導入剤(以下眠剤)を分けて貰い、試しに飲んでみたのがきっかけだった。
皮肉な事に、恋人はその後眠剤なしでも眠れるようになったのに、私はその後もずっと飲み続け、眠剤なしでは眠れない、いわば依存症になった。

医師の間でも、眠剤をどう取り入れるか意見が分かれると言う。
薬なのだから、気軽に飲んで良い訳がないと言う医師も居たし、私のかかりつけの先生は、割と気軽に処方箋を出してくれた。
どれを処方するかも、医師の好みやトレンド傾向などがあるらしい。

どんなに身体が疲れても、眠剤なしでは私はきっと眠れないと思う。
眠剤がないと不安だ…と感じている時点で、既に依存性だと、内科の先生が言っていた。
普段からクスリクスリの生活でもないなら、眠剤ぐらい…と気軽に捉えていた。

今私が服用しているのは、まぁまぁ効き目強めのタイプで、合っているとは思う。
ただ明け方に目覚める事がたまにあったり、目覚めが悪い朝もあったりで、他に良い眠剤がないものか気になっていた。

薬剤師なら中立的なアドバイスが得られるかもと相談してみたら、昨今は、内科よりメンタルクリニックの管轄らしい。メンタルクリニックを受診するよう勧められた。

私が受診した事があるメンタルクリニックは、自宅近くのそこだけなのだけれど、先生はおそらく、とても患者ファーストだと思う。
ゆっくり話を聞いてくれるし、急かされる事もないし、ざっくばらんに話してくれる。

主流になりつつある眠剤を何種類か紹介され、そのうちの一種を試してみる事にした。薬価の高い、まだ新しい薬だった。結果、全く合わなかった。
副作用の方が私には強く、一晩で諦めてしまった。
悪夢を見ると言う副作用が多く報告されていると聞いていた。
悪い夢なら普段から見ると言うのに、更に増し増しになるのか⁈  私が見たのは、決して悪夢ではなかった。
ただずーっと夢を見続け、リアルな夢に声を上げ目を覚ましたり、夢なのか目が覚めたのかわからなくなったり、少なくとも深い眠りが全くなかった。これは無理だ。

睡眠の質を上げられたらと期待していたけれど、これまで通りの眠剤で様子を見て、また内科の先生にも話してみる事にした。

眠りが浅い者からすると、「一度寝たら起きない」人や「5時間寝られたらOK」「どこででも寝られる」などなどは、羨ましいこの上ない。
爆睡できるのは、健康にも美容にも最強ではないか。
枕が変わると寝られないせいで、泊まり旅行に行きたくても行かない。
出張自体はワクワクするのに、部屋の枕がどうだろうかとソワソワする。

タフな割には、「睡眠力」が見合っていない。
今日も早く寝なきゃと毎日思っている。その反動で、休みの前日に無駄に夜更かししてしまったり。5時間睡眠でもし足りるなら、他にできる事がもっと増えるのにと考えたりする。人生をすごく損していると思ったりする。

とか何とかボヤいたところで、どうにか眠れているなら良しとすべきか。良い先生も近くに居る。
世間の心療内科は、闇だらけと聞くではないか。
最初の症状に対して処方された薬に副作用が出て、それに対しまた医師が新たな別の薬を処方する。患者が服用する薬はどんどん増え、患者は薬漬けにされる。

鬱と診断され様々な薬を服用している8割9割の人が、本物の鬱ではないと提言する医師がいる。服用中の薬を少しずつでも減らせられれば、症状が改善するという事で、その医師は、むしろ薬を今より減らしましょうと患者に指導するらしい。患者の中には、あちこちの心療内科をハシゴし、大学病院からも薬をてんこ盛りされ、他に飲める薬はないかとその医師を尋ねて来るらしい。
更に薬を増やしてくれると期待して来るなんて、むしろ減らして健康になろうと医師が提案しても、暫くは拒絶して信用しないなんて。闇だ。

専門医を頼ったら、患者は断薬もできず更に社会復帰が絶望的になるという、これが日本の診療内科の真実。
若手のオーバードーズ問題も、今後もっと深刻になって行くと思われる。
高齢者も、ある意味オーバードーズ。生きたいかどうかより、生かされてしまう助かってしまう先進医療ってどうよ⁈

日本人は、終戦の玉音放送で聞いたように、耐え難きを耐え、忍び難きを忍ぶ国民なのだろう。その傾向は今も根強いけれど、でも時代は変わるし、耐え抜いた先に明るい未来が見える日本ではなくなった以上、脱落したり逃げたり、動きたくなくなったり働きたくなくなったり、恋愛に興味が持てなくなったり、家族の世話だって嫌になったり。誰にでもあると思う。

生き辛さを感じている人の方が多いかも知れない。無茶が効く手応えがある人は別として、個人的には、この先は無理をする必要はないと捉えている。当面日本は、弱った人に寛容ではないから。
つい頑張ってしまいがちだけれど、実際に弱ったら、誰にも頼れないかも知れない。
負のエネルギーやオーラに圧倒される。伝播すると、それだけでちょっとしんどくなる。
最近だと、スキャンダル報道が加熱し過ぎで、純粋にニュースだけ読みたいのに、画像や見出しに無駄なストレスを感じてしまう。
人の不幸にたかる、賤しいハイエナ…いやクズだな…が世の中に沢山居る。
もう新事実も何も要らないから、そっとしておけば良い。メディアの発信に釣られるべからず。

眠剤から、諸々いろいろと思いを馳せてみた。

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