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素人の3原則

私の考える素人3則に、
❶ピッチが合わない
❷音が延ばせない
❸タイミングが揃わない
というものがあります。

このうちピッチさえ合えば何となく様になるのですが、これがなんとも上達しません。

以前、とあるプロプレイヤーから「だいたいの問題は息の問題である」とお聞きしたことがあります。
意識してみると確かにその通りで、演奏中息切れを起こしそうな時にプレイが乱れていることがよくわかります。
息切れの問題を解決するためのいくつかのアイデアがありますが、最も一般的なアイデアは、必要の都度息を吸うことではないかと思います。
他には、一回吸ったら10分間吐き続けるられるよう人体改造する、吸った息を体内で熱膨張させて噴射する、吸いながらでも音を鳴らす、などといったものも考えられますが、そのようなスーパープレーは21世紀の現代でも何故か聞きません。
それはたぶん、そうまでして完璧な演奏は必ずしも求められていない、ということだと思います。
ここに我々素人のつけ入る隙がありそうです。普通に考えれば騒音をまき散らしているだけのバンドでも、演出などを駆使して聴衆を感動の渦に巻き込むことができれば、演奏自体は二の次でいいということを意味します。

話は戻って素人3原則をクリアすれば、間違いなく素人の領域を脱することに大成功。あなたはチームメイトから頼りにされ、ウハウハなトランペット・ライフを送れること間違いございません。
そしてここからは秘中の秘なのですが、快適なトランペット・ライフをさらに盤石にするための、一歩押し進めた技があります。
4分音符であれ8分音符であれ極限まで音符どおりに伸ばし、次の音符へは瞬時に切り換える、ということができれば、意中のあの娘を振り向かせることも可能でしょう。
俗には、音符を大事になどと言われるのですが、具体的にはこのようなことだと思っています。
習得には繰り返し訓練することはもちろん有用ですが、それ以上に、どんな音も吐き捨てないという意識を持ち、落ち着いてプレイするだけでクリアできるケースが意外と多いような気がします。

ここまで来れば、並みいる全国のトランペット素人の頂点くらいには立っていると自負できるでしょう。
そしてここで注意点があります。もしあなたが吹奏楽団ライフを満喫したければ、決して真の実力は他のメンバーに知られてはいけません。
バンドの練習では若い娘の匂いに集中することになるため、自ずと演奏はおろそかになります。
この時のパフォーマンスがあなたの一般的な実力であり、これ以上を周りに期待させるような行為は慎むべきです。
このように堪能しつつも普通に吹いているように聴こえる。その高みに至るためにトランペットの練習はあるのです。





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