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#2. ホストファミリーにベジタリアンを強要させられたこと

あまり良い話ではありません。多少否定的な話も入っています。あくまで私はきつかった生活だけど決してベジタリアンを批判したい訳ではないです!


ホストファミリーがベジタリアンだった

メルボルンに着いてから最初の3ヶ月はホームステイを予定していた。私はエージェントを使用して手続きしたので、ホストファミリーの詳細の情報がわかったのは渡航の1週間ほど前。そこには家族構成やペットの有無などの記載はあったが、「ベジタリアン」という文字はどこにもなく、全くそれを知らない状態でホームステイ生活が始まった。でも、完全なベジタリアンではなくて、「ベジタリアンを目指している」という状態で、お客さんが来た時など、たまーに肉や魚も出ていたので、ベジタリアンであると気づくのに随分と時間がかかってしまった。(ちゃんと知ったのは来て3週間ほど後)

私は美味しいご飯を食べることが生き甲斐と言えるくらい食事だけはいつでもストレスフリーで生きていたから、かなり偏りのある食事で、量も十分ではないことがとてもストレスだった。しかし料理の手伝いは何もしないで良いと言われていたため、ただ食べているだけでは何かリクエストをするのは言いづらくて長いこと我慢してた。
でもやっぱり辛くて、耐えられなくて、ある日メッセージでこんな要求をした。

”自分で料理をするので買い物の際に肉や魚を私に買ってきてくれませんか?”

その時の返事は、

”それはできない。自分達が料理しないものを買うことはできない。この家ではベジタリアンを目指してる以上同じものを食べてもらう。1人だけ違うものを食べていたら他の人はどう感じるか想像してみたら?”

私にはどうしてもそれが理解できなかった。ベジタリアンを批判するつもりは全くなくて、ただ自分は違うから。ホストファミリーがベジタリアンを目指しているからといって私もそうなる必要はないと思ったけれど、許されないことだと言われた。更にそんなに嫌ならホストファミリー変えれば?とも言われた。

それならば最初に家に来た時にきちんとベジタリアンであることを説明するべきだと思った。
何も言わずに数週間経った後いきなり、「ベジタリアンだよ」なんて。
きちんと食費込みのお金を払っているのだからせめて十分足りる量のご飯を出すべきだし、
ましてそれを知らずに来たのに。当時はいつも以上に気持ちが不安定になっていた事もありどうしようもない苛立たしさを感じてしまった。
その結果元々3ヶ月の滞在予定を2ヶ月に短縮した。
その後ファミリーグループに送られた文章がこちら。

このメッセージの翌日学校のホームステイ担当オフィスに行って、今までの辛さが溢れてしまい学校で人も沢山いるというのに泣いてしまった。

実際の食事はどんなものだったか

ベジタリアンを目指していると言っていたが、私にはベジタリアンではなくただの偏食の食事に感じてしまった。
例えば、ある日の夜ご飯は味付きのご飯だけ。他の日はかぼちゃの丸焼きだけ。スープだけの日もあって、野菜すら無いことも多々。タンパク質も野菜も十分に取れない食事が3週間ほど続いた。
お昼は自分で用意していたが、キッチンを使うことが許されていなかったため、スーパーでベーグルとハムチーズを買って挟んだもの、コンビニのサンドイッチがなどが主なお昼だった。それでも足りない時は学校の後肉や魚を求めて安いご飯屋さんを巡ったりもした。まだ仕事を見つけておらずに収入がない状態で物価の高いオーストラリアで外食するのはかなり痛手だったが、そうする他気持ちを保つ方法がなかった。
いくつか衝撃的なご飯の写真を↓↓

味付きのインゲン豆だけ
何味か忘れてしまった味付きご飯
かぼちゃの丸焼き

偏った食生活によるストレス・実際に起きた悪影響

周りにこの事を相談した時に、私はベジタリアン耐えられるという人もいた。私がご飯大好き人間だから人よりストレスを大きく感じてしまっただけかもしれない。
食生活だけではなくシャワーの時間が制限されていたりと、他の要因も重なってのことだと思うが、理想としていたホームステイライフとかけ離れていたために人より繊細になっていたのかもな、と今振り返ると感じている。

3週間くらい経ってから、元々持っていたアトピーがひどく悪化し、とてもじゃないけど半袖を着ることはできないくらい手の甲から腕、脇にかけて赤い発疹ができてしまった。かなり醜いため写真は載せられないが、冬で助かったと思うほどあんなにも身体中が赤くなったのは人生で始めてだった。
ヨガのクラスの際にいきなり足が痺れてしまったり、顔は保湿クリームを塗りまくらないと皮が剥けたりもした。
結果皮膚科に3回ほど通い薬を沢山処方され、今では見違えるほど良くなった。

これからホームステイを検討している人へ

こんな話を読むとホームステイに対して良い印象ではなくなってしまうかもしれないけれど、全部こんな家では無いです。
実際私が高校生の際アメリカでホームステイをしたファミリーは愛溢れるとても素敵な家族で、一緒にキャンプに行ったり行きたい所に連れて行ってくれたりもした。また会いに行きたいと思えるくらい大好きな家族です。
だから正直運次第ではある。でも、自分的にこれだけは譲れないという条件があるならば、それを聞ける状況にあるなら絶対に行く前に聞いてみてほしい。私のように食生活が譲れないならベジタリアンではないか是非確認してみて欲しい。
このファミリーをものすごく批判しているように聞こえるかもしれないけど、子供達は本当に可愛くて英語力も上がったし、友達もできて良かったこともある。
ただ、色んな家庭があり考え方もさまざまな世界なので、自分が生きてきた環境が当たり前ではないと気付かされる良い機会になりました。身近にベジタリアンの人は全然いなかったので「こんな世界もあるのか」という自分の知っている世界が広がって、貴重な人生経験になったと思います:)✊🏼


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