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Xiaomi Mi 10 Pro 5G をじっくりレビューしてみた

【9/24追記】Mi10Pro向け中国版MIUI14.0.4の正式版が配信されました。
LHDC V4.0 / V5.0に対応しました。
【3/24追記】Mi10Pro向け中国版MIUI14.0.2のベータ版が配信されました。

こんにちは。にすもんと申します。
今回はXiaomiから2020年に発売されたハイエンドスマホ "Xiaomi Mi 10 Pro" をレビューしていきたいと思います。

今回レビューするのは
・12GB/512GB版
・中国版 CNROM MIUI13.0.6 Stable
・Alpine White (珍珠白)
のバージョンになります。

なぜUltraではなくProを選んだのか
・画面、スピーカー、カメラがUltraより高性能だから

Mi9世代との違いについて
Mi9世代の格安志向と違い、Mi10世代から高級志向に変わりました。
本体価格が大幅に上がった代償として、今までXiaomiが予算の都合で我慢してきた最新技術が盛り込まれています(108MP、エッジディスプレイ、急速充電、冷却機構の強化など)。

外観

雪で水没寸前

外観はとてもオシャレで美しいです。背面パネルはRedmi Note 10 Proのようなサラサラした素材です。
フレームはゴールドになっており、とても高級感があります。
カメラユニットには108MPの文字が印刷されています。
ディスプレイについては後述します。

各インターフェース解説

性能
SoC: Qualcomm Snapdragon 865 5G
RAM: Samsung LPDDR5 5500MHz 8GB / 12GB
Storage: Samsung UFS 3.0 (2900MB/s) 256GB / 512GB
Modem: Qualcomm Snapdragon X55 5G
Wi-Fi 6 / Bluetooth 5.1 対応
Super Vapor Chamber 3000mm²

SoCには2020年フラッグシップのSnapdragon 865を搭載しています。
RAM / Storage構成は
・8GB / 256GB
・12GB / 256GB
・12GB / 512GB
の3種類です。
全体スペックとしては2023年現在でもまだまだ戦える性能だと思います。
なお、排熱の関係上5Gモデムが外付けになりました。
また、当時としては比較的大きい3000平方ミリメートルのベイパーチャンバーを搭載しています。
あとこのスマホ、オーバークロック耐性がものすごく高いです
私が検証した不具合が出ない限界周波数は930MHzでした。
SoCオーバークロックに関してはこちらをご覧ください。


原神やPUBG Mobileなどの高負荷ゲームをやってみると分かりますが、ベイパーチャンバーのおかげで本体外側は非常に熱くなりますがSoCは性能を維持できています。
ちなみにMi 10 Proはカメラ下部にSoC、RAM、ストレージ、モデムが集中配置されています。
この配置のメリットは本体を横向きにして遊ぶゲームだと手が触れる位置から発熱部分が離れているので低温やけどなどの心配がなくなります。
また、このスマホはサーマルスロットリングであるSoC温度80℃でも画面の輝度制限が全くかかりません…(ドン引き)
高グラフィックなゲームにはかなり向いていると思います。


PUBG Mobileでは90fpsに公式対応しています。
試合終盤やスモーク大量展開時はややfpsが落ちますが全く問題ないレベルです。

原神プレイ時の平均fpsはモンドで60fps張り付き、璃月で55~60fps、スメールで52fps前後でした。
(各場所で2時間連続探索+キャラお試し連続戦闘x5にて計測)
稲妻以降はまだ行けてないので検証できません…ですが、予想では重いため50fpsくらいを維持になると思われます。
ちなみに冷却ファンをつけると璃月でも60fps維持が可能になります。
専用ソフトを使って4Kレンダリングさせた場合、冷却ファンなしでスメール戦闘時でも30fps維持しました。
やばいよこのスマホ…

Android版原神4Kレンダリングの詳細はこちらをご覧ください。

ちなみにAntutu Ver 9.5.8 のスコアは705000でした。

Snapdragon870かな?と思うレベルの高さ

ディスプレイ性能

Panel: Samsung E3 Super AMOLED
6.67" 19.5:9 1080×2340 386ppi FHD+
Contrast: 5000000:1
Reflesh Rate: 90Hz
Touch Sampling Rate: 180Hz
最大輝度1200nits
DC調光、HDR10+、DCI-P3、sRGB100%
サンライトモード搭載
原色屏(超高精細色精度)
曲面屏(エッジディスプレイ)

Mi 10 ProはSamsung製 E3 Super AMOLEDを搭載しています。
エッジディスプレイは好みが分かれますね…私は好きです。
リフレッシュレートは90Hz、タッチサンプリングレートは180Hzです。
HDR最大輝度は1200nit、通常時最大輝度は800nitです。
強い日差しを認識すると自動で標準最大まで明るさを上げるサンライトモードが搭載されています。めちゃくちゃ見やすくなるのでとてもありがたい…
sRGB、HDR10+、DCI-P3にも対応しています。
めちゃくちゃ鮮やかです。2020年フラッグシップとしては最強レベル。

簡単設定画面
詳細設定画面

カメラ性能

クアッドカメラ

Main Camera
・108MP (Wide) F1.7 OIS PDAF 1/1.33"
Samsung ISOCELL HMX

・20MP (UltraWide) F2.2 1/2.8" 
Sony IMX 350

・12MP (TelePhoto) F2.0, 50mm 1/2.55" Dual Pixel PDAF
2x Optical Zoom
Samsung ISOCELL 2L7

・8MP(TelePhoto) F2.0 PDAF OIS
3.8x Optical Zoom / 50x Digital Zoom
OmniVision OV08A10

8K @30fps
4K @60fps
1080p @960fps

Selfie Camera
・20MP F2.0 PDAF 1/3"
Samsung ISOCELL 3T2

アウトカメラは108MP+20MP+12MP+8MPのクアッド構成です。
108MP部分はCC9ProPremiumと同じ8Pレンズになっています。
(下位のMi 10はCC9Proと同じ7Pレンズ)
また、MIUI独自機能であるスーパームーンモードに対応しています。
AI合成にはなりますが月を撮ることができます。 
デジタルズームは50倍まで、光学ズームは3.8倍までです。
撮ってみた感想ですが、広角も超広角もかなり綺麗だと思います。広角カメラは星空や夜景なんかも撮れちゃいます。この世代にしてはかなり強い。
あと108MPモードの2倍ズームがかなり綺麗です。ぜひお試しを。
望遠レンズは豆粒低画素センサーの割にはかなり綺麗です。同センサー搭載のVivo機よりも綺麗!
個人的に気に入らなかったのはインカメラです。
解像度が1080pとは思えないぐらい汚いです。冗談抜きで体感480pです。

また、非公式ですがXiaomi 12S UltraのLeicaコラボしたカメラアプリのapkを導入してLeica導入する裏技があります。(詳細についてはまた記事書きますのでしばしお待ちを。)
ちなみにOV08A10はペリスコープレンズではなく通常のレンズになります。
OV08A10についてはしばもんさんの記事をご覧ください。

ちなみにXiaomiはMi10Proのメインカメラを宇宙に飛ばして地球を撮影するという暴挙に出ています


バッテリー性能

4500mAh Li-Pol Single Cell
有線50W、無線30W、リバース充電10W
Xiaomi Mi Turbo Charge 50W
Qualcomm Quick Charge 4+ (QC4+)
USB Power Delivery 3.0 (PD 3.0)

Mi10Proは最大50Wの急速充電に対応しています。
今は240Wのスマホも出てきそうな感じなので時代遅れ感は否めません…まぁ仕方ない。
PDやQC使えるのはありがたいですね。
また、本体背面に他のスマホを置くとワイヤレス送電することができます(最大10W)。
また、この端末の特徴としてグラフィック重視のMIUIにしてはバッテリー持ちがめちゃくちゃ良いです。他機種が電源落ちしていく中で異常発熱もなくバッテリーを保ち続けてるのは凄いなと思いました…ナイスXiaomi。

モード選択

また、バッテリーには複数モードがあります。

・パフォーマンスモード
通常動作をさらに快適にします。プラシーボ効果

・バランスモード
通常モードです。

・バッテリーセーバー
処理性能を制限し、バッテリーを長持ちさせます。

・ウルトラバッテリーセーバー
バックグラウンド動作を行いません。
緊急時などにおすすめです。

50W急速充電を使うと約45分で満充電になります。

オーディオ性能

24bit / 384kHz イヤホンジャックなし
立体音響完全ステレオスピーカー (シンメトリー)
LHDC V3.0対応

Mi10Proは完全独立型のステレオスピーカーを搭載しています。
音質/音圧ともにものすごいクオリティです。
Xiaomi12Sと比較しましたがやはりMi10Proの方が音が良いです。
DxOMarkではiPhone 14 Pro Maxよりもランキング上位に入り込んでいます。

すごすぎる…

対応バンド (中国版)
・2G
GSM 850 / 900 / 1800 / 1900
・3G
HSDPA 850 / 900 / 1700(AWS) / 1900 / 2100 
・4G LTE
 1, 2, 3, 4, 5, 7, 8, 12, 17, 34, 38, 39, 40, 41
・5G
 1, 3, 41, 78, 79

NanoSIM x2 DSDV

Mi10Proは中国版のみSIMスロットが2つあります。グローバル版にはないようです…残念
Dual Sim / Dual VoLTE対応です。
ちなみにミリ波には対応していません。
このスマホはなぜかアンテナが7つもあります。電波はめちゃくちゃ掴みます。
ちなみにWi-Fi+モバイルデータで速度向上させたり、Wi-Fiデュアルバンド同時通信などのブースト機能が搭載されています。

その他機能解説
Mi10Pro(MIUI)の主要機能についても解説します。

・デュアルアプリ
アプリを2つ複製できます。
データは別々になるのでサブ垢や浮気におすすめです。

・セカンドスペース
1つのスマホに2つのスマホをインストールします。(マルチユーザー機能)
ロック画面から内部データまで完全分離されます。

・アプリロック
特定のアプリにロックをかけられます。

・ゲームターボ
ゲームモードです。
ゲーム時のパフォーマンスを引き上げます。

・ポータブルホットスポット
モバイルデータ通信をWi-Fiに変換してルーターのように出力します。
中華スマホなので5GHzも使えますが、屋外で使うと違法になります。気をつけてください。
まぁここに来てる人はそんなこと気にしないと思いますが…

・Wi-Fiデュアルバンド
Wi-Fiルーターから2つのバンドを受信してスピードを上げます。

・スーパー壁紙
地球、火星などのグラフィック壁紙です。

・シンプルモード
高齢者や子供にもわかりやすいUIになります。

その他のスペック
USB 2.0 Type-C / USB OTG
画面内指紋認証 (光学式)
2D顔認証
NFC対応

いいなと感じたところ
・動作がかなりスムーズ
・画面がめちゃくちゃ綺麗
・最新スマホにも引けを取らないカメラ性能
・Wi-Fiの掴みがめちゃくちゃいい
・デザインがオシャレ
・スピーカーの音が良すぎる

残念だと感じたところ
・インカメラの画質

関連動画

最後まで閲覧ありがとうございました
Twitter: @NISMON_Ampere

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