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【002】社会人留学を決めるまで

こんにちは。すーです。
今日は私が社会人留学を決めるまでのお話を書きます。少し長くなりますが、お付き合いしてもらえると嬉しいです。

はじまりは学部時代のスウェーデン留学

時は10年前(驚!)、大学の学部時代に遡ります。
私の学部は1年間の海外留学が必須だったため、大学2年秋から3年夏まで1年間スウェーデンに留学していました。

当時の私は国際協力やジェンダーの分野に関心を持っていたものの、自分の進む道が明確に見えておらず、自分の興味・関心を探るために様々な授業をとっていました。内心「大学卒業までに1つに道を決めなければ、、」と焦っていました。

そんな焦っていた自分とは対照的に、留学先の大学では、年齢や経歴に捉われず自分のペースで学ぶ人にたくさん出会いました。
別の大学を卒業後に大学に入り直して学んでいる人、移民で子連れママながら時間をやりくりして学んでいる人、半年ずつ欧州内の大学を転々としながら学んでいる人など、自分の興味・関心を素直に追求している姿がとても新鮮でした。

そんな彼らの姿を見るうちに、徐々に自分も「焦らずに30歳くらいまでに進む道を見つけたい、そのタイミングでもう一度大学やどこかで学び直したい」と思うようになりました。

進む道は?社会人になってからの試行錯誤

ソーシャルの世界からビジネスの世界へ

そうこうしているうちに大学を卒業し、社会人として働き始めました。
大学では国際協力系NPO活動など、ソーシャルの世界にどっぷり浸かっていたのですが、非営利活動の持続可能性や自分の力不足に直面し、このまま自分が非営利の世界に入っても何も変化は起こせないという感覚もあり、まずはビジネスの世界を学ぶためコンサルティング会社へ就職しました。

それまでビジネスの世界をほとんど知らなかった自分でしたが、ありがたいことに先輩や機会に恵まれ、思い切り学ばせて頂きました。
また、自分の関心のど真ん中だった、社会課題を起点としたプロジェクトや企業ーNPO連携の促進、NPOへのコンサルティングなど稀有なテーマにも取り組ませて頂きました。

そのような自分の関心ど真ん中の経済合理性だけでは説明できないテーマに携わらせて頂く中、所謂コンサル的な、ファクトをロジカルに整理し訴える左脳ドリブンのアプローチのみでは、人を巻き込んで動かせない・変化を促進できないという感覚がありました。そこで、もっと人の感性・感情に訴えかけるような右脳的なアプローチができないか探り始めました。

右脳的なアプローチの探求

右脳的なアプローチといっても、具体的に何かは思い浮かんでませんでした(笑)。そこで、手始めにグラフィックデザイン・ファッションデザインなど、自分が興味があった右脳っぽい分野を学んでみることにしました。

元々小さい頃から絵を描いたり、美術館に行ったりすることは好きだったので、自分で手を動かして表現をすること自体とても楽しく、また、視覚表現には人を動かす力がある確信を得ることができました。

一方で、自分が本当に生み出したいのは有形のモノそのものというよりも、人の感情や行動の変化、ひいては社会の変化など無形のものだなと思うようになりました。そのためにはどのようなアプローチがいいのか、またもやもやと考えるようになりました。

スタートアップへの転職、UXデザイナーへの転向

右脳的なアプローチを探るのと同時に「第三者としてではなく、実際にサービスを創り変化を生み出す側に回りたい」と感じ、教育分野のスタートアップへ転職しました。

入社時はカスタマーサクセスとして、お客様のビジネスを成功に導く役割をになっていたのですが、お客様から色々なお困りごと・ご要望をお伺いする内にもっとプロダクトでお応えしたい気持ちもあり、他にも紆余曲折あり、社内でUXデザイナーへ転向させて頂くことになりました。

サービスデザインとの出会い、留学へ

UXデザイナーとして最初に担当させて頂いたのは、toC向けのサービスでした。立ち上げ間もないタイミングだったこともあり、サービス全体の体験を設計していく必要がありました。

「サービス全体の体験とは?どこから設計すればいいのか?」手探りで進める中、「サービスデザイン」という概念に出会いました。
直感的に「これは自分がしたいことに近いかもしれない」と感じました(この辺りの詳細もおいおい書きます)。サービスを通じてお客様にどのような感情や変化を届けたいのかを起点に、フロント/バックの体験を1つ1つ自分の手で設計していく仕事はとても楽しく、自分に合っている感じがしました。

もっとサービスデザインを学びたいと感じ調べていくうちに、日本よりも海外、特に欧州で研究・実践ともに進んでいることがわかり、ぼんやり留学することが頭に浮かびました。

一方で会社には道半ばで辞めてしまうことに申し訳ない気持ちもあり、1〜2ヶ月迷っていました。最終的には自分の中で学びたい気持ちが強くなり、また自分自身の分野を極めたい、その分野で旗を立てることに挑戦してみたい気持ちもあり、最終的にこのタイミングで留学することを決めました。

※実を言うと、自分はかなり直感優先で決断するタイプなこともあり、この辺りの決断を下した感覚を言語化しきれてはないです。「なんか分かんないけど、今、いかなきゃ」と無視できない・惹かれる感覚に従っただけとも言えます(そのうちもっとクリアに言語化できる日が来る気がします)。

振り返って大事だったこと

留学を決めた経緯をざっくり書いてみました(実際はもっと紆余曲折ありましたが)。

改めてこの10年のプロセスを改めて振り返ってみると、ここまで来るのに、

  • 未知の体験/人に触れてみること

  • 小さくても漠然とでも「〜してみたい」と感じたことを持ち続けること

  • すぐには叶わなくても試行錯誤し続けること

がとっても大事だったんだなあと思います。

若い時分にスウェーデンで自分とは異なる生き方をしている人々に触れて、(その時は非現実的に思えても)いつか大学院で学んでみたい気持ちを持ち続け、様々な経験を積み重ねていったことが、今イタリアでこの文章を書いていることに繋がっているんだなあとしみじみと感じます。

さて、いよいよ明日から大学院の授業が始まります。
これからどんな未知の体験/人に触れるのか、自分の中で新たにどんな「〜してみたい」が生まれるのか、ワクワクした気持ちです。
多分たくさん辛いこともあると思いますが、ここで感じることを忘れずに、また試行錯誤の日々を過ごしていきたいなと思います(10年後に叶うこともあるからね、!)

それでは、今日は早めに寝て明日に備えます。
自分の経験が少しでも誰かの参考になったら嬉しいです。Ciao〜!

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