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【010】ミラノ工科大学サービスデザイン修士 オリエンテーション「デザイナーであるとは」

Buongiorno〜!すーです。皆様どうお過ごしでしょうか〜?
私はほぼ毎日グループワークに追われていますが、、noteも書いていきたいと思います。

一昨日、デザイン系修士(私が在籍するサービスデザインはもちろん、プロダクトデザインやストラテジックデザインなど全てのコース)の生徒全員が集まるオリエンテーションがありました。
主には大学の施設やサービス説明がメインではあったのですが、冒頭にあった教授の話がとても刺激的だったのでシェアしたいと思います。

配られたマグネット「Futureにピン留めしようぜ!」

どんな内容だったかというと「デザイナーであるとはどういうことか」という話でした。

印象的だった部分をいくつか紹介します。

  • デザイナーとは単なる職業ではなく、生き方の選択である

  • デザインスクールでの学びは土台だが、それだけでは良いデザイナーになれない。街に出て、あらゆるデザインに直接触れよ。プロダクト、出会い、コミュニティ、映画、至る所にデザインは溢れている

  • 世界は複雑になり、デザイナーの在り方もコラボレーティブであることが以前にも増して重要になってきている。チームで働くことを学ばない限り、デザイナーにはなり得ない

  • デザインに恋せよ。恋人にするのと同じように、その全てを知り尽くそうとすることを厭う勿れ

  • 良いプロジェクトは良いデザイナーによって為される。一方で、プロジェクトの成功には良いクライアントが必要。デザイナーは誰に自分のアイディア、デザインを売るかよく考えること。悪に売ってはいけない

  • デジタル化で世界は大変革が起きている。人々は複数の時空間で生きることが可能になってきている。これからは寧ろデジタルネイティブの若い世代が上の世代に教え、デザインをリードしていく必要がある

  • ミラノに身を置くとはどういうことか考えること。例え物理的に身を置いていたとしても、母国コミュニティの中で母国コンテンツに常時接続する状態ではどうか。自分のアイデンティは大切にしながらもよく考えること

こんな感じで大教室で話がありました。大学っぽい
チームで働くこと。(辛酸舐めてきた)社会人経験があるからこそ沁みます

他にも話はあったのですが、個人的には以下3つが刺さりました。

  1. 街に出て、あらゆるデザインに直接触れよ

  2. プロジェクトの成功には良いクライアントが必要

  3. ミラノに身を置くとはどういうことか

まず1点目。
自分は学部時代にヨーロッパは散々旅行した&美術館も行きまくったこともあり、最近は授業後や週末は大学のクラスメイトと話したり本を読んだりで、街からはやや足が遠のいていました。
ですが話を聞いて、最近の過ごし方だとデザイナーとして必要なインプットが不足してしまうなと思いました。
生活にも慣れてきたので、もっと街に出て、色々な形態のデザインに触れたり大学の人以外とも話す割合を増やしていこうと思います。まずは美術館の年パスをゲットするぞ。

そして2点目。これは社会人経験をしてきたからこそ沁みるものがありました。
コンサルタントやスタートアップでの経験を通じて、新市場の形成や既存の社会からの変容を意図するプロジェクトは、短期的には利益にならない、ある意味啓蒙的な要素を織り交ぜながら取り組むことが必要だと実感してきました(この辺りはもう少し言語化していきたい)。

一方で、デザイナーとしてクライアントワークをする立場であれば、クライアントの持つ問題意識や視座によって、どこまで短期的な利益のみならず長期的な社会へのインパクトに向けたデザインを取り込めるかも変わってくると思います。

デザイナーとして真の意味でデザイン(以前noteに書いたように、デザインとは現状の状態から望ましい状態に変容させる営み)を成功させたいのであれば、クライアントの意図を汲むだけでは十分ではなく、クライアント・最終ユーザーを啓蒙していくことが必要なんだと思います。

そして3点目。
思えば学部時代の留学からもうすぐ10年が経つのですが、今のようにInsta等のSNSで常時接続している感じではなかったなと思います(自分があまりSNSアクティブじゃなかったこともありますが)。
離れていても情報を入手できたり、連絡取り合えることは素晴らしいですが、意識しないとせっかくその土地・その瞬間に生きている感覚を失う危険性もあると思います(昨今、ウェルビーイング文脈で言われていることとも重なりますね)
自分もInstaやメールを無意識にチェックしてしまいがちなので、今ここを生きる時間を増やしていこうと思います(Instaやメルマガも少し整理しました)。

つらつらと書いてしまいましたが、この辺で。

自らもデザイナーであるとはどういうことか、これからもずっと哲学していきたいなと思いました。そして、いつか私自身も自分の言葉で誰かに刺激を与えられるようになりたいな〜。

それではCiao〜!

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